アストラゼネカ、ワクチンと血栓の関連性はないと主張…WHOも接種継続を呼びかけ

A vial and syringe in front of an AstraZeneca logo in this illustration taken January 11, 2021.

Reuters/Dado Ruvic

  • アストラゼネカは、同社のCOVID-19ワクチンの使用を中止する国が増えていることに反論した。
  • オランダ、インドネシア、ドイツ、フランス、イタリアは3月15日にワクチンの使用を中止している。
  • アストラゼネカは1700万件のワクチン接種記録を調査し、その規模のグループとしては予想よりも血栓が少なかったと述べている。

アストラゼネカ(AstraZeneca)は3月14日、同社のCOVID-19ワクチンの安全性を主張した。これは、11カ国での使用停止の理由となった同社ワクチンの安全性への懸念に対する、これまでで最も強い調子の反論だった。

ヨーロッパを中心としたいくつかの国の保健当局は、このワクチンの接種と血栓の因果関係を調査するために、このワクチンの使用を一時中止している。

3月15日正午(アメリカ東部時間)現在で、ワクチンの使用を中止している国は以下の通り。

  • インドネシア
  • オランダ
  • アイルランド
  • デンマーク
  • ノルウェー
  • アイスランド
  • ベルギー
  • ドイツ
  • フランス
  • イタリア
  • コンゴ民主共和国

アストラゼネカは、3月14日に声明を発表し、関連性を示す証拠はないと反論した

同社によると、イギリスとEUで注射を受けた1700万人のデータを調査した結果、血栓に関連する副作用の事例は、予想されていた数よりも少なかったという。

1700万人のうち、深部静脈血栓症(静脈内の血栓)は15件、肺塞栓症(肺内の血栓)は22件だった。同社は、この数は一般に想定されるよりも「はるかに少なく」、他のCOVID-19ワクチンと同様であるとしている。

アストラゼネカのチーフメディカルオフィサーであるアン・テイラー(Ann Taylor)は、この声明の中で、一般の人々で報告される血栓の症例数は「数百」になるだろうと述べている。彼女は、この注射の安全性を監視するためにアストラゼネカは「標準的な慣行以上のことを行っている」と述べた。

彼女の主張は、以前Insiderでキャサリン・シュスター=ブルース(Catherine Schuster-Bruce)博士が、血栓のリスク増加の証拠はないと述べたことと一致する。

それにもかかわらず、各国は声明後もこのワクチンの使用停止を続けている。オランダ、インドネシア、フランス、イタリア、ドイツは、3月15日に使用を停止した。

一方、タイは使用を一時停止していたが、16日から接種を再開すると発表した。

WHOは、アストラゼネカのワクチンの接種を続けるよう各国に要請している。また、欧州医薬品庁(European Medicines Agency)とイギリスの医薬品・医療製品規制庁(MHRA)も、このワクチンの使用継続を支持している。

アストラゼネカはアメリカでの承認をまた求めていない。

ある専門家は、使用停止は最終的には利益よりも害の方が大きいかもしれないと述べている。

以前感染症対策コンサルタントだったピーター・イングリッシュ(Peter English)博士は、サイエンス・メディア・センターに対し「何百万人もの人にワクチンを接種する場合、接種後に何らかの有害事象が起こることは避けられない」と語った。

「各国が(有害事象の)予防的対策として接種を中断したことは、非常に残念なことだ。それは、ウイルスの拡散を遅らせ、パンデミックを終わらせるのに十分な数の人々に予防接種を行うという目標に害を及ぼす危険性がある」


[原文:AstraZeneca insists its COVID-19 vaccine is safe and there is no link to blood clots, as 11 countries suspend its use

(翻訳、編集:Toshihiko Inoue)

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