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存在感増す「広告型動画配信」サービス。広告費のテレビ離れを促進:eMarketerレポート

広告型動画配信サービス

Shutterstock/Vladimka production

  • この記事はインサイダー・インテリジェンスによる調査レポート「広告型動画配信サービス・エコシステム(AVOD Ecosystem)」のプレビュー版。レポート完全版(有料)はこちらから

動画配信サービス市場の拡大とともに、広告付きのOTT(オーバー・ザ・トップ)動画プラットフォームの幅が広がっている。無料で視聴できる広告型から、サブスクリプションと広告を組み合わせたハイブリッド型まで、いくつものサービスが存在する。成長が見込まれるこの分野は、従来型のテレビ広告ではリーチできない層にアプローチするためカギとなる。メディアバイヤーや広告主にとって今後さらに重要性を増していくだろう。

広告型動画配信サービスの分野では、この1年で大きな動きがいくつも見られた。

主な広告型動画配信サービスのアメリカでの普及率(広告型動画配信サービス利用者を対象に2019年9月に実施されたアンケートの結果)。

主な広告型動画配信サービスのアメリカでの普及率(広告型動画配信サービス利用者を対象に2019年9月に実施されたアンケートの結果)。

Business Insider Intelligence

  • 2019〜2020年初頭にかけて、バイアコムCBS、NBCユニバーサル、FOXコーポレーションを含む大手メディア企業がそれぞれ、プルートTV(Pluto TV)、ズーモ(Xumo)、ブードゥー(Vudu)、トゥービー(Tubi)などの広告型無料動画配信サービスを買収した。
  • ディズニーは2019年の5月にフールーの株式の過半数を取得し、同社の完全な支配権を獲得した。その後、NBCユニバーサルとAT&T傘下のワーナーメディアはそれぞれ、広告支援型サプスクリプションモデルの動画配信サービス「ビーコック」と「HBOマックス」の立ち上げを発表。近日中にサービス開始が予定されている。(HBOマックスに関しては、立ち上げ直後は広告はなく、2021年のどこかの時点で選択できるようになる)
  • コネクテッドTV(CTV)デバイスのメーカーであるロク(Roku)、サムスン、アマゾンなどは、ますます広告インベントリー販売を重視するようになっている。各社の広告売上の大半は、自社のCTVプラットフォーム上の他社アプリで販売された広告から来ている。Rokuとアマゾンは、提携先から広告売上の30%を徴収している。一方で、「The Roku Channel」や「Samsung TV Plus」、規模は劣るがアマゾンによる「IMDb TV」など、各社が展開する無料AVOD(Advertising-based Video on Demand:広告型動画配信サービス)の視聴者数の増加も広告収入に貢献している。これらのサービスはCTVデバイスに組み込まれ、画面の目立つところに表示される。

ターゲットを絞った広告を打てるのが利点だが、課題も多い

次々に新しい動画配信プラットフォームが生まれているが、広告主の予算は限られている。動画広告を増やすため、テレビ広告費が削られる傾向にある。

次々に新しい動画配信プラットフォームが生まれているが、広告主の予算は限られている。動画広告を増やすため、テレビ広告費が削られる傾向にある。

Business Insider Intelligence

プレミアム動画コンテンツの視聴者にリーチしたい広告主にとって、OTT動画広告はテレビ広告に比べいくつかの利点があるが、ブランドやメディアバイヤーは不満も抱えている。OTTでの動画広告は、より細かく視聴者の属性や嗜好に合わせられるため、従来のテレビ広告に比べ効率的で無駄がないとされている。しかし、実際にはいくつもの課題が存在する。

例えば「ロングテールにおける相当の断片化」「一部のAVODサービスは他との差別化があまりなされていない」「標準化された測定方法がない」「同一、または類似の広告インベントリーを購入するため、いくつもの組み合わせや方法が存在して分かりにくい」などが挙げられる。

コネクテッドTVの隆盛と、加速するコードカット

インサイダー・インテリジェンスによる調査レポート「広告型動画配信サービス・エコシステム」では、アメリカで拡大している広告型動画配信サービスの動向にスポットを当てる。大手や成長中のサービス、新興勢力や今後新たに登場するサービスなどについて解説する。

本レポートでは、コネクテッドTV広告の拡大にともない、動画配信サービスの広告費がどのように増加しているのかを示す。また「コードカット(ケーブルテレビなどの有料放送の解約)」の潮流が、この傾向をさらに押し進める可能性について論じる。

2歳以上の動画配信サービス視聴者が「1日あたりの総視聴時間」の何パーセントを各サービスに当てているのかを示した図。

2歳以上の動画配信サービス視聴者が「1日あたりの総視聴時間」の何パーセントを各サービスに当てているのかを示した図。

Business Insider Intelligence

さらに、アメリカにおける消費者の広告型動画配信サービスへの関心を分析する。視聴時間やユーザー数の増加などの観点から評価し、新型コロナウイルスの流行を含む複数の要因が利用を促進していることを明らかにする。

最後に、広告主がこれらのサービスにどのようにアプローチしているかを解説。広告主にとっての新たな機会と、現在の課題について論じる。

本レポートが取り上げるのは、無料の広告型動画配信サービス(Tubi、Pluto TVなど)、サブスクリプションと広告を組み合わせたハイブリッド型サービス(フールーなど)、コネクテッドTVサービス(The Roku Channelなど)だ。加えて、その規模と重要性に鑑みてYouTubeに関する考察と数値も掲載する。

広義では「広告型動画配信サービス」と呼べる、その他のプラットフォームは除外した。例えば、広告付きの動画を配信しているFacebook、Twitter、スナップチャット、TikTokなどのソーシャルメディアや、Twitchなどのライブ配信プラットフォーム、Sling TVやYouTubeTVを含む「スキニーバンドル」や「vMVPD」(複数のテレビチャンネルをパッケージ化してネット配信するサービス)などだ。

本レポートで言及される企業:

AB InBev, AT&T, Amazon, Capital One, Disney, Eko, Facebook, Fox Corp., General Mills, Hulu, L'Oreal, NBCUniversal, Netflix, PepsiCo, Procter & Gamble, Quibi, Roku, Samsung, Snap, State Farm, Taco Bell, TiVo, TikTok, Twitch, Unilever, Verizon, ViacomCBS, Vizio, Walmart, WarnerMedia, YouTube

本レポートで言及される広告型動画配信プラットフォーム:

CBS All Access, Crackle, ESPN+, HBO Max, Hulu, IMDb TV, Peacock, Plex, Pluto TV, Quibi, STIRR, Samsung TV Plus, The Roku Channel, TiVo+, Tubi, Vudu, WatchFree, Xumo

本レポートのキーポイント:

  • 広告型動画配信プラットフォームの広告費のうち、大部分を占めるのがコネクテッドTVでの売上だ。これらのプラットフォームのコンテンツ視聴の大半がテレビ画面を通して行われるためだ。アメリカの広告主がコネクテッドTV広告に投じる金額は、2019年には63億8000万ドル(約7000億円)だったのが、2020年には79億9000万ドルへと増加する。eMarketerが6月に発表した予測では、2022年にコネクテッドTVの広告費は136億2000万ドルに達する見込みだ。コネクテッドTVの総広告費のほとんどを占めるのが動画広告への支出で、その他わずかながらコネクテッドTVプラットフォームのインターフェースに表示されるディスプレイ広告への支出がある。
  • ケーブルテレビや衛星放送などの有料放送を解約する人や、そもそも加入したことがない人が増えている。テレビを見ない層へリーチするため、広告代理店や企業はテレビ広告キャンペーンに加え、動画配信サービスの広告枠を活用する必要性が高まっている。大多数の広告主は、すでにこれを実行している。動画広告配信支援FreeWheelの依頼により調査会社Advertiser Perceptionsが2019年10月に行った調査によると、アメリカのマーケティング会社と広告代理店の幹部の78%が、「リーチを増やすために動画配信プラットフォームの広告インベントリーを購入している」と回答している。
  • 従来型のテレビから動画プラットフォームへの広告費の移行は2020年から2021年にかけて加速する見込みだ。広告主はテレビ広告費を大幅に削減し、「アップフロント(まとまった期間分のテレビ番組の広告枠を事前購入すること)」の期間を短縮する。スポーツ中継再開や、その他のプレミアムコンテンツの放送の有無について不透明感が漂うなか、2020年度のアップフロント市場は波乱が予想される。Advertiser Perceptions による広告代理店幹部を対象とした調査によると、回答者の半数は、テレビで失われた総視聴率を動画配信、コネクテッドTV、デジタル動画でカバーできると考えている。

本レポートの完全版では:

image

  • 広告型動画配信サービスに関する消費者の利用状況や嗜好を分析する。
  • コネクテッドTV広告の増加とともに、広告型動画配信サービスの広告費がどのように伸びているのかを説明する。
  • 広告型動画配信サービスの主だったプレイヤーに光を当てる。広告とサブスクリプションを組み合わせたハイブリッド型(フールー、CBS All Accessなど)、無料で視聴できる広告型(Pluto TV、Tubiなど)、コネクテッドTVプラットフォーム(The Roku Channel、Samsung TV Plusなど)を提供する各社の今後を展望する。
  • 広告主が広告型動画配信サービスをいかに活用しているのかを解説。課題の多い領域で効率よくインベントリーを購入するための提案をする。
  • 全54ページ。3つの業界地図を含む19の図を掲載。

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[原文:THE AVOD ECOSYSTEM: As cord-cutting shifts the revenue model of media companies, the ad-supported streaming space is poised to take off — here are the key players brands need to know, and how to work with them

(翻訳・野澤朋代)

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