自宅のコーヒーをもっと美味しくする簡単な方法がいくつかある。
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お気に入りのカフェでコーヒーを注文するのは"自分へのご褒美"になるけれど、お財布に一番やさしい選択肢ではない。
コストという意味では、自宅でコーヒーをいれるのが一番だ。そこで、Insiderではコーヒーの専門家に自宅で美味しいコーヒーをいれるコツを聞いた。
普段のコーヒーをより美味しくしてくれそうないくつかの簡単な方法を見ていこう。
まずは、コーヒーメーカーを定期的にきれいにすることから始めよう
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あなたのコーヒーをさらに美味しくする方法の1つは、コーヒーメーカーを定期的にきれいにすることだと、人気カフェ・チェーン「Alfred」の創業者でクリエイティブ・ディレクターのジョシュ・ザッド(Josh Zad)さんはInsiderに語った。
「それぞれのパーツのありとあらゆる場所を掃除しましょう。コーヒーがフィルターを通って流れ出るところは特に、です」とザッドさんは言う。
「古いコーヒーの味と香りは、入れたてのコーヒーの味を台無しにしてしまいます」
手入れが難しい場所をきれいにする最良の方法は、少量の重曹と酢を入れた水に一晩つけておくことだという。ザッドさんによると、次の日には簡単に汚れが落ちるそうだ。
フレンチプレスやモカ・ポットといった新しい入れ方を試してみよう
クラフトコーヒーの世界をもっと知りたいなら、自宅でコーヒーを入れる楽しい方法がたくさんあると、ブルーボトルコーヒー、アボット・キニー店のカフェリーダー、セリーナ・ビグエラ(Selina Viguera)さんはInsiderに語った。
モカ・ポット、フレンチプレス、エアロプレス、ケメックス、さまざまなプアオーバーは始まりに過ぎない。
どこから始めたらいいか分からない場合は、ネット上に資料はたくさんあるし、コーヒー豆を焙煎している会社の多くは自社サイトにチュートリアルを掲載していると、ビグエラさんは言う。
楽しくてユニークなコーヒー体験のために、プアオーバーのカラフェに投資しよう
コーヒーの入れ方のオススメを探しているなら、複数の専門家が自身のお気に入りは、コーヒー豆に熱いお湯をゆっくりと注ぐプアオーバーだと話している。
ビグエラさんによると、きちんとしたテクニックがあれば、本当に美味しいコーヒーを作ることができるという。
豆のひき方やお湯の温度、かくはんといったコーヒーを入れる際の変数をいくつか理解したら、同じコーヒー豆を使って異なる風味のコーヒーを作ることができると、ビグエラさんは付け加えた。
予め挽いてある粉ではなく、豆を買ってみよう
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「もっと美味しいコーヒーを作るには、もっといいコーヒーを買うことです」とビグエラさんはInsiderに語った。
コーヒーを趣味とする人たちのコミュニティー「Home Grounds」の創設者でCEOのアレックス・アズーリ(Alex Azoury)さんによると、予め挽いてある粉よりも豆の方が新鮮で、より力強い風味が楽しめるという。
焙煎してから2週間以内の新鮮な豆で入れよう
「コーヒーは天然のものです(果物の種)。腐ることはありませんが、長く放っておくと風味が大幅に損なわれます」とザッドさんはInsiderに語った。
ビグエラさんによると、コーヒーの風味は焙煎から2週間以内がピークなので、自分が購入しようとしているコーヒーが最近焙煎されたものかどうか確認することが重要だ。
コーヒーの鮮度を保つには、適切な保存も重要だ。ザッドさんは、暑さ、光、湿気、冷凍庫を避けるようアドバイスしている。
自分の好みの豆に合ったグラインダーに投資しよう
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良い豆を買ったら、良いグラインダーに投資することも重要だ。
「自分が求める量と挽き具合に合ったグラインダーを手に入れるというのは、良いアイデアです」とアズーリさんはInsiderに語った。
「良いグラインダーは、自分の好みに合った挽き具合と量を選べます」
グラインダーが正しく調節されていることを確認しよう
ビグエラさんによると、コーヒー豆を細かく挽き過ぎると過抽出につながり、粗く挽き過ぎると抽出不足につながるという。
過抽出されたコーヒーは甘みが感じられなかったり、苦くなるし、抽出不足のコーヒーは水っぽくなったり、酸っぱくなる。
これを回避するには、コーヒーを「ダイヤルイン」することが重要だと、ビグエラさんはInsiderに語った。「ダイヤルイン」は、バランスの取れたコーヒーを入れるためにグラインダーを調節することを指す、バリスタが使う言葉だ。
コーヒーにもスイート・スポット —— 苦み、酸味、甘みのバランスを生み出すちょうど良いグラインダーの設定 —— がある。ビグエラさんによると、このスイート・スポットは豆の産地や焙煎レベル、鮮度などによっても異なる。
すぐに使う分だけ、豆を挽こう
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コーヒー豆は必要な分だけ挽くべきだ。
「手元にあるコーヒー豆を全て挽いてしまったのに使わずにいると、その複雑な美味しさが急速に失われてしまいます」とザッドさんはInsiderに語った。
使用する水がコーヒーの味を左右する
ビグエラさんによると、自宅でコーヒーを入れる時に考えるべき重要なもう1つの要素は、カップに入れたコーヒーの約98%を占める水だ。
「美味しく抽出するためには、挽いたコーヒーから風味を引き出す主な溶媒としての水にはある程度の硬度、ミネラル量、アルカリ度が必要です」とビグエラさんはInsiderに語った。
「住んでいる場所によって、最高の1杯を入れるには水道水の硬度が高過ぎたり、低過ぎたりするかもしれません」
浅煎りと深煎りでは、使用すべきお湯の温度が異なる
お湯の温度も、コーヒーを入れる際にカギとなる変数の1つだ。
「適切に抽出したコーヒーを入れるには、華氏198~202度(摂氏約92~94度)のお湯を使うべきです」とビグエラさんは言う。
「煎りの浅いコーヒーには高めの(華氏202度ほど)、煎りの深いコーヒーには低めの(華氏198度ほど)お湯を使った方が風味が良くなります」
コーヒーを注ぐ前に、カップを温めておこう
冷たいカップに熱いコーヒーを注ぐと、一瞬でコーヒーが冷めてしまう。
ザッドさんによると、特に朝は、カップをあらかじめ温めておくことでホットコーヒーをより長く楽しむことができるという。
気分転換に自宅で水出しコーヒーを作ってみよう
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自分のコーヒー習慣に変化を加えたいなら、自宅で水出しコーヒーを作ってみよう。
水出しコーヒーを作るには、豆を粗めに挽いて、水を加えるだけだとザッドさんは言う。あとはコーヒーから豊かな甘みを引き出すために、冷蔵庫に一晩置いておけばいい。
スパイスを加えて、独自のフレーバーコーヒーを作ってみよう
ザッドさんによると、フレーバーコーヒーは豆の自然な風味と合わない人工の原材料でいっぱいの場合もある。
代わりに、自分の好きなフレーバーの本物の材料をコーヒーに加えることをザッドさんは勧めている。
「水出しコーヒーを作る時にコーヒー豆にスパイスを追加してみてください」とザッドさんはInsiderに語った。
「シナモンスティックや砕いたロースト・ヘーゼルナッツ、カルダモンポッド、アニス、カカオシェル… キャラウェイのような香りをプラスするものなどを入れてみましょう。翌朝には、全く人工的でない、自然な美味しさが楽しめます」
はかりを使って、コーヒーと水を適切な比率に
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コーヒーと水の適切な比率を知り、はかりを使うことで、常に美味しいコーヒーが入れられるようになる。
「参考までに、業界の標準はコーヒー1に対して水が18です。一般的にさっぱりした、風味のはっきりとしたコーヒーになります」とビグエラさんはInsiderに語った。
「コクの強いコーヒーが好みなら、1対14を試してみてください」
[原文:Coffee experts share 14 ways to make a better cup at home]
(翻訳、編集:山口佳美)