iPhoneではデータ通信を節約する2つの「省データモード」が用意されている。
撮影:今村拓馬
データ通信量を抑えたい場合、iPhoneユーザーは「省データモード」を活用しよう。
省データモードはiOS 13で導入され、Wi-Fiとモバイル通信両方のデータを節約可能で、帯域幅が低い場合や無制限のモバイル通信プランを契約していない場合に便利だ。
省データモードの仕組みと設定方法は次のとおりだ。
【省データモードとは】
省データモードは、iPhoneで動作するアプリに対して影響があり、アプリが送受信するデータを少なくするように指示をする。
省データモードを利用すると、自動ダウンロードの一時停止とビデオの品質が低下する。また、ウェブサイトのページ読み込みに時間がかかる場合もある。
省データモードに変更した場合に注目すべき主なポイントは下記のとおり。
- FaceTimeビデオの映像がややぼやけて、より頻繁にフリーズする可能性がある
- 音楽は高品質でストリーミングされず、自動ダウンロードは無効になる
- App Storeでは、自動更新、アプリのダウンロードおよび自動再生ビデオが無効になる
- iCloudのアップデートは一時停止するため、バックアップ機能が無効になる
省データモードは毎日ではなく、「データを節約する必要がある場合に使用すること」を目的としている。iPhoneを使用する場合、省データモードを永続的に動作させる設計にはなっていないわけだ。
アプリが意図した方法で動作するのを止めたり、iPhoneの使用体験を大幅に変える可能性があるので、必要に応じてオン・オフさせて使おう。
【iPhoneで省データモードを有効または無効にする方法】
Wi-Fiまたはモバイル通信を使用している場合は、以下の手順で省データモードを有効または無効にできる。
●Wi-Fiの場合
Wi-Fiの詳細ページから省データモードをオンにする。
- 設定アプリを起動し、「Wi-Fi」をタップ
- 接続している Wi-Fiネットワークの名前をタップするか、 使用する予定の新しいネットワークに接続する
- ページの途中に「省データモード」の設定があり、ボタンが用意されている。ボタンを右または左にすれば、オン・オフが設定できる
●モバイル通信の場合
「モバイル通信」でも省データモードの設定が可能。
- 設定アプリを起動し、「モバイル通信」をタップする
- 省データモードにしたモバイル通信の回線を「モバイル通信プラン」から選択してタップする。5G対応モデルの場合は「データモード」をタップする
- 最後に省データモードの項目にあるスイッチを右または左にスワイプして、低データモードをオンまたはオフにする
(文・中山智)
中山智:海外取材の合間に世界を旅しながら記事執筆を続けるノマド系テクニカルライター。雑誌・週刊アスキーの編集記者を経て独立。IT、特に通信業界やスマートフォンなどのモバイル系のテクノロジーを中心に取材・執筆活動を続けている。