- スターバックスの従業員によると、店舗は品切れに悩んでいるという。
- 世界のサプライチェーンはCOVID-19の影響で一変してしまっている。
- 専門家はこうした品薄状態が少なくとも2021年中は続くだろうと予測している。
スターバックス(Starbucks)の従業員によると、カップ、フレーバーシロップ、焼き菓子など、主力商品や原材料の不足に直面している店舗があるという。
スターバックスが3月からメニューに加えているオーツミルクの不足に対処するなかで、この供給不足の問題が報じられた。
アラバマ州のスターバックスのあるバリスタはInsiderに対し、彼女の働く店舗ではオーツミルクだけでなく、ホットドリンク用の蓋も少なくなっていると語った。店舗には数日間「まったく入荷がなく、ぎりぎりの状態での営業だった」という。今回インタビューに応じたこの女性バリスタと他のスターバックス従業員は、処分を恐れて匿名を希望したが、身元はInsiderが確認している。
ルイジアナ州在住のあるバリスタによると、彼の店舗でもオーツミルクが不足しており、カップやフレーバーシロップ(特にキャラメルとバニラ)も少ない状態だという。
Starbucks
4月7日にアメリカ国内の多くの店舗に電話で調査をした結果、焼き菓子とシロップが不足していることが分かった。Insiderの調べでは、人気の新商品、アイス・ブラウン・シュガー・オートミルクシェイク・エスプレッソ(Iced Brown Sugar Oatmilk Shaken Espresso)に使われるブラウン・シュガー・シロップは、半数以上の店舗で在庫がなかった。
「発売から1カ月経ったが、すべての原料が揃った状態でこのドリンクをオーダーできた顧客はほとんどいなかったはずだ」とルイジアナ州のバリスタはInsiderに語った。
米スターバックスは4月7日(現地時間)、数店舗でオートミルクが一時的に品切れになったことを認めたが、全国的に不足している訳ではないと述べた。他の物資の不足についてもコメントを求めたが、回答は得られなかった。
他にも多くの企業が、品切れに対応している。パンデミックが世界のサプライチェーンに大混乱を起こし、トイレットペーパー、ペロトンのバイク(Peloton bike)、コンピューター・チップ、そしてケチャップまでもが不足している。港の封鎖や遅延のせいで待ち時間がのび、価格は高騰している。これは、スターバックスも無関係ではない。
工場の封鎖や遅延による原料不足で、スターバックスにオートミルクを提供するオートリー(Oatly)も影響を受けたように、各企業が生産管理に苦労する事態になっている。さまざまな要因が重なって、運輸業界に「最悪の事態」を生み出している、とUBSのメモには記されている。
専門家は、サプライチェーンの混乱は少なくとも2022年の始めまでは続くだろうと予測している。
[原文:Starbucks baristas say some stores are experiencing shortages of cups, syrups, and more]
(翻訳:Ito Yasuko、編集:Toshihiko Inoue)