ハーバード大学(2020年7月8日、マサチューセッツ州ケンブリッジ)。
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- 新型コロナウイルスのパンデミックは、アメリカ東部の名門私立大学「アイビーリーグ」への入学をより困難にしている。
- 入学試験の中止やリモート学習が「記録的に低い」合格率の一因となっている。
- "裏口入学スキャンダル"以降、アイビーリーグは多様性を向上させるよう迫られている。
新型コロナウイルスのパンデミックは、アメリカ東部の名門私立大学「アイビーリーグ」への入学をより困難にしている。
2025年卒業予定の学生たちが、入学試験のキャンセルやリモート学習の難しさといったパンデミックによってもたらされたハードルに直面する中、これらの大学では合格率が「記録的な低さ」となっている。
ハーバード大学では、その合格率は3.4%だ。同大学の学生新聞『ハーバード・クリムゾン』によると、5万7000人以上が志願したものの、合格したのはわずか1968人だった。
志願者は増加しているにもかかわらず、大学史上最も低い合格率となった。
コロンビア大学の学生新聞『コロンビア・スペクテイター』によると、同大学の志願者数は6万人を超え、前の年に比べて51%増えたという。合格したのは2218人で、合格率は3.7%という記録的な低さだった。
アイビーリーグの志願者が増加したのは、新型コロナウイルスのパンデミックでSATやACTを含む共通テストが相次いで中止されたことを受け、これらのテスト結果を合否の評価に含むかどうかを本人が選択できる"テスト・オプショナル"制度が導入されたことと関係がありそうだ。
パンデミックが始まって、ACTとSATを運営するカレッジボードは3月、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐためにそれぞれの共通テストの実施を少なくとも6月まで延期すると発表していた。
「新型コロナウイルスが大学の入試プロセスにどう影響するのか、学生や教育者が心配していることはわたしたちも分かっています。この不安を和らげるために、わたしたちはあらゆる手を尽くしたいと思っています」とカレッジボードのCEOデイビッド・コールマン(David Coleman)氏はInsiderに語った。
2025年卒業予定者のアイビーリーグの大学の合格率はこちら:
コーネル大学は志願者数を明らかにしていないが、合格者数は5836人だったとしている。同大学が公表している合格者情報によると、昨年(2020年)は志願者数が4万4965人で、合格したのは6337人だった。
(翻訳、編集:山口佳美)