「マグニート」はジープの3.6リッターV6エンジンを搭載した車種と同じパワーを持っているという。
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- ジープは、ラングラーの完全電動コンセプトモデル「マグニート」を発表した。
- マグイートは285馬力と370Nmのトルクを発生し、6速MTを備えている。
- ジープは電気自動車の販売計画を発表していないが、プラグインハイブリッドモデルはすでに販売している。
ジープ(Jeep)はまだ電動のオフローダーを製造していないが、3月22日にその姿を披露した。
ジープは、アメリカ・ユタ州モアブで毎年開催されているジープファンの集い「Easter Jeep Safari」に出展するために、同社のSUV、ラングラー(Wrangler)のバッテリー駆動バージョン「マグニート(Magneto)」を作った。マグニートはあくまでもコンセプトカーであり、将来販売するというよりは、開発のためのテスト車のようなものだ。だが、ジープが将来的に電気自動車を販売する可能性が十分にあることを示している。
Jeep Magneto concept.
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ジープは、2ドアの2020年式ラングラールビコンをベースに、エンジンを電気モーターに交換してマグニートを作った。モーターは370Nm(273lb-ft)のトルクと285馬力を発生し、同社によれば、そのパワーは他の車種に搭載している3.6リッターV6エンジンと変わらないという。
マグニートは、時速100kmまで6.8秒で加速できるという。航続距離は公表されていない、車体各所に配置された4つのバッテリーパックで駆動する。
Jeep Magneto concept.
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マグニートが現在出回っているEVと一線を画すのは、6速マニュアルトランスミッション(MT)だ。多段オートマチックトランスミッション(AT)を搭載しているEVはほとんどなく、ましてやMTは存在しない。ポルシェ(Porsche)のタイカン(Taycan)やアウディ(Audi)の次期EVには、加速や効率性を高めるための「2速AT」が搭載されている。
Jeep Magneto concept.
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ジープは、マグニートの電動パワートレインがオフロード走破性能の妨げにならないように配慮している。バッテリーには防水加工を施し、スキッドプレートで保護しているので、水深50センチの場所や悪路を走っても、バッテリーが損傷することはないという。
Jeep Magneto concept.
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ジープは、電動ラングラーが開発中であることを正式には発表していないが、最終的にはラインアップのすべてのモデルに(パートタイムあるいはフルタイムの)電気自動車を提供すると述べている。2020年9月には、価格5万ドルのプラグインハイブリッドモデル 「2021 ラングラー 4 xe」 を発表した。
[原文:Jeep just unveiled an electric Wrangler concept - check out the Magneto]
(翻訳、編集:Toshihiko Inoue)