在宅勤務がはかどる部屋ってどんな部屋?インテリアのプロが教える5つのポイント

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プロが「在宅勤務しやすい部屋」をテーマにコーディネートした部屋。左が現状の部屋で、右がコーディネート後のイメージ。

三ツ村崇撮影(左)、COSIC提供(右)

コロナ禍で在宅勤務が長引き、「仕事をしやすい部屋作り」への関心が高まっている。特に一人暮らし世帯など、部屋の大きさが限られている場合、仕事のスペースをどう確保するか頭を悩ませている人は少なくない。

在宅勤務で感じるストレスについて、LASSICが2020年9月に実施したインターネットによるアンケート調査(在宅勤務経験のある1077人が回答)によると、4割が在宅勤務でストレスと感じていると回答。ストレスの原因で最も多かったのは、「仕事とプライベートの区別ができない」で、男性・女性ともに5割を超えていた。

一人暮らしの部屋で、仕事とプライベートを分けながら、快適に在宅勤務をするにはどうしたらいいのか?

今回、Business Insider Japan編集部の三ツ村崇志記者の部屋を参考に、プロのインテリアコーディネーターに三ツ村記者の部屋のコーディネートを依頼。実際の部屋を見ながら、「在宅ワークがしやすい部屋作り」のポイントを聞いた。

1.「向き」で気持ち切り替える

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イスの向きを変えられるように、机が部屋の真ん中に配置されている(コーディネートの3Dイメージ)。

提供:COSIC

「仕事をするときには窓側を向き、太陽の光を感じながら机に向かう。リラックスするときには、イスを反対側に移動させテレビ側を向く。仕事とプライベートを、物理的にも分けられるように机とイスを配置しています」

インテリアコーディネーターの佐藤香菜さん(36)は、在宅勤務では「気持ちの切り替え」を意識できる部屋作りがポイントになると話す。

佐藤さんが所属する、オンラインでのインテリアコーディネートを専門とする「COSIC(コシック)」では、好みの色や部屋の用途、予算などに応じて2万円からコーディネートを提案。コーディネート後の部屋は、3Dイージを作成し、提案された家具はそのまま購入することができる。

佐藤さんは美術大学のデザイン学科で空間デザインを学び、メーカーなどで家具などのコーディネートの経験を積み、約20名いるCOSICのコーディネーターを統括している。

「在宅勤務を考えると、寝たりくつろいだりする場所と、仕事の場所を分けた方がいい。片方の壁にベッドなどを置いて、逆側の壁に仕事をするデスクなどを固めるという方法もおすすめです」

2. 家具の数は最低限に

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コーディネート後の部屋を上から見た3Dイメージ。

提供:COSIC

単身向けの1Kなどの場合、部屋の大きさが限られていることも多い。佐藤さんは「仕事とプライベートでも使える家具を選択し、最低限の数に絞ること」もポイントという。

「部屋のスペースにゆとりを持たせるように、仕事用とプライベートで兼用できる家具を選んだ方がいいと思います。今回は、仕事用のデスクとしても使えるように幅が1メートル20センチある大きめの木製テーブルを提案しています。ダイニングテーブルとしても使えるデザインを選びました」

今後コロナが終息した後は、在宅勤務が減る場合も想定されるため、用途を限定しない家具選びがおすすめという。

3. デザイン性と機能性どちらも考える

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コシックでは予算に応じて家具などを提案してもらえる。今回提案してもらった16点の合計金額は16万8000円。

提供:COSIC

「在宅勤務ではイスに座る時間も長くなりがち。体の負担が少なく、かつデザイン性もあるイス選びも、在宅勤務の快適さを左右します」

今回の提案では、ひじ掛けのないソファチェアを提案している。

「三ツ村さんへの事前の聞き取りでは、『ソファーも入れたい』という希望がありましたが、最低限の家具に抑えるために、座り心地と他の家具と調和を考えました。机もイスもそうですが、あまり機能性だけを追求すると、部屋がオフィスのようになってしまい、落ち着かない雰囲気になってしまうこともあります」

4. 色はグラデーションを意識

「カラーバランスも部屋づくりには重要。今回は、『好きな色はネイビーやグレーで、逆にビビッドな色は好きではない』ということだったので、カジュアル過ぎないような色にまとめました」

カーテンやベッドカバーは ネイビーで統一。ラグやソファー、クッションカバーは、同じ系統の色でもグラデーションを意識しているという。

「同じ色を使いすぎると、のっぺりしてしまう。色の濃淡を意識することで表情をつけることができます」

また、木材の家具は落ち着いた印象になるようにダークブラウンを選択。また クッションカバーには黒も取り入れ、スタイリッシュさを演出している。

5. 小物でリラックス効果

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コーディネートでは配色や小物も重要だという。

提供:COSIC

提案された部屋には、デスクの上や部屋の隅に観葉植物も配置されている。

「自宅で過ごす時間が増えて観葉植物の需要も増えていると感じます。もちろん好みに寄りますが、緑を部屋におくとリフレッシュにもつながる。壁に穴をあけるのが難しい場合でも簡単における植物はおすすめです 」

観葉植物に限らず、好きな小物やデザイン性のある家具で、部屋の雰囲気は大きく変えられる。

「例えば、仕事で役立つような手元用のライトも、作業環境をよくするだけでなく、デザイン性が高いものもたくさんある。部屋作りは、機能にデザイン性をプラスしていくと考えることで、リラックスできたり、想像力が刺激されたりする部屋作りにもつながります」


コーディネート後の部屋の提案について、現在も、もとの部屋に住んでいる三ツ村さんに感想を聞いてみた。

「個人的に模様替えをすることはあっても、だいたい似たレイアウトになってしまう。それが自分以外の人にコーディネートしてもらうと、だいぶ違う部屋になって驚いた。この部屋ならオンとオフを切り替えられそう」(三ツ村さん)

ただ、提案された部屋を実現するためには、課題も。

「今からすべての家具を買い替えるのは、予算的にも難しい……。 あと、提案されたレイアウトにすると、散らばっている本が収納しきれない気がするんですよね。結局デスクの下に積んでいってしまいそうなので、別に本棚を買い足してしまうかも。そもそも、やっぱりもうちょっと片付けをしないとダメかもしれないですね」(三ツ村さん)

プロがコーディネートした「理想の部屋」。その実現のためには、表面的な模様替えというよりは「根本から部屋と生活そのものを作り変える」という強い覚悟も求められそうだ。

(文・横山耕太郎、取材協力・三ツ村崇志

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