75歳のアジア系アメリカ人の男性、強盗に襲われ脳死状態に

デモ

ニューヨークでは、アジア系に対する暴力を止めるよう訴えるデモが行われていた(2021年2月20日、アメリカ)。

Dia Dipasupil/Getty Images

  • カリフォルニア州オークランドで、75歳のアジア系アメリカ人男性が強盗に襲われた。
  • オークランドのチャイナタウンの代表は、襲われた男性が脳死状態にあると話した。
  • 警察は事件の関係者を逮捕したと発表したが、詳細はまだ分かっていない。

カリフォルニア州オークランドで9日(現地時間)、75歳のアジア系アメリカ人の男性が強盗に襲われた。男性は脳死状態だと、チャイナタウンの代表はKPIXに語った

9日夜、警察は事件の関係者を逮捕したと発表したが、被害に遭った男性の名前も逮捕された人物の名前も公になっていない。

Insiderに送られてきた声明文の中で、オークランド警察は事件が9日の午前7時前にアダムズ・ポイントの近くで起きたと述べている。

事件発生当時、強盗と被害者男性との間には「口論」があり、男性は治療のため、近くの病院へ搬送されたという。

オークランドのチャイナタウンの代表は、男性が強盗に突き飛ばされ、命に関わる怪我を負い、脳死状態にあるとKPIXに語った。

近隣住民は、被害者男性がいつもの朝の散歩をしている途中で襲われたとKPIXに話している。

オークランド警察のレロンヌ・L・アームストロング(LeRonne L. Armstrong)署長は、「高齢者に対する暴行事件を再び耳にし、悲しみに包まれている」とコメントした。

「この事件が生んだトラウマは、犠牲者やその家族、そしてコミュニティー全体に波及効果をもたらすだろう。わたしたち警察は、この愚かな犯罪、そして全ての犯罪に関わった者を裁くために尽力する」

新型コロナウイルスのパンデミックが始まって以来、アメリカでは各地でアジア系アメリカ人に対する人種差別、偏見、不寛容に基づく事件が急増している

擁護団体「Asian Pacific Policy and Planning Council」のまとめでは、人種的中傷を受けたり、顔を殴られたり切り付けられたりする被害まで、さまざまな報告が相次いでいる

アラメダ郡のナンシー・オマリー(Nancy O'Malley)地区検事は、オークランド警察ではチャイナタウン周辺地域で2月に18件のアジア系アメリカ人に対する犯罪を記録しているとCBS Newsに語った。

湾を挟んで向かい側のサンフランシスコでは1月、タイ出身の84歳の男性が突然体当たりされ、頭などを打って死亡した

オークランド・チャイナタウン商工会議所のトップ、カール・チャン(Carl Chan)氏は、暴力から人々を守るためにさらなるパトロールを呼びかけている。

「こうした犯罪、攻撃が二度と起こらないことをわたしたちは強く願っています」とチャン氏はCBS Newsに語った。

「アジア系コミュニティーに対してだけではありません。どんな人にもこのようなことが起きてほしくないのです」

[原文:A 75-year-old Asian-American man was left brain dead following an assault and robbery in Oakland

(翻訳、編集:山口佳美)

Popular

あわせて読みたい

BUSINESS INSIDER JAPAN PRESS RELEASE - 取材の依頼などはこちらから送付して下さい

広告のお問い合わせ・媒体資料のお申し込み