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- スラックの幹部は、マイクロソフトがスラックの成功を後押ししたというマイクロソフトCEOの主張に拒絶反応を示した。
- ブルームバーグのインタビューでマイクロソフトのナデラCEOは、「スラックはWindowsなしでも存在していただろうか」と述べた。
- Insiderへのコメントで、スラック幹部はナデラCEOの発言について「見当違いで、馬鹿げている」と言った。
スラック(Slack)のバイスプレジデントは、その成功に対する部分的な功績を主張するマイクロソフト(Microsoft)CEO、サティア・ナデラ(Satya Nadella)のコメントに対して激しい拒否反応を示した。
2月10日に公開されたブルームバーグテレビジョンのインタビューで、ナデラはマイクロソフトのプラットフォームへの「無料アクセス」と開発者への手数料課金がなかったことをスラック成功の主な理由として挙げ、「例えば、Windowsプラットフォームへのアクセスが無料でなかったら、スラックは存在していただろうか」と疑問を投げかけた。
スラック側は確かに存在していたと考えている。
スラックのコミュニケーションおよびポリシー担当バイスプレジデントであるジョナサン・プリンス(Jonathan Prince)は、Insiderに電子メールでコメントを寄せ、「スラックをコピーして打ち破ろうとする会社がなかったらスラックが存在しなかった、という考えは、見当違いであると同時に馬鹿げている」と述べた。
「唯一の問題は、マイクロソフトが企業向けソフトウェアの支配権を守り、新しい革新的なツールの発見と採用を妨げるために、その支配権を違法に乱用し、Teamsを自社のアプリやサービスに結びつけているかどうかだ」
スラックは2020年、マイクロソフトを独占禁止法違反の疑いで欧州委員会に提訴した。訴状によると、マイクロソフトがスラックのライバルであるビジネスチャットソフトのTeamsをOffice 365にバンドルしたことは、不公平で反競争的な行為だという。さらにプリンスは「2013年のPC向けスラックの起動阻止の試みを考慮に入れず、現在の違法行為を見逃すように要求しているのは厚かましい行為だ」と述べた。
マイクロソフトはコメントの要請に回答していない。
[原文:Slack says Microsoft's CEO claiming credit for the app's success is 'as silly as it is irrelevant']
(翻訳、編集:Toshihiko Inoue)