The Breakthrough Company GO代表の三浦崇宏さん。新刊「『何者』かになりたい」は、Business Insider Japan有料版の連載がベースになっている対談本。三浦節が炸裂しているが、挟まれるモノローグには等身大のホンネものぞく。
撮影:今村拓馬
なぜ私たちは「何者」かになりたいと、もがくのだろう——。
The Breakthrough Company GO代表の三浦崇宏さんの新刊「『何者』かになりたい」では、19歳の気鋭の起業家から70歳の伝説のクリエイターまで、時代を切り拓く9人と、自らも何者かになりたいともがいてきた三浦さんが語り合う。三浦節炸裂の一方、時折のぞく等身大のホンネに、ジャーナリスト/Business Insider Japanのエグゼクティブアドバイザー、浜田敬子が迫る。
始まりは、若い人と対話したかった
浜田敬子(以下、浜田):装丁が今までの三浦さんの著書とは全然違いますね。三浦さんの顔が出ていなくて、暑苦しくない(笑)。この本の元になったのはBusiness Insider Japanの有料版「BI PRIME」の連載対談ですが、最初連載をお願いに行った時に、若い人と対話したいと言われましたよね? 改めてそれはなぜ?
三浦崇宏(以下、三浦):きっかけは、この本にも収録している、くつざわさんです。今の彼女はわりと肩の力が抜けてますけど、お会いしたときの印象や当時のTwitterが、結構苦しそうで。
浜田:苦しそう?
三浦:膨らみ続ける自分のパブリックイメージと本当の自分とのギャップに、苦しめられている感じがしたんです。初めて会った時、例えて言うなら「お〜いお茶」と「伊右衛門」どっちが好き?って聞いたら、「私、そもそもお茶というものに対してこれこれこういう考えを持っていて、マーケティングの観点からすると『お〜いお茶』のほうがいいと思うんですけど、でも伊右衛門も美味しくて……」みたいな感じの話し方で。うるせーなって思ったんですよ(笑)。
なめられたり、消費されたりすることを恐れてた。あるいは、虚像の自分を期待して話しかけてきた人を失望させちゃうんじゃないか?って。相当しんどかったと思うんですよ。僕自身にも、そういう時期があったんで。
浜田:三浦さんも若いときに?
三浦:ええ。だから、くつざわさんはひとつの象徴で、今でも多くの若い人がそういう気持ちなんだろうなと。うちにいるインターンの大学生たちにも、皆、そういう部分がありますし。
若いとき特有の、生き方のクセみたいなものですよね。周りの圧力や自分が作ってしまった虚像に押しつぶされて、気持ちが猫背になっちゃってる。そういうのを、僕がちょっとでもラクにさせられたらいいなって思ったんです。「大丈夫だよっ」ってほぐしてあげる。それを対話や悩み相談の形でできればと。
浜田:虚像を作ってしまうのは、書籍のタイトルにもなっている「『何者』かになりたい」という焦りからなんですか。
三浦:この本を通じて、「『何者』かになろうとしている人や、実際何者かになった人も、それなりにしんどい」ってことが伝わればいいと思ってるんですよ。「何者」かになるという生き方も、そうじゃない生き方も、どっちもフラット。読者が自分の足元を見るきっかけになってほしいんです。
「京都に行きたかった」を思い出そう
著書のタイトルにもなっている『「何者」かになりたい』という感情。「何者」になりたかったのかを、周囲に惑わされず思い出してみよう。
撮影:今村拓馬
浜田:でも私、価値観が昭和なのかもしれないけれど、「『何者』かになることを考えるよりまず動こう」って思っちゃいます(笑)。
三浦:僕も、うちの若い衆には基本それしか言わないですよ。目の前のことやれと。結局、その先にしかないですから。だって、「『何者』かになる」修行はないんですよね。目の前にある自分の仕事や、やりたいことの積み重ねの果てに、いくつかの偶然や幸運が重なって、結果的に注目されるだけ。
ただ、今はSNSを通じて、まわりの大人からのアドバイスが多すぎる。そのせいで、自分の本当にやりたいことや、自分の行きたい場所が分かんなくなってる。
「京都に行こう」と思ってた人が、まわりから「滋賀がいいよ」「大阪もいいよ」「北海道のほうがいいかも」って言われて、分かんなくなった結果、「みんなが一番行ってる場所に行けばいいんだ」と流されてしまう。結果「みんながいいって言ってるんで、沖縄だと思うんですよね!」。京都はどこ行ったんだと。
しかもお金ないんだから、沖縄まで鈍行電車と船で行けばいいのに、いきなり飛行機やタクシーに乗ろうとするから、金もなくなるし、不慣れでトラブる。今、そういうことが起きてると思います。
だからね、「北海道はこんなに楽しいよ〜」とか「沖縄美ら海(おきなわちゅらうみ)水族館の5つのポイント!」みたいなしょうもない人生訓の前に、「まず自分自身が本当は何をしたいのか?」を見失わないようにしないと。それで「やりたいことなんなの?」って聞いてみると、「座禅が組みたいです」って。いや、だから最初からそれは京都だって言ってんじゃん(笑)。
もともと自分がなりたかったものや、行きたかった場所を思い出してみる。そして、今の自分がそこに無理なく行けるやり方を考える。それだけが、結果として自分をよくする方法なんですよね。この本を読んで、そこに思い至ってもらえたら嬉しいです。
博報堂時代のTwitterは「無風」
博報堂本社のある、赤坂Bizタワー。三浦さんは、起業する前にここで会社員として経験を積んでいた。
撮影:今村拓馬
浜田:でもあの……三浦さんも一時期はすごくTwitterでアドバイスしてましたよね、名言bot的なものとか、ポエムっぽいものとか。そりゃあ若者は迷うよなって思っちゃいました。
三浦:んー、当時は何かしら「俺はここにいるぞ」って声をあげたかったんです。
浜田:三浦さんも「何者」かになりたかったんだ。
三浦:そういう気持ちはあったと思います。独立して要は「博報堂の三浦」じゃなくなって、誰も知らない、ちっちゃい会社の社長になって、私はお役に立てますよ、私は仕事を振る価値のある人間ですよってことを、常に言い続けたかった。ある種の営業ですね。
浜田:結果、若者に「自分も三浦さんみたいな“名言”が言えるんじゃないか」って幻想を抱かせてしまった側面はありますよね。Twitterが「何者」かになる近道、みたいな。
三浦:僕の場合、一介のクリエイティブディレクターとしてある程度の職能がある状態でのツイートなんですよ。つまり、僕が「何者」かどうかはともかくとして、何らかの「プロ」ではあったし、ある程度の蓄積があった。だからこそ、何かものが言えた。不遜な言い方ですけど、武器とかスキルとか蓄積した知性みたいなものがないのに表面だけ真似しようとしても、まあまあしんどいですよ。
浜田:博報堂時代はTwitterをやってたんですか?
三浦:実名ではやってません。そうだ、最近入社して2、3年目くらいにやってたアカウントを発掘したんですけど、今と同じようなこと言ってるんですよ。「ピンチはチャンスじゃない、ピンチはクイズだ」とか。でも、なんかダサいんですよ(笑)。「俺を見ろ」って気持ちが、より生々しく、よりトゲトゲしく出ていて。
浜田:経験と実績に裏打ちされたものではなかったから?
三浦:「分かってくれ」って気持ちばかりが先走ってるから、すごく恥ずかしいんですよ。当たり前だけど、「いいね」とか1個もつかないし。完全に無風。
Twitterで自分の欲望が消えていく
起業時からSNSを長く利用している三浦さん。一人前になる段階で、SNSは危ない近道になりかねない。
撮影:今村拓馬
浜田:今の三浦さんは有名になったから、10年前と同じ内容のツイートでも「いいね」が当時の1万倍くらいつくと思いますけど、それってすごく虚しくないですか。
三浦:ただ「この人が言ってるんだったら、一見突飛なことでも1回ちゃんと聞いてみよう」と思われる人間になることは、大事だと思います。でもそういう信頼って、SNSだけでは絶対作れないんですよ。
だから「何者」かになりたいからと言ってSNSに手を付けるのは危ない。逆説的ですけど、「SNSがなくても、自分の人生にはなんの影響もない」人じゃないと、SNSで有名になろうとしないほうがいいと思ってます。
広告会社の若いクリエイターたちが僕に愚痴るんですよ。実名でSNSをやることが会社から禁止されてるって。もっと自由にやりたい、ストレスです、三浦さんもそう思いますよね?って。いやいや、絶対ダメでしょ。
浜田:クライアントの手前?
三浦:もちろんそれもありますけど、もうひとつ、自分の欲望が消えていく気がするんですよ。
浜田:「本当にやりたいこと」や「行きたい場所」がわからなくなる?
三浦:はい。広告はクライアントのものですが、作る人間の欲望とかパッションは絶対に必要なんですよ。それって、若いときに何百何千と書いたコピーをボツにされ、何百何千と考えた企画を捨てられ……っていう積み重ねの末に、何かを生み出したいという欲望がどんどん溜まることで醸成されるんです。
その一人前になる大事な過程で、Twitterとかで、広告としては機能しないけど、ちょっと面白いコピーやアイデアをツイートして、仮に1万リツイートくらいされちゃうと、「なんかやった気」になっちゃうんですよ。
浜田:承認願望が満たされますからね。
三浦:本当に大きいことを成したいと思う人が、早いうちに自己表現欲求や他者承認欲求をSNSで満たしてしまうのは、かなり危険ですよ。本当は沖縄のビーチに行きたいのに、行くのが大変だしお金もかかるから、目の前の子ども用プールに入ったら、それはそれで気持ちよかった、みたいな。
気持ちいいのはわかるけど、沖縄のビーチとは全然違うんだって事実をつい見失っちゃいますから。
「やりたいことがわからない」若者たち
情報に埋もれている世代だからこそ、現代の若者は「自分が何をやりたいのか」を見つけられないでいる。
撮影:今村拓馬
浜田:私が若い世代から受ける悩み相談で圧倒的に多いのが、「何がやりたいのか分かりません」「好きなことが見つかりません」です。今の話だと、結局自分の欲望が分からないから、目の前の小さな承認欲求とか欲望に飛びついてしまうと。
三浦:何が食べたいか分かんないから、つい目の前にあるコーラを飲んでハンバーガーを食べちゃう。それでお腹がいっぱいになれば、本当に食べたいものはますます分かんなくなっていく。それって、「自分に取材してない」ってことだと思うんですよ。
「友達がキャンプに行ったんで、私も行ってみたんですけど、あんまり楽しくなかったです。友達がフェスに行ったんで、フェスに行ってみたんですけど、あんまり楽しくなかったです。どうしよう、私、やりたいことがみつかりません」という。
友達A、友達B、友達Cの話を聞いただけで、一番大事な自分の欲求とか、自分の心の中の小さな声に、耳をすませることをしてない。
浜田:どうしてできないんでしょうね?
三浦:しにくい時代なんですよ。ポケットの中にスマホがあるから。ここから無限に情報が入ってくる。本来自分に割くべき時間や意識を、企業や知らない他人や芸能に流出させている。必要なのは、それらを一回遮断して、「私がしたいことって、本当は何だっけ?」と自分に取材することだと思います。
「自分への取材」が足りてない
コロナ禍で行動も制限されている若者たち。どのように「自分のやりたいこと」を見つければ良いのだろうか?
撮影:今村拓馬
浜田:若い人が「自分のことが分からない」感覚はずっとあったもので、以前は自分探しの手段が旅に出たりすることでした。そこで偶発的な出会いやリアルなものに触れる経験をして、内省も促される。だけど今は、旅に出る時間すら奪われてますよね。
三浦:奪われてるし、流出してる。僕、先日京都で、一泊二日座禅の特訓をしてきたんですよ。修行の中に、歩きながら行う座禅があるんです。通常の20倍ぐらいの“遅さ”でゆっくり歩くんですよ。かかとがついたら、かかとが地面に触れていることを感じる。土踏まずが「土を踏んでない」ということを感じてみる。自分の身体と地球との関わり、地面との関わりを、一歩一歩丁寧に感じるようにする。
すると、一瞬、無になれるんですよ。僕、今まで何度か座禅体験したけど、無にはなれなかったんです。でもはじめて理解できて、すごく感動しました。だから、自分探しのために必要なのは、いま目の前にあることを丁寧にやる。それだけだと改めて感じたんです。
浜田:ゆっくり歩いて地面を感じるように。
三浦:コピー取り作業でも、なんでもいい。とにかく丁寧にやる。誰かにLINEを送るときの文章を丁寧に書くとかでもいい。一個一個のことを集中して丁寧にやった先に、次のフェイズの自分がいる。
これって、「まわりの人を大切にする」ことでもあるんですよ。「まわりの人」ってSNSのフォロワーとかではなくて。交際相手とか、両親とか、大学の友達。そういう人たちとの「お疲れー」とか「飲みに行こうよ」といった表面的な会話を、もうちょっと丁寧にしてみるだけでも変わってきますよ。
みんな、顔の見えないSNSのフォロワーが増えた、減ったに一喜一憂するじゃないですか。それを見逃さないくらいの正確さをもって、目の前の人を見てごらんよと言いたい。
身近な人の感情の変化をしっかり見つめることによって、結果的に自分の感情が見えてくるじゃないですか。
浜田:私は若い人に「好きなことが分からない」と言われたら、「でも嫌いなこととか、やりたくないことは分かるよね」と言ってます。否定的な感情とか苦手なものの方が自己認識しやすいから。好きなものが分からなければ、嫌なものや苦手なものを避けるでも私はいいと思っていて。特に仕事は毎日しなくちゃいけないから、苦痛なものは続かないと思っているんですね。
三浦:博報堂で新人研修を受けていた時、「否定の自己紹介」というのがあって。普通自己紹介って自分の好きなものや特技で自分を表すじゃないですか。それとは真逆で、自分が苦手なものや嫌いなものを列挙していく。結果そのほうが自分のキャラクターがリアルに伝わるんですよね。 僕の場合は、努力・忍耐・待ち時間・手続き・エクセル・胃カメラ・パソコン・片付け・生卵の白身・シングルのトイレットペーパーなんですけど(笑)。
「何者かになりたい」より「幸せになりたい」
幅広い世代の方と対談し、自分が「何者なのか」も見直すことになったと語る三浦さん。この本を通して、伝えたいメッセージとは?
撮影:今村拓馬
浜田:今回の連載でいろいろな方との対話を通じて三浦さん自身が発見したことはありますか?
三浦:まさにその、「目の前の人に丁寧に接した結果、自分の感情を見つめることになる」ですよ。親しい人もいれば初対面の人もいたんですけど、その方の考えに真摯に寄り添ったことで、自分の思考がくっきりと現れました。人を抱きしめたことによって、自分がいかに太ってるかに気付く、みたいな(笑)。
対談相手は当時19歳の山内奏人さんから70歳の糸井重里さんまで幅広かったんですけど、みんな何歳になっても悩んでるし、もがき続けてるんだなって。悩み続けてることと、もがき続けるている両方が大事なんですよ。みんな手を止めてない。AbemaTVの郭晃彰くんだったら毎日番組があるし、龍崎翔子さんだったら毎日ホテルを運営しなきゃいけない。糸井さんだって、もっと暴れたいって言ってる。
仏教用語の「四苦八苦」じゃないけど、あなたが今悩んでることは一生楽にならないですよ、って話なんですよね。それは、いくつになってもいい仕事をしたいってことかもしれないし、いくつになっても「なんかさみしい」って思うことかもしれない。それは抱えながら生きていくしかないんだと、すごく感じました。これが「いつなくなるか分からない苦しみ」だとしんどいですけど、「これはデフォルト。ずっとつらいのが普通です」のほうが、気はラクですよね。
浜田:1冊を通して読んで感じたのは、最初の2人、くつざわさんや山内さんには三浦節炸裂、つまりアニキ節なんだけど、だんだんそうじゃなくなっていって……。
三浦:(笑)。実際の対談順と収録順は変えてるんですが、たしかに最初の若手2人には超イキってるんですよ。僕。でも一番最後の、最年長の糸井さんにきっちり叱られる(笑)。この構成が僕の人生っぽくていいなと。
浜田:三浦さんが一生懸命しゃべってのるに、糸井さんがあんまり三浦さんに興味なさそうで、ちょっと空回りしてる感じが(笑)。
三浦:それも含めて、「何者」かになろうしているみんなも僕も、一緒だよと。本の構成自体からそれが伝わるし、考えるきっかけになるんじゃないかなと。
本の裏テーマとして、対談相手の方たちの5年後、10年後が楽しみだと思ってくれれば嬉しいですね。三浦と対談してたときは、こうやってもがいてたけど、5年後、10年後には、やりたかったのは別のことだったと気づいてるかもしれないし、全然違う人生を送ってるかもしれない。だから「何者」かになりたいというより、最終的には「幸せになりたい」にたどりつくといいなあって。
「経験が絶対的な世代」と「経験が相対化された世代」をつなぐ
世代間で大きな価値観の違いが生まれている現代社会。相互理解のためにも、この本はヒントになるはずだ。
撮影:今村拓馬
浜田:でも、三浦さんは5年後とか考えてないでしょ。
三浦:会社の社長としては考えますけど、自分がどうなりたいのって聞かれたら、「もう頑張るだけです」としか。
浜田:三浦さん、まだ37歳なのにこんなに達観してるし、誰かに人生のアドバイスをしてるじゃないですか。でも、37歳という三浦さんの年齢って中途半端かもしれませんね。すごく若くもないし、おっさん世代でもない。
三浦:僕より上の40代、50代って、ある単一業務的な経験こそが絶対的な価値、という世界で生きてきた人たちなんですよ。広告業界で言うと、CMを100本撮った人は1本しか撮ったことのない人より、確実にCMのことが分かってる。だから、基本的には年功序列が成立する世界でした。
でも、今の10代や20代って一人ひとり違う経験をそれぞれ生きているから、ある経験の価値が絶対的ではなく、相対的なものになっている。
どっちが正しいってことじゃないんです。たしかに、Twitterのバズらせ方は若い人のほうが知ってるけど、「人間」という稼業に対する経験値は、あったほうがいい。お詫びのときには直接会いに行ったほうがいいとか、本当に大事なことを伝えたいときには、あえて否定したほうが伝わったりするよ、みたいな。大嫌いって言った方が大好きな思いが伝わることってあるじゃないですか。
経験が絶対的な世代と、経験が相対化された世代。経験が関係ないテクノロジーと、経験があったほうがいいスキル。37歳の僕は、そこをつなぐ世代だと思ってます。
だから、「何者」かになりたい若い世代だけでなく、むしろ僕より上の世代にも、この本を読んでほしい。大きい会社のマネジメントとかをやってる方々です。今の若い子たちとどう接すればいいのか、その参考事例になれば。
浜田:その人たちが誤解して、若者に説教しはじめたらダメですけどね(笑)。
三浦:どうやって「寄り添う」かってことだと思うんです。だって若い人に対して、「あなたのこと分かりますよ」って、たぶん嘘じゃないですか。ややこしい言い方になりますけど、「あなたについて、分からないことが多いということを、僕は分かってます。その上で、分かる部分については分かろうと思ってますよ」くらいの距離感が大事かなと(笑)。