- カナダの金融規制当局は、ビットコイン上場投信(ETF)を承認した。
- ビットコインETFはトロント証券取引所で取引されることになる。
- アメリカでもビットコインETFが承認されることへの期待が高まっている。
2月11日に発行された文書によると、カナダの金融規制当局は北米で最初のビットコイン(Bitcoin)ETFを承認した。
カナダを拠点とする資産運用会社パーパス・インベストメント(Purpose Investments)が公開したファクトシートによると、「Purpose Bitcoin ETF」は、ビットコインの価格に連動した金融商品だ(信託手数料等は差し引かれる)。トロント証券取引所で「BTCC」のティッカーで取引される。
同社の目論見書によると、「このファンドは、実質的にすべての資産をビットコインで保有し、ETFの保有者(投資家)はに長期的な資本増強の機会を提供することを目的としている」という。Cidel TrustがETFのカストディアン、テイラーとキャメロンのウィンクルボス兄弟のGemini Trustがサブカストディアンを務め、アーンスト・アンド・ヤング(Ernst and Young)がETFの監査役となる。
今回の承認は、アメリカ証券取引委員会(SEC)によるビットコインETFの承認への期待感を高めている。過去にいくつかの企業がビットコインETFを申請したが、承認を得られなかった。SECは、セキュリティ上の懸念を理由にしている。
CF Benchmarksのスーイ・チャン(Sui Chung)CEOはInsiderに「これはアメリカでのETF承認に向けた新たな一歩だ」と語った。
チャンによると、カナダのビットコインETF承認は、規制当局がいかに暗号通貨の世界に精通してきたかを示す「重要な」前進だが、カナダとアメリカの金融規制の違いを考えると、アメリカがいつこれに追随するかはわからないという。
SECの批判にもかかわらず、ビットコインへの投資に対する需要は急上昇している。グレースケール・ビットコイン・トラスト(Grayscale Bitcoin Trust)は、過去12カ月間で272%の上昇を記録している。これはETFに似ているが、実際にビットコインに裏付けられている。
[原文:Canada approves first bitcoin ETF, raising hopes that the US SEC will soon follow]
(翻訳、編集:Toshihiko Inoue)