Courtesy of Starbucks
- 3月2日から、アメリカのスターバックスではオートミルクをベースとした4つの新しい飲料を提供する。
- スターバックスにオートミルクを提供するのはオートリーで、同社はスーパーボウルのスポットCMが酷評を受けた。
- ダンキンは2020年に、オートミルク飲料のラインナップをそろえ、その成功を誇示していた。
乳製品の代替品への需要が高まる中、スターバックスは、オート麦のミルクをベースにした新しいドリンクの販売を全米の店舗で開始した。
スターバックスによると、「アイス・ブラウン・シュガー・オートミルクシェイク・エスプレッソ」と「ハニー・オートミルク・ラテ」を3月2日から販売する。これで、豆乳、ココナッツミルク、アーモンドミルクに続いて、4つ目の代替乳製品のドリンクが全米の店舗で飲めるようになった。オートミルクは以前にもメニューに載ったことがあるが、それは地域限定の試験的なものだったとヤフーニュースは報じている。
その他、「アイス・チョコレート・アーモンドミルクシェイク・エスプレッソ」や「チックピー(ひよこ豆)バイツ&アボカドプロテインボックス」もメニューに加わった。スターバックスは3月1日のリリースで、これらの新メニューは「ライフスタイルや好みに合わせたよりおいしい選択肢と楽しいひと時を提供する」ものだと述べている。
スターバックスにオートミルクを提供するのは、スウェーデンのオートミルクブランド、オートリー(Oatly)だ。同社は2021年のスーパーボウルで「ワオ、牛がいない(Wow, no cow)」と同社のピーターソンCEOが歌うスポットCMを放映し、酷評を受けたことで知られている。パンデミックの中で牛乳の消費は落ち込み、オートミルクの人気が上昇している。同社は、ブラックストーン・グループ(Blackstone Group)や人気司会者のオプラ・ウィンフリー(Oprah Winfrey)などの投資家が参加した直近の資金調達ラウンドで、その企業価値が約20億ドル(約2140億円)と評価された。
オートミルクをベースにした飲料を発売しているのはスターバックスだけではない。ダンキン(Dunkin')は2020年からクリーミーな乳製品代替品を提供している。また、ギリシャヨーグルトメーカーのチョバーニ(Chobani )のオートミルク飲料も人気を集めている。
2020年12月に株式を非公開化したダンキンは、2020年1月からカリフォルニア州内の店舗でオートミルク製品の提供を開始した。その後、植物由来の牛乳代替品の人気が「急上昇」したため、同年8月には全米の店舗へ拡大している。
当時、ダンキンのマーケティング戦略担当バイスプレジデントのジル・ネルソン(Jill Nelson)は、同社が「トレンドを民主化し、アメリカが前進を続けるための革新的な方法を見つけるブランドとして、際立っていることを誇りに思う」と述べた。
消費者は、畜産業や農業での二酸化炭素排出量や水の使用量を削減するために、肉や乳製品の代替品を求めてきた。その1つであるオートミルクは、豆乳と並んで最も環境に優しいとされている。また、乳糖やナッツにアレルギーがある人にとっても利用しやすいものだ。
(翻訳:仲田文子、編集:Toshihiko Inoue)