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世界3大広告大手ピュブリシス。コロナ禍の大打撃から業績回復に導いた幹部19人の横顔

仏ピュブリシスは、世界最古にして最大規模のマーケティング会社だ。パリジャン、マルセル・ブルースタイン=ブランシェが1926年、20歳のときに広告代理店として創業。フランス政府との親密なつながりのおかげで、第2次世界大戦後に世界的な企業へと成長した。クライアントには、ディズニー、サムスン、メルセデス・ベンツ、マクドナルド、ファイザーなどが名を連ねる。

IT部門の幹部だったモーリス・レビが1987年、ブルースタイン=ブランシェの後を継ぎ、10年にわたる積極的な買収活動を開始。米レオ・バーネットや英サーチ・アンド・サーチといった大手代理店、サピエントやイプシロンなどのコンサルティング会社やデータ会社を傘下に収めた。ピュブリシスの従業員は、全世界で約8万4000人にのぼる。

レビは2017年、ピュブリシス帝国の後継者として最有力候補だった、元顧客担当のアルチュール・サドゥンに権限を移譲し、今に至る。ピュブリシスは2019年、119億ドル(約1.27兆円)の収益を計上。対して、競合であるWWPは160億ドル(約1.7兆円)、オムニコムは142.9億ドル(約1.53兆円)だった。

新型コロナウイルス感染症のパンデミックを受けてクライアントが予算を大幅に削減すると、ピュブリシスも競合他社同様、給与と従業員数を削減した。しかし2020年後半、新規契約を複数取り付け業績を回復。年度末にはパンデミック前の株価を取り戻した。

本稿では、現在および過去のピュブリシス関係者との会話や、会計報告書、プレスリリースをもとに、パンデミック中に影響力を増した19人の幹部を紹介する。

ジャスティン・ビリングズリー(ピュブリシス / CMO)

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ジャスティン・ビリングズリーは、中国でサーチ・アンド・サーチを率いるため2009年にピュブリシスに入社。以来、サドゥンの相談役チームという少数精鋭部隊の一翼を担っている。

関係筋によるとビリングズリーは、成長を追い求めるという点でサドゥンと同じ情熱を抱いており、2018年にメルセデスへの売り込みをけん引して成功させ、その後メルセデス専門の部門を指揮してサドゥンの信頼を勝ち取った。

世界がパンデミックに見舞われる中、ビリングズリーはピュブリシス初のグローバルCMOに就任。同社ブランドの認知度を世界で高める責任を負いつつ、主要な新規契約に向けた営業も監督している。

また就任後、同社のメッセージを外部に向けて発信する支援として、社内コミュニケーション部門を再編した。ピュブリシスは最近、新しいロゴから「Groupe」の文字を削除したが、関係筋によるとその決定の背後にはビリングズリーがいたという。

「ジャスティンは、物事の進め方を心得ている」と話すのは経営トップのひとりだ。この人物によると、サドゥンは1日に4〜5回もビリングズリーと話をするときもあるという。ピュブリシスの各国・地域のリーダーは、ビリングズリーの直属の部下となる。

関係筋はビリングズリーについて、かなり上昇志向が強い人物と形容する。ピュブリシスがここ数カ月で、セフォラ、クラフト・ハインツ、さらにはロレアルの8億ドル相当の中国メディア・アカウントなど、一連の取引を獲得した際の支援もしたと話す。

しかしピュブリシスは最近、大口顧客のウォルグリーン、JPモルガン・チェース、T-モバイルの予算見直しで契約を逃している。現在は延期中だが、長期にわたりクライアントだったサムスンも予算見直しを行っており、再開した際には、ピュブリシスにとって大きな試練になるだろうと最近退任した元幹部は話す。

エマニュエル・アンドレ(ピュブリシス / 最高人事責任者)

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