かんたんな設定だけで写真や動画をGoogleフォトへとバックアップできる。
撮影:小林優多郎
Googleフォトは、iOSとAndroidには専用の公式アプリが用意されており、そのほかウェブブラウザーでも利用できる、オンラインの写真アルバムサービス。公式アプリには自動バックアップ機能が用意されているので、スマホならインストールしておくだけで、意識することなく写真や動画をクラウド上に保存できる。
以前は、設定次第で容量無制限で使えたGoogleフォトだが、2021年6月1日以降は、バックアップされた写真や動画は設定に関係なくGoogleアカウントのストレージ容量(無料アカウントでは最大15GBまで)を消費するようになり、実質的な「有料化」だという指摘もある。
とはいえ、利便性の点では、写真アルバムサービスのなかでも、いまだ根強い人気を持つ一角だ。
【iOS/Android】Googleフォトでバックアップ・同期する方法
1. AppStore/Google PlayからGoogleフォトのアプリをインストールして起動。Googleアカウントでログインする。
2. 画面右上のアバターアイコンをタップ。
3. メニューから「フォトの設定」をタップ。
メニューにある「フォトの設定」を選択する。
画像:筆者によるスクリーンショットを基に編集部が加工。
4.「設定」 に画面が切り替わるので、「バックアップと同期」をタップする。
5.「バックアップと同期」の右にあるボタンをスワイプして、オンにする。
画面上部にある「バックアップと同期」をオンに。
画像:筆者によるスクリーンショットを基に編集部が加工。
6. iOS では、Googleフォトから「写真」へのアクセスを許可する必要がある。
Googleフォトアプリで写真や動画表示されないなどアクセス許可になっていない場合は、設定アプリを起動し、「プライバシー」→「写真」とアクセスし、Googleフォトをタップして、「すべての写真」に設定する。
【Windows/Mac】PCからGoogleフォトへバックアップ・同期する方法
WindowsもしくはMacのどちらのOSでも、専用アプリがある。Googleフォトへの自動バックアップができる。
1. パソコンでGoogleフォトの「バックアップ&同期」アプリをダウンロードしてインストールする。
2.「バックアップと同期」アプリを起動し、Googleアカウントにログインする。
3.「写真と動画をバックアップする」を選択し、「次へ」 をクリック。
4. 必要に応じてバックアップするフォルダを変更する。
「バックアップと同期」アプリでパソコンからも自動でバックアップ可能。
画像:筆者によるスクリーンショットを基に編集部が加工。
標準ではバックアップ対象のフォルダーは「デスクトップ」と「画像」が指定されている、その後、「高品質」または「元の画質」を選択し、「開始」をクリック。
スマホで保存容量を節約&通信方法を変更する方法
スマートフォンでGoogle フォトのバックアップをカスタマイズするには、いくつかの方法がある。AndroidとiOSで表示内容がわずかに異なってはいるが、設定を制御する手順はほぼ同じだ。
1. Googleフォトのアプリを起動し、画面右上のアバターアイコンをタップ。
2.「フォトの設定」をタップする。
3.「設定」画面に切り替わるので、「バックアップと同期」をタップ。
この「バックアップと同期」らすべてのバックアップ設定を調整可能で、下記の変更を行える。
バックアップ アカウントの変更:
写真のバックアップに使用されている Google アカウントを変更できる。使用している端末で複数の Googleアカウントにログインしている場合は、アカウント名をタップしアカウントの一覧からバックアップするアカウントを選択する。
Google Oneでストレージ容量の購入:
バックアップ用のストレージ容量が不足している場合は、プレンを変更してストレージ容量の追加が可能。表示されているプランをを選択し、指示に従って契約をすすめていく。
アップロードサイズを変更:
「アップロード サイズ」をタップすると、「高品質」と「元の画質」を切り替えられる。
Googleフォトが写真をバックアップするタイミングを変更:
Wi-Fi接続時だけでなく、モバイルデータ通信でもGoogle フォトで写真や動画をバックアップできるようにするには、画面下部の「モバイルデータ通信を使用して写真をバックアップする」と「モバイルデータ通信を使用して動画をバックアップする」をオンにする。
オフにしている場合は、Wi-Fi接続時に写真や動画がバックアップされる。
バックアップされているかどうかを確認する方法
Googleフォトが写真や動画をバックアップしたかどうか、または写真のバックアップを妨げる問題(Wi-Fiに接続されていないなど)があるかどうかは、次の操作で確認できる。
1. Googleフォトのアプリを起動する。
2. 画面右上のアバターアイコンをタップ。
3. 画面の中央にバックアップの状態が表示される。
バックアップ中の場合は、残りファイル数が表示される。
画像:筆者によるスクリーンショットを基に編集部が加工。
補足:Googleフォトがバックアップできるもの・無料容量
Googleフォトでは、グーグルが規定する画像サイズの要件を満たしていれば、写真や動画を自動的にバックアップされる。規定されるサイズは写真の場合、200MBもしくは1億5000万画素未満。動画は10GB以下だ。
一方、サムネイルやアイコンといった画像のバックアップを避けるために、256×256ドット未満の画像も除外される。
ちなみに、最近のデジタルカメラやスマートフォンでは、上記のサイズ制限に近い大容量データで記録する製品も登場してきている。例えば、サムスンの「Galaxy S21 Ultra 5G」は1億800万画素で撮影できるセンサーを搭載している。
とはいえ、まだ「保存する際に注意」という状況にはなってはいない。
Googleフォトで利用可能な写真のファイル形式は「jpg」「heic」「png」「webp」「gif」のほか、一部のカメラのRAWファイルにも対応。
どのカメラのRAWファイルに対応しているかは、Googleフォトのヘルプページで確認できる。また、iOSデバイス場合、Live Photosにも対応している。
動画の対応ファイル形式は、「mpg」「mod」「mm」「tod」「wmv」「asf」「avi」「divx」「mov」「m4v」「3gp」「3g2」「mp4」「m2t」「m2ts」「mts」「mkv」と幅広くサポートしている。
Googleフォトのバックアップは 「高品質」または「元の品質」の2種類が用意されている。
「高品質」にすると、クラウドの保存領域を節約できるよう、写真やビデオを自動でリサイズする。リサイズされるのは、1600万画素を越える写真と、フルHD(1080p)を超える動画。
その規定を越えた場合は、それぞれ1600万画、フルHD解像度までリサイズされる。「高画質」を選んだ場合、2021年5月31日までは、クラウドのストレージ容量にカウントされずバックアップされる。
「元の品質」を選択すると、写真や動画はそのままのサイズでバックアップされる。ただし、Googleアカウントで利用できるストレージ容量にカウントされる。
Google Oneのプランと料金例。
画像:筆者によるスクリーンショットを基に編集部が加工。
Googleアカウントの保存容量は、無料の場合15GBだ。つまり、「元の品質」を選択するとすぐに容量いっぱいまで使用してしまう可能性が高い。
その場合は「Google One」から容量の追加購入をすることになる。料金プランは100GB/月額250円、200GB/月額380円、2TB/月額1300円などがある。
2021年6月1日以降は、「高品質」の設定にしていても、バックアップされた写真や動画はGoogleアカウントのストレージ容量にカウントされるようになる。
そのため、ストレージ容量に空きがない場合は、「元の画質」と同じようにGoogle Oneで容量の追加を行う必要がある。
(文・中山智)
中山智:海外取材の合間に世界を旅しながら記事執筆を続けるノマド系テクニカルライター。雑誌・週刊アスキーの編集記者を経て独立。IT、特に通信業界やスマートフォンなどのモバイル系のテクノロジーを中心に取材・執筆活動を続けている。