ビル・ゲイツが語る、脱炭素への道(後編)「バイデン政権は今、風力・太陽光発電に出資するべきでない」

気候変動に立ち向かうために、私たちは何をすべきか。マイクロソフトの共同創業者であり現在は慈善家として活動するビル・ゲイツに、Insiderがインタビューした。

後編となる本稿では、石油ガス業界への規制の必要性、バイデン政権への期待などについて聞く。


化石燃料業界への規制は必要

——2021年2月末に出版されるあなたの著書『How to Avoid a Climate Disaster』(未訳、気候災害を避けるには)では、イノベーションへの投資についてかなり紙幅を割いていますね。一方で、再生可能エネルギーが化石燃料より安売りされていると主張する人もいます。ネットゼロ(二酸化炭素排出量実質ゼロ)を実現するには、化石燃料業界を規制すべきだと考えますか?

ええ、そうですね。自動車のうち一定割合を排ガスゼロのものにしなければならないとしたカリフォルニア州の考え方は、電気自動車(EV)の普及に役立ちました。

EVのグリーン・プレミアム(編注:従来品の代わりに環境にやさしい製品、例えば安価なガソリン車ではなく電気自動車を使うことなどで生じる余計なコストを、ゲイツは「グリーン・プレミアム」と定義している)は現在十分下がってきており、車種に応じて段階的に新しいガソリン車を禁止することを、政治家が議論するほどになりました。

これに誰も抵抗しないところを見ると、バッテリーの価格、EVの種類、充電時間は今後、2035年までにしろ2040年までにしろ、決められた期限までに改善するだろうと人々が考えていることが分かります。

ですから、規制は必要でしょうね。税額控除同様、再生可能エネルギー利用割合基準(RPS)制度が鍵と言えます。税額控除に関しては、従来の太陽光発電や風力発電から、洋上風力発電やエネルギー貯蔵といった画期的な分野への転換が可能です。再生可能エネルギーの普及を促すうえでは、これらは非常に重要な役割を果たしてきました。

——この点についてもう少し聞かせてください。石油企業は、その製品だけでなく、ロビー活動やマーケティングなどを通じてエネルギー経済にかなり影響を及ぼしてきました。ネットゼロを達成するために、政策によってこうした企業を規制すべきですか?

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