億万長者はシンガポールに向かう…セルゲイ・ブリンやジェームズ・ダイソンも資産管理会社を設立

セルゲイ・ブリン

グーグルの共同創業者セルゲイ・ブリン。

Tim Mosenfelder/Getty Images

  • シンガポールは、ファミリーオフィス(富裕層が資産管理、相続対策などを行う会社)を立ち上げようと考える富裕層を惹きつけてやまない。
  • 税率が低いことで有名なシンガポールは、ファミリーオフィスの設立に優遇措置を設けている。
  • シンガポールは、グーグルのセルゲイ・ブリンやヘッジファンド創業者のレイ・ダリオ、そしてダイソンの創業者ジェームズ・ダイソンらの心も掴んだ。

シンガポールは低い税率と充実したインセンティブによって、ファミリーオフィスを立ち上げる億万長者の中心地になりつつある。

グーグル(Google)の共同創業者セルゲイ・ブリン(Sergey Brin)のファミリーオフィス(富裕層が資産管理、相続対策などを行う会社)が、新たな拠点をシンガポールに開設したとブルームバーグが報じた。ブルームバーグが確認した資料によると、ブリンのホームオフィス、ベイショア・グローバル・マネージメント(Bayshore Global Management)は2020年末にこの拠点を立ち上げたという。

1998年にラリー・ペイジ(Larry Page)とともにグーグルを創業したブリンは、ブルームバーグのビリオネア指数によると総資産約930億ドル(約9兆8000億円)で世界第7位の資産家だ。

グーグルの親会社であるアルファベット(Alphabet)の社長だったブリンとCEOだったペイジは2019年12月、ともにその役職から退くことを発表した。しかし、ブリンはアルファベットの株式の25.1%、ペイジは25.9%を保有し続けていて、両名はいまも同社の筆頭株主だ。

ブルームバーグが2015年に報じたとおり、ベイショア・グローバル・マネージメントの社名は、グーグルが本社を構えるカリフォルニア州マウンテンビューの地名から名付けられた。

シンガポールにやってくる億万長者は、ブリンだけではない。ヘッジファンドのブリッジウォーター・アソシエイツ(Bridgewater Associates)創業者でファンド・マネージャーでもあるレイ・ダリオ(Ray Dalio)もまた、シンガポールにファミリーオフィスを立ち上げたとブルームバーグが報じている。また、サイクロン掃除機を発明したジェームズ・ダイソン(James Dyson)もすでにシンガポールに会社を持っている

ダイソンは2019年に自社の本拠地をシンガポールに移転すると発表した後、自身のファミリーオフィスであるウェイボーン・グループ(Weybourne Group)の本社をシンガポールに設立している。ダイソンは、当時、5400万ドルでシンガポールで最も広く高額なペントハウスを購入したが、その後、700万ドルを損失するかたちで売却した。

なぜシンガポールは世界有数の億万長者を惹きつけてやまないのか。それにはいくつかの要因がある。まず、東南アジアの小さな都市国家を経済ハブへと変貌させたシンガポールの低い税率があげられるだろう。税コストの低さと充実した優遇措置によって、シンガポールはファミリーオフィスにとって理想的な場所となりつつある。

アメリカの億万長者の流入が続くシンガポールだが、シンガポールの税制はこれまでもテック関連の大物を惹きつけてきた。フェイスブック(Facebook)の創業者の1人であるエドゥアルド・サベリン(Eduardo Saverin)は2012年の同社の株式上場を前に、シンガポールに移住するためにアメリカ国籍を放棄している。結果、サベリンは非常に税率の低い所得税と株式譲渡益への非課税(編注:非課税とされるためにはいくつかの条件がある)の恩恵を享受しており、現在の総資産は約140億ドル(約1兆4700億円)にのぼる。

[原文:Billionaires like Ray Dalio and Sergey Brin are opening family offices in Singapore, lured by the city-state's ample incentives and low taxes

(翻訳:忍足亜輝、編集:Toshihiko Inoue)

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