防犯カメラの映像には、犬のクローバーが通りかかったドライバーに助けを求めている様子が映し出されていた。
CTV News
- カナダのオタワで、ヘイリー・ムーアさんは1歳半の愛犬クローバーと散歩をしている際に、倒れてしまった。
- 防犯カメラの映像には、マレンマ・シープドッグのミックスであるクローバーが、緊急事態に対して迅速に行動した様子が映し出されていた。
- 回復したムーアさんは、勇敢なクローバーに感謝を込めてステーキディナーをご馳走したという。
散歩中に倒れた飼い主を救うために、その犬は通りかかった車の前に立ちふさがり、助けを求めた。
3月30日、カナダのオタワ、スティッツビルで、ヘイリー・ムーア(Haley Moore)さんは1歳半になるマレンマ・シープドッグのミックスであるクローバーと散歩中に、発作を起こして倒れてしまった。
防犯カメラの映像が、さまざまなオンラインニュースメディアで取り上げられ、クローバーが緊急事態にどのように対応したのか紹介されている。
カナダ、オタワ:
ヘイリー・ムーアさんが発作を起こして地面に倒れたとき、彼女は愛犬のクローバーと近所を散歩していた。
クローバーは自分自身を解き放ち、助けを求めて車を止めた。
我々は犬にもおよばない...
映像を見てみると、クローバーはまずムーアさんの様子を確認している。通りかかった1台目の車は見送ったが、その後すぐに2台目が近づいてきた。クローバーは、ムーアさんの手に握られていたリードをどうにか外し、近づいてきたトラックの進路をふさいで停車させ、ドライバーに降りるよう促した。
運転していた21歳のドライデン・オートウェイ(Dryden Oatway)さんは、カナダのCTVニュースに次のように語った。
「本当に凄いことだと思う。クローバーは私の行く手をふさいだ。車道に出てきて私のトラックを停めたんだ」
オートウェイさんがムーアさんの様子を見ている間も、クローバーは彼らから目を離さなかったという。CTV ニュースによると、オートウェイさんは一旦その場を離れ、近所の人に助けを求めてから、またムーアさんの手当てに戻った。しばらくするとクローバーを見かけた通行人が立ち止まり、救助を手伝った。ムーアさんの近所に住むダニエル・ピロン(Danielle Pilon)さんだ。
その後、クローバーは家族にムーアさんのことを知らせるために自宅に向かって駆けていった。ピロンさんはCTVニュースにこう語っている。
「私たちが彼女のそばにいるのに、クローバーはその場を離れたくないと思っていることがはっきりと分かった。しかし、『家に帰って助けが必要だと知らせなければ』と思いついたのだろう」
ムーアさんの父親であるランドールさんもCTVニュースに次のように語った。
「うちのドアをノックした近所の人たちはパニック状態で、クローバーは狂ったように吠えていた」
彼らが現場に到着した時、ムーアさんは救急車の中で救急隊員の治療を受け、回復していた。
発作の原因は分からないままだが、ムーアさんはCTVニュースにこう語った。
「もし、また同じようなことが起こったとしても、全然怖くない。クローバーが私のそばにいてくれると思うから。動物たちはすばらしい。そしてクローバーも本当に最高の犬。死ぬほど愛している」
救助犬のクローバーには、その勇気への感謝のしるしとして、ステーキディナーが与えられた。
(翻訳:仲田文子、編集:Toshihiko Inoue)