オバマ大統領(ABCニュースのインタビューにて)
ABC News
(編集部注:この記事の内容は、執筆時点のものです)
バラク・オバマ大統領とドナルド・トランプ次期大統領は、一見これ以上ないほど対極な存在であるように思われるが、オバマ大統領いわく、2人の間には少なくとも1つの共通点がある。
「彼は自信に満ちている人間だ」
日曜に放映されたABCニュースでのインタビューで、オバマ大統領はジョージ・ステファノプロス(George Stephanopoulos)氏にこう答えた。
「大統領という仕事に自信は恐らく不可欠。あるいは、この仕事を引き受けられると思えるクレイジーさが充分にあるかどうかが重要だ」
しかし、この幅広い内容に富んだインタビューの中で、オバマ大統領は、トランプ氏の自信過剰さが政策の「細かいことは気にしない」点につながり、政治的決断に悪影響を与えかねないと示唆した。
「(彼の自信は)強みにも弱点にもなりうる」とオバマ大統領は述べる。
「彼のアプローチ次第だ。新たな視点で物事を捉えられるなら有益だが、同時に、見識の浅い部分は認め、正しい決断のために助言できる経験や知識のある人々の言うことに耳を貸す必要がある」
「良い人材と適切な意思決定プロセス、政府に対する最低限の敬意や極めて大きな責任と義務に対する理解、これらがなければ、トラブルに巻き込まれかねない」とオバマ大統領は加えた。
この発言は、11月の選挙後にホワイトハウスで行われたトランプ氏との会談について部分的に言及しているのかもしれない。報道によるとビジネスマンであるトランプ氏は会談後、大統領という役割の広範さについて驚いていた。それと同時に、政権移行までの期間中、より密に連携を取るつもりだというオバマ大統領の発言を引き出してもいる。
トランプ氏は、大統領選へロシアが干渉したという米情報機関当局者らの報告を受け付けず、先月には歴代の大統領が慣習的に毎日行うインテリジェンス・ブリーフィングに一部参加しなかったことを認めた。
専門家に対する態度として間違っているとオバマ大統領は言う。
「ブリーフィングの資料ならいくらでも読み込むことはできるし、目の前にある様々な分野を熟知しようと努力することはできる。しかし、取り組む問題の大部分についてはとても専門家になどなれない。とはいえ、最善の決断を可能にしてくれる専門家を必ずそばに置くよう努めている」
[原文:OBAMA: Here's one thing Trump and I have in common]
(翻訳:近松)