アップルは純正の“忘れ物タグ”「AirTag」を発表した。
出典:アップル
アップルは4月21日(日本時間)、iPhone向けアクセサリー「AirTag」と、iPhone 12/12 mini向けの新色「パープル」を発表した。
AirTagとパープルのiPhone 12/12 miniはいずれも4月23日に予約開始、4月30日に発売開始予定。
iPhone 12/12 miniの新色「パープル」。
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AirTagの直販価格は1個あたり3800円、4個セットで1万2800円。iPhone 12/12 miniのパープルは従来の色との金額変更はなく、iPhone 12 mini・64GBが8万2280円〜、iPhone 12が9万4380円〜。(いずれも税込)
アップル純正「忘れ物タグ」が画期的な理由
AirTagの特徴。
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AirTagは、「MAMORIO」や「Tile」のような「紛失防止タグ」「忘れ物タグ」と言われるアクセサリーだ。iPhoneやiPadの「探す」アプリで、AirTagの位置を特定したり、ブザーを鳴らすことができる。
AirTagと従来製品との大きな違いを一言で言えば、「圧倒的な検知ネットワークの広さ」と「使いやすさ」にある。ネットワークの広さについてもう少し説明しよう。
AirTagの位置や操作は「Find(探す)」アプリで実行する。
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このような紛失防止タグは4Gや5Gといったモバイルネットワークに対応しているわけではなく、基本はスマホなどの接続が必要だ。しかし、紛失時は自分のスマホと接続が切れてしまう=オフラインになることも十分考えられる。
そこでこれらの製品は、同じブランドの製品を持つユーザーが、ほかのユーザーのタグが発する電波を検知し、それを匿名化した上で共有する……といった仕組みをとっている。
つまり、忘れ物タグの1つの肝は、「それぞれのブランドでいかにユーザーを増やすか」「それによっていかにネットワークを広げるか」だ。
AirTagが画期的なのは、世界で10億台以上あると言われるiPhone、iPad、Macといったアップルデバイスで検知されるため、ネットワークの広さは極めて広いと考えられる。
やや大げさだが、「Precision Finding(正確な場所を見つける)」機能はAirTagの公式PVでわかりやすく説明されている。
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さらに、AirTagにはアップルのU1チップが搭載されており、iPhone 11および12シリーズを持っていれば「Precision Finding(正確な場所を見つける)」機能が利用できる。
正確な場所を見つける機能では、AirTagが家の中など近くにある場合、スマホからタグまでの方向や距離を画面表示、振動、音で教えてくれる。上の動画では、その様子が紹介されている。
専用アクセサリーも充実、エルメスコラボも
AirTag用に設計されたアクセサリーも登場。また、直販サイトでは無料で最大4つの文字や絵文字を刻印できる。
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AirTag自体はシンプルな円形の薄型デバイスだが、カバンに付けるバッグチャーム、キーリング、トラベルタグなど、純正およびサードパーティー製の専用アクセリーが用意されている。
すでに純正以外ではiPhone向けアクセサリーでも定番のベルキンが「キーリング付きセキュアホルダー」と「ストラップ付きセキュアホルダー」(いずれも1580円税込)をリリース。
エルメスとのコラボセット「AirTag Hermès」。
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また、純正品ではエルメスとのコラボモデル「AirTag Hermès」が登場。エルメスらしい手づくりの革製アクセサリーとなClou de Selleのシグネチャをベースにしたカスタム刻印が施されたAirTag本体のセットモデルとなる(3万5800円税込〜)。
(文・小林優多郎)