極右に人気のSNS「パーラー」が復活…ティーパーティー団体創設者を暫定CEOに

マーク・メックラー

ティーパーティー・パトリオッツの創設者、マーク・メックラーがパーラーの暫定CEOに就任した。

Rod Lamkey / Stringer

  • パーラーは、保守系活動団体ティーパーティー・パトリオッツの共同創設者をトップに据えて再出発した。
  • このSNSは2021年1月、アマゾン・ウェブ・サービスから排除され、オフラインになった。
  • 極右がお気に入りのこのサイトは、議会議事堂襲撃の謀議の中心地だったことが判明している。

極右に人気のソーシャルメディア・プラットフォーム、パーラー(Parler)は、2021年1月11日にアマゾン(Amazon)のホスティングサービスから排除されたが2月15日に復活した、と発表した。

このサイトは、アメリカ連邦議会議事堂での暴動に先立って、またその最中にも、トランプ支持の過激派の溜まり場となった。アマゾン・ウェブ・サービス(Amazon Web Services:AWS)は「公共の安全に非常に現実的なリスクをもたらす」と判断した。

15日、パーラーは、ティーパーティーの共同創設者が暫定CEOに就任し、サイトが稼働していることを発表した。

弁護士で政治活動家、ティーパーティー・パトリオッツの創設者でもあるマーク・メクラー(Mark Meckler)が、2月初めの取締役会で解雇された前CEO兼共同創設者、ジョン・マッツェ(John Matze)の後任だ。

メックラーは15日の声明で、「パーラーは言論の自由を守り、プライバシーと市民の対話を尊重するソーシャルメディアプラットフォームとして作られた」と述べ、言論の自由を守るプラットフォームであることを強調した。

「パーラーは経験豊富なチームによって運営されており、ここに存在し続ける。我々は、言論の自由、プライバシー、市民の対話に特化した最高のソーシャルメディア・プラットフォームとして繁栄していくだろう」

パーラーが正式にリニューアルを発表した。 アマゾン・ウェブ・サービスがそれを削除した1月、ウェブサイトとアプリはダウンしていた。今回の発表では、マーク・メックラーを暫定CEOとすると述べ、パーラーには2000万人を超えるユーザーがいることも主張している。

 公開されているWHOISデータによると、パーラーのドメインはEpikが管理している。Epikはもう1つの極右SNSであるGabもホストしている。

パーラーの広報担当はInsiderのコメント要請に回答していない。

パーラーは主に、2016年の大統領選挙でドナルド・トランプ候補に巨額の献金を行ったレベッカ・マーサー(Rebekah Mercer)から資金提供を受けている。また、保守派の活動家、ダン・ボンギーノ(Dan Bongino)も共同所有者だと言われている。

暴徒が襲撃を調整するのにパーラーや他のプラットフォームを使用していたという証拠が浮上したため、同社は暴動の後に調査を受けることになった。

アップル(Apple)とグーグル(Google)は、暴動が起きた直後にアプリストアからパーラーを削除した。その後、アマゾンがパーラーをホスティングサービスから削除し、他のテック企業も取引を拒否したため、パーラーは、インターネット上から消えていた。

パーラーは、まず最初に既存ユーザーのアカウントを復活させ、次に新規ユーザーのサインアップを受け付けると述べている。


[原文:Parler, a preferred social-media platform for the far-right, is back online with Mark Meckler as interim CEO

(翻訳、編集:Toshihiko Inoue)

Popular

あわせて読みたい

BUSINESS INSIDER JAPAN PRESS RELEASE - 取材の依頼などはこちらから送付して下さい

広告のお問い合わせ・媒体資料のお申し込み