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アシックスのパタハラ訴訟が和解。労組「男性育休の考え方は変わってきている」

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REUTERS/Toby Melville

スポーツ用品大手のアシックスの男性社員(39)が、育休取得後に不当に部署を変えられるなどのハラスメントを受けたとして、アシックスに対し慰謝料440万円などを求めた訴訟で、男性が加入する労働組合は2021年3月29日、同日付で和解が成立したと発表した。和解内容については明かせないとしている。

男性育休への関心が高まる中、父親の育休取得や子育てによる嫌がらせ、いわゆるパタニティー(父性)ハラスメントが問題視されるようになり、訴訟の行方が注目されていた。

「育休を取りたい人の後押しになれば」

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2019年11月にBusiness Insider Japanの取材を受けた男性。

撮影:横山耕太郎

男性は、2011年からアシックスに勤務。東京都内のオフィスでプロモーション業務などを担当していた。2015年に長男が生まれ、約1年間の育児休業を取得したが、職場復帰後、茨城県つくばみらい市の物流センターへの出向が言い渡された。

通勤時間は短くなったが、荷下ろしや梱包などこれまでの業務とは全く違う内容を命じられ、その後、出向が解かれ渋谷区のオフィスに戻ったものの、業務命令がなくなり、社則の英訳作業などをしていた。

男性は2018年、次男を授かり、約1年間の育児休業を取得。男性は2度目の育休後も、都内のオフィスで働いていたが、2019年6月、「育休取得後の異動はハラスメントにあたる」として、アシックスに慰謝料440万円などを求め東京地裁に提訴した。

男性は2019年11月、Business Insider Japanの取材に対し「今回の裁判を通じて、私と同じように育休を取りたい人の後押しになればと思っている」と話していた。

男性が加入する労働組合・首都圏青年ユニオンの原田仁希執行委員長は、今回の和解については「一切説明できない」とした上で、次のように話した。

「社会の男性育休への認識が変わってきている。男性も育児参加をすべきだという声は増えている一方で、いまだに声を上げられない人もいる。今後、(育休取得が増えれば)パタハラは増えていく可能性があり、ユニオンとして手助けしてきたい」

アシックスは和解したことを認め、「今後も育休休暇を取りやすい環境作りに努めてまいります」とコメントした。

パタハラをめぐる訴訟他にも

パタハラをめぐっては、別の訴訟もある。三菱UFJモルガン・スタンレー証券に特命部長として勤務していた、グレン・ウッド(Glen Wood)氏が2017年10月、育休の取得をきっかけとしたパタハラでうつ病を発症し、療養後も正当な理由なく休職命令を受けたとして、同社を相手取り、損害賠償などを求めた訴訟を東京地裁に起こした。ウッド氏の請求は一審で棄却され、東京高裁で係争中。

(文・横山耕太郎

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