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国内初、Luupの電動キックボードシェアが4月23日17時スタート…ノーヘル容認の実証、集まる注目

ポート

既存の小型電動自転車のポートにキックボードが設置されている。

撮影:三ツ村崇志

4月23日17時、電動キックボードの開発や小型電動自転車のシェアリング事業を行うLuupが「電動キックボードのシェアリングサービス」をスタートさせる。

23日に渋谷マークシティで開かれた記者向けの説明会で、Luupの岡井大輝代表は、

「約2年議論してきましたが、非常に早いペースでの緩和になったと思います。ただ、海外では3輪や4輪の電動モビリティや自動走行のモビリティも始まっています。ここからもスピードを緩めず、(高齢者向けなどの新しいモビリティも含めて)利便性と安全性を追求して行きたい」

とここまでの想いを語った。

電動キックボード、国内初のシェアリング

岡井代表

Luupの岡井代表

撮影:三ツ村崇志

電動キックボードは、欧米では街中で頻繁に見かける手軽なモビリティだ。シェアリングサービスとして、観光地などで広く普及している。

しかし、日本の道路交通法上では「原動機付自転車」に位置づけられていることから、公道を走行するには免許の携帯やヘルメットの着用など、いくつかの制限があった。

これでは欧米のように気軽に利用することは難しい。

だからこそLuupの岡井代表が会長を勤めるマイクロモビリティ推進協議会は、これまで関係省庁と連携しながらさまざまな実証試験に取り組み、規制緩和や適切なルール作りに励んできた。

4月23日、政府からの正式な認可が降りたことで、国内の事業社としては初めて電動キックボードのシェアリング事業を開始する。なお、今回のサービスは、経済産業省の新事業特例制度を利用した実証試験として実施される。

実証試験、夏までに大阪でも

利用ルール

これまでの実証試験と、今回の実証試験の枠組みの違い。道路交通法上の立て付けが変わっているため、走行可能な場所などにも違いがある点に注意が必要だ。

提供:Luup

今回の実証試験では、電動キックボードの道路交通法における区分も「原付」から「小型特殊自動車」に再定義される(※)。これにより、原付で認められていた、道路の二段階右折が原則禁止になり、最高時速も時速15kmまでとなった(前回は時速20km)。

※小型特殊自動車に位置づけられるのは、Luupをはじめとした実証試験に参加する事業者の機体だけで、市販されているすべての電動キックボード全体がこの枠組になるわけではない

利用料金は電動自転車のシェアサービスと同じ初乗り100円(以降15円/分)。実際に利用する際には、Luupの既存アプリ上で事前に免許証の登録し、交通ルールに関するテストも受ける必要がある。

また、運転時にはヘルメットの着用が「任意」となったものの、運転免許の携帯は必須だ。

Luupは、2020年5月から小型電動自転車のシェアリングサービスを開始しており、渋谷区、新宿区、品川区、世田谷区、港区、目黒区に約300箇所のポートを設置している。

電動キックボードは、既存のポートにまず100台設置されており、実証試験開始後に順次台数を増やしていくことになる。

最終的には、都内300ポート中約200ポートに電動キックボードが設置される見込みだ。また、春から夏にかけて大阪市での実証も予定されているという。

事故が起きた時に何が起こるのか?

アプリ画面

アプリ上の利用画面。大きな幹線道路などは走行禁止となっており、アプリ上では赤い枠で囲われている。

撮影:三ツ村崇志

岡井代表は、サービスの開始に伴い、率直に「嬉しさはある」としながらも、一方で「複雑なところも」と話す。

実は、2020年10月から2021年3月まで電動キックボードをレンタルする形で進めてきた実証試験では、事故の発生がゼロ件だった。それ自体は喜ばしいことであるが、どんなモビリティでも、ある程度の距離を走行すれば統計的に一定数の事故が発生する。

実証試験は、こういった事故の発生事例を見極め、適正な規制緩和を進めるためのものだからだ。

今回、シェアリングサービスとしてこれまでの試験に比べて参加者も多く、広い範囲での実証試験をスタートさせるにあたり、遅かれ早かれ一定数の事故が起こることが予想されるという。

この先、どういった形で電動キックボードが国内に導入されるのか、日本のモビリティの未来を分かつ分水嶺となる実証試験が始まる。

(文・三ツ村崇志

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