- 火山ような約13メートルの氷の塔がカザフスタンに現れた。
- 厚い氷の層から湧き出る温泉水が凍ることでできている。
- この地形は人気を集め、インスラグラムには多くの写真が投稿されている。
カザフスタンでこの冬、気象条件が整ったことで、氷の平原から湧き出る水で高さ13メートルの氷の塔が形成された。
その塔はアルマトイ地方に出現した。そこでは冬の気温が氷点下で、厚い氷と雪に覆われる。その結果、生じた円錐状の氷は、一部の科学者によって「氷の火山(ice volcano)」と呼ばれてきた。もちろん、形は似ているが、地殻の下から溶岩を噴出する火山とは別のものだ。
ここの場合は、氷の塔は温泉水でできている。吹き出した温泉の水は地表に落下しながら凍る。そして時間の経過とともに、火山のような構造が形成されるのだ。
氷の塔は毎年、年末年始に形成され、地元の人々に人気となっている。
以下は、アルマトイ地方の小さな町、ケゲン(Kegen)でタグ付けされたインスタグラム(Instagram)への投稿だ。
@alyasskat
@pani.walentyna
@zhasulangoi
@dashapechyorkina
ロシア政府が所有する放送局RT(旧ロシア・トゥデイ)の関連会社であるRuptlyによって2月上旬に公開された映像には、氷の塔と、その近くに集まる人々が映っている。
カザフスタンは、映画『ボラット(Borat)』シリーズで多くの人に知られているが、しかし、実際のカザフスタンでの生活はまったく異なるものだ。2020年に『ボラット』の第2作が公開されると、カザフスタン観光局は主人公が使うフレーズ「very nice」を、新たな観光スローガンにした。
同様の地形はアメリカでも、エリー湖やオンタリオ湖などで見られる。そこでは、湖の水が湖岸にある氷床の下に押し込まれ、氷のマウンドができる。
これは、オンタリオ湖での非常に興味深い氷の形成の様子だ。 湖岸に沿った「氷の火山」のすばらしい写真を送ってくれたジーナに感謝する。
しかし、氷の火山が最も印象的なのは宇宙空間だ。2016年、科学者は冥王星にある、幅140km、高さ3500mの巨大な氷の火山であると見られるものを観測した。
(翻訳、編集:Toshihiko Inoue)