+Styleは、人感センサーとWi-Fi接続機能を持ったスマート電球を発表した。
撮影:小林優多郎
ソフトバンク傘下のスマート家電メーカー・+Style(プラススタイル)は2月10日、自社ブランド「+Style ORIGINAL」の家庭向け新型IoT製品を発表した。
とくに新製品の1つである「スマートLED電球(人感)/E26」(3980円、税込み、2月26日販売開始)は、“人感センサー”と“Wi-Fiでつながるスマート電球”が一体になったユニークな製品だ。
今回は発売前に製品に触れる機会を得たため、ファーストインプレッションをお送りする。
スマートLED電球(人感)/E26のパッケージ。シンプルなデザインで、白を基調にプラススタイルの水色で、同社ブランド製品であると分かる。
撮影:小林優多郎
日本では一般的な大きさのE26口金 (直径26ミリ)のソケットに対応。調光機能つきで、約40〜約810ルーメンの間で調整できる。
撮影:小林優多郎
箱の中に入っているのは電球本体と説明書の紙のみ。
撮影:小林優多郎
私物のプラススタイル製「スマートLED電球/E26」(左)と比較してみると、「スマートLED電球(人感)/E26」(右)の方が少し細長い。
撮影:小林優多郎
スマートLED電球(人感)/E26(写真右)にはてっぺんに突起があり、センサーが内蔵されていることはわかる。
撮影:小林優多郎
設定や各種調整はiOS/Android対応「+Style」アプリを使用する。
撮影:小林優多郎
2.4GHz帯のWi-Fi環境が家庭にあれば初期設定は1、2分で完了する。
撮影:小林優多郎
詳細画面を見ると、色温度や明るさ以外にも人感センサーの一時停止時間、自動点灯時など、従来のスマート電球より設定項目が増えている。
画像:筆者によるスクリーンショット
ちなみに、色温度は約2700K〜約6500Kの間(昼光色〜電球色)で調整できる。
撮影:小林優多郎
設定さえ完了できれば、「人が近づいたら電気をオンにする」動作は可能。ただ、試しにトイレに設置したところ、普段から小窓の光が入るからか、扉を開ける前からセンサーが作動した。
撮影:小林優多郎
そのため、設定で感度を「低い」にする必要があった。感度を調整したらバッチリのタイミングでライトがついた。
画像:筆者によるスクリーンショット
「Alexa(アレクサ)」と「Googleアシスタント」に対応しているため、センサーやアプリでの操作だけではなく、アマゾンとグーグルのアプリやスマートスピーカーで操作できる。
画像:筆者によるスクリーンショット
「人感センサー+Wi-Fi」は大きなメリット
+Styleアプリでは、登録された機器を連携させて自動制御の設定ができる。
画像:筆者によるスクリーンショット
筆者はすでに、プラススタイルのスマート電球と単体の人感センサーを組み合わせて同様のことをできる環境を構築しているが、設置するだけでセンサーをトリガーとした家電操作ができるのは素直に便利に感じた。
あえて注意点を挙げるとしたら、センサーを覆ってしまうカバー付きの照明器具の場合、うまく動かない可能性がある点と、ライト下にいても一定間隔で暗くなる(0〜30%で設定可能)点だ
ただ世の中には、本製品より安価なセンサー内蔵のLED電球が出回っている。単に「近づいたら電気を点ける/消す」程度であれば、比較的高価で事前設定の手間が必要なスマート電球を、わざわざ買う必要はないように感じる人もいるだろう。
けれど、Wi-Fiを通じてネットワークにつながることで、既存のセンサー付き製品では実現できないさまざまなユースケースに対応できるメリットは確実にある。
例えば、前述の通り電球の状態=人がいるかどうかは純正アプリやアレクサやGoogle Homeアプリで確認できるため、リビングなどに設置して子どもや遠隔地に住む家族の“みまもり”用途に使える。
写真左がプラススタイルのスマートマルチリモコン(右は別売のLenovo Smart Clock)。
撮影:小林優多郎
また、スマートホームの王道的な使い方で言えば、電球自体は玄関などに設置し「午後7〜9時に人を検知したら、家中の電気やエアコン、テレビもつける」といったことが可能になる。
こうした環境の実現には、プラススタイルがすでにリリースしているシーリングライトや赤外線リモコン「スマートリモコン」や「スマートプラグ」などが必要だが、そんな複数の製品を横断した少し凝った設定さえもアプリ1つでできてしまうのが、同社の強みと言える。
スマート家電やスマートスピーカーというと「声で操作する」印象が強いが、これらの製品によって普段の何気ない行為をオートメーション化できる。外出自粛が求められ、自宅での生活が長くなった今こそ、QoL(Quality of Life)は向上のためにスマートホーム化に着手するのも悪くないのでは。
(文、撮影・小林優多郎)