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- オークランド・アスレチックスは、観戦用のスイートルームのチケットを1BTCで販売する。
- 3月16日時点で、ビットコインの価格は前週よりも15%下落している。
- すでに60人以上が興味を示していると、球団は述べた。
メジャーリーグベースボール(MLB)の「オークランド・アスレチックス(Oakland Athletics)」は、2021年シーズンのすべてのホームゲームを6人で観戦できるスイートルームのチケットを1BTC(ビットコイン)で販売する。
ドルではなく、暗号通貨で直接チケットを販売するのは、アメリカのプロスポーツチームとして初めての試みだ。
スイートルームのシーズンチケットの価格は6万4800ドル(約700万円)で、3月16日の時点の1BTCの価格より10%以上高い。この数カ月間、ビットコインの価格は5万ドルから6万ドルの間で変動している。
3月13日、ビットコインは史上最高値となる6万2000ドル近くまで上昇したが、15日には10%近く下落し、5万5000ドルを下回った。
同球団のデイブ・カヴァル(Dave Kaval)会長がウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)に語ったところによると、すでに60人以上がビットコインを使ってスイートルームのチケットを購入することに興味を示しているという。
「暗号通貨に対する熱狂が現実のものとなり、ビットコインや暗号通貨が取引の主流になることを期待している。野球界でできるのであれば、どこででもできるはずだ」とカヴァル会長は語った。
NBAのサクラメント・キングス(Sacramento Kings)やダラス・マーベリックス(Dallas Mavericks)など、他のプロスポーツチームでも、チケットを暗号通貨で販売したことがある。ダラス・マーベリックスのオーナーであるマーク・キューバン(Mark Cuban)は3月、チケットやグッズの販売にドージコイン(Dogecoin)を受け入れると発表した。ただし、これらの取引では、価格は米ドルを換算したものだった。
オークランド・アスレチックスは、米ドルとのレートに関係なく、1BTCという固定価格を受け入れる最初のチームになった。
カヴァル会長がWSJに語ったところによると、6人用スイートルームを1BTCで提供するということは、購入者にビットコインに賭ける機会を与えることになるという。
「我々は基本的にリスクを負っており、それがどのように展開していくのか見守りたい」と彼は言う。
「これが理由となって、買いたいと思う人もいるだろう。もし(ビットコインが)2万ドルまで下がれば、取引の増加につながるかもしれない」
今回のビットコインによるスイートルームのチケットの販売は、ヒューストン・アストロズとの開幕戦を迎える4月1日まで受け付けている。3月初め、カリフォルニア州のギャビン・ニューサム(Gavin Newsom)知事は、同州で開催されるメジャーリーグの試合では、会場の定員の20%までであれば、観客を入れることを許可すると述べた。
[原文:The Oakland A's are the first professional sports team to price tickets in bitcoin]
(翻訳:仲田文子、編集:Toshihiko Inoue)