アメリカのジョー・バイデン大統領。
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- バイデン政権はアメリカのすべての家庭にフェイスマスクを送ることを検討している、と情報筋がNBCニュースに語った。
- このアイデアは最近の会議でバイデンの顧問の間で議論されたが、決定には至っていないという。
- トランプ政権は4月に6億5000万枚のマスクをアメリカ人に届ける計画を破棄した。
バイデン政権は、コロナウイルスの拡散を抑制するために、アメリカのすべての人にフェイスマスクを送ることを検討していると、この問題に詳しい3人の情報筋が2月4日にNBCニュースに語った。
ホワイトハウスのCOVID-19対応チームは、マスクをアメリカの家庭に直接送る方法を検討している、とホワイトハウスの関係者が述べた。彼らは、まだ決定していないこと、バイデン大統領が最終的な承認を与えるプロセスまで提案がされていないことを付け加えた。
アメリカ人に6億5000万枚のマスクを届けるというよく似た計画は、トランプ政権によって破棄されている。
関係者によると、バイデン政権の保健の専門家たちはここ数日、複数の会合でこの案を議論している。これまで、バイデン大統領は、COVID-19の拡散を防ぐためにマスクの着用を繰り返しアメリカ国民に要請してきた。
どのようなマスクなのか、各家庭に何枚送られるのか、いつ送られるのかはわからない。
ホワイトハウスのジェン・サキ(Jen Psaki)報道官はNBCニュースに対し、「コロナウイルスからより多くのアメリカ人を守り、人々にマスクを着用してもらうためのさまざまな選択肢が検討されているが、まだ決定は下されていない」と語った。
バイデン大統領は就任前の2020年12月、コロナウイルスの感染者を減らすため、大統領就任後の最初の100日間にアメリカ人にマスクの着用を求めると述べていた。
バイデン大統領は1月21日、航空機の飛行中やほとんどの公共交通機関でのマスク着用を義務付ける大統領令に署名した。また、その前日にも、ホワイトハウスと連邦政府所有地でアメリカ疾病予防管理センター(CDC)のマスク着用ガイドラインを遵守させる大統領令に署名している。
バイデン政権は、トランプ前大統領とはまったく異なるアプローチを取っている。
トランプ政権は2020年4月、アメリカの全世帯にフェイスマスクを送るというアメリカ郵政公社の計画を却下した。政府高官は9月、ワシントン・ポストに対して「マスクを受け取ることは、不安やパニックを引き起こすかもしれない」と語っている。
[原文:Biden is considering sending every American a face mask through the post, according to a new report]
(翻訳、編集:Toshihiko Inoue)