投資顧問歴41年の専門家が警告する「40%の株価下落」。契機となるインフレはいつ起きるか

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新型コロナワクチンの接種が始まり、経済の本格的再開が見えてくるなか、専門家による将来見通しに幅が生まれてきている。

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  • 株価は上昇気流との見通し、市場への資金流入も続くなか、ビル・スミードは40%の株価下落を予想する。
  • スミードは、これから始まるインフレ(物価上昇)が触媒となり、投資家たちは債券市場になだれ込むことになるとInsiderに語った。
  • コロナショック後の経済再開に向けて、回復基調の株は引き続き強気とスミードはみる。

ビル・スミードは何もかもに飽き飽きしている。

ユーフォリア(=根拠のない市場の過熱感)、終わりの見えない量的緩和策、実体経済と数倍もかい離した株価、特別買収目的会社(SPAC)バブル、ワクチン提供開始をものともしない外出自粛関連銘柄の株価好調……そんなすべてのことに、だ。

23億ドル(約2400億円)を運用するスミード・キャピタル・マネジメントの最高投資責任者であるスミードは、それらが結局は最悪の事態を招き、過去最大級の株価暴落につながると予測する。

2月2日、スミードはInsiderのインタビューに応じ、次のように語った。

「ユーフォリア的なエピソードがいくつも同時に語られている状態だ。債券市場、テック大手(FAANMG)、外出自粛。実態とかけ離れていて、すべてがあべこべ。伝説に残りそうなほど馬鹿げたエピソードがまかり通っている。これはいずれ1929年(の世界恐慌)に続く暴落を招くことになる」

スミードは、S&P500種指数(=アメリカ大型株の動向指標)で最低40%の下落が起き、2000年(ドットコムバブル崩壊)あるいは2008年(リーマンショックを含む世界金融危機)を彷彿とさせるネガティブな時期が5〜10年は続くと予測する。

いつそうした下落が起きるのかについてスミードは言及しなかったが、いずれどこかのタイミングで下落が起こることを示唆しつつ、「トップはプロセス(=山も谷も市場の一局面)」という格言を引用した。

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