石川佳純、火の鳥NIPPONらが「怪獣」に挑む。さまざまなプレッシャーに立ち向かう彼女らにSK-IIが込めた想いとは

2021年3月、日本のジェンダーギャップ指数が156カ国中120位という衝撃的な結果が公表された。主要7カ国(G7)では最下位、東アジア諸国の中でも最も低い。国をあげてダイバーシティに取り組んでいるはずが、成果としては実らず、むしろコロナ禍によって男女格差は拡大する傾向にある。

Business Insider Japanではこれまでにも就活時のセクハラやスタートアップ業界における男女格差、ビジネスカンファレンスなどでの女性登壇者の少なさなどを報じ続けてきた。声をあげる女性たちも出てきたが、まだジェンダー平等を達成するには程遠い。

女性を生きにくくしている原因は社会構造による問題が大きい。女性はそれを乗り越えるために、内外に大きな圧力(プレッシャー)を抱えている。2015年から「運命を、変えよう〜#CHANGEDESTINY〜」を発信し続けてきたSK-IIは、さまざまなプレッシャーに立ち向かう女性を応援するための動画シリーズ「VS」を5月1日に公開した。

SK-IIはなぜこのような動画を製作したのか、また動画を通して何を伝えようとしているのか。SK-IIグローバルCEOのサンディープ・セス氏に聞いた。

女性アスリートが受ける圧力は、多くの女性が経験するもの

公開された動画は6本。怪獣の姿をしたプレッシャーに立ち向かう物語として構成され、卓球の石川佳純選手、バドミントンの髙橋礼華選手と松友美佐紀選手、バレーボールの火の鳥NIPPON、サーフィンの前田マヒナ選手、体操のシモーン・バイルス選手、競泳のリウ・シアン選手が出演する。制作はドラマや長編アニメーションを手掛け、国際的な映画賞を受賞しているスタジオなどが担った。動画はアニメーションと実写映像を融合させており、一本あたりの再生時間は5分程度と短いが、まるで映画を観ているような見応えだ。

「動画に登場するのはアスリートたちですが、彼女たちが受けるプレッシャーは普遍的なもの。体型や振る舞いへの評価であったり、女性として視線を浴びることだったりと、世の中の多くの女性が経験しているものです。それがプラスに作用することもありますが、プレッシャーとして働くこともあります」(セス氏)

登場するアスリートは一般女性の象徴だという。そしてまた怪獣として表現されているプレッシャーの正体も多くの人が経験したり感じたりしたことのある内容だ。

例えばアメリカの体操選手、シモーン・バイルス選手には容姿に対する誹謗中傷が怪獣となって彼女を苦しめる。一方で「美しすぎる水泳選手」と評された中国のリウ・シアン選手のストーリーでは、容姿を賛美するコメントばかりが彼女を取り囲んでおり、世界記録保持者であることにフォーカスがあたらないことが描かれた。サーフィンの前田マヒナ選手は、振る舞いや見た目が日本女性としてあるべき美しさと異なると揶揄されたエピソードで構成されている。

見た目が評価に影響を与えるルッキズムや、一方的な「らしさ」の押し付けが現実の女性を苦悩させていることを描いているのだ。

圧力を与えるのは社会だけではない

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サンディープ・セス氏/SK-II グローバルCEO

提供:SK-II

さらに「VSシリーズ」は人の内側から湧き出るプレッシャーについても取り上げている。

「プレッシャーは社会から受けるものだけではありません。例えば石川佳純選手の動画では、常にトップで居続けなくてはならないことがプレッシャーとなり、単純にスポーツが好きだったときの気持ちを思い出せなくなったシーンが描かれています」(セス氏)

バドミントンのタカマツペア(髙橋礼華選手と松友美佐紀選手)は、完璧さを追求するがゆえに立ちはだかる困難を乗り越える様子が、女子バレーボール代表・火の鳥NIPPONのメンバーは限界を自分で決めてしまいそうになる心理が描かれた。

SK-II STUDIOは、実際に選手たちに話を聞きながら、プレッシャーについてのリアルなストーリーを構成。選手たちを一方的なヒロインに祭り上げるのではなく、一人の人間として描き出すことに注力したという。

「映像自体はアニメーションを用いてファンタジーのように作り上げていますが、プレッシャーの内容は真実に基づいています。リアルなストーリーを通じて一人でも多くの女性に勇気を与えたいんです」(セス氏)

コロナ禍で増大する女性へのプレッシャー。支援の手を差し伸べたい

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提供:SK-II

すでに1年半以上にわたり人々の日常を大きく変えてしまったコロナ禍においては、男性よりも女性の方が失業のリスクに晒されたり、ステイホームによりDV被害が増加したりと、より女性の生きづらさに対して大きな影響が出ていることが世界中で明らかになっている。

「休校により子どもの勉強をみなくてはならなくなるなど、これまで以上に多くの役割を女性が担うようになり、さらに大きな圧力に晒されていることを把握しています。女性をサポートするために私たちにできることはやっていきたい。まずは当社の従業員の安全を確保すること、社会に生きる一人ひとりに寄り添っていくこと、そして無意識に潜む偏見から自由になるためのサポートをしていきます」(セス氏)

SK-IIは2015年から「運命を、変えよう〜#CHANGEDESTINY〜」により女性に勇気を与えるための活動を続けてきた。ここ2年ほどは、女性が声をあげることを積極的にサポートしているという。

「とくにこの1年は声をあげるための支援を充実させています。メディアとも積極的に関係をつくり、女性への圧力を取り除いていきたい」(セス氏)

その一つが女性の支援活動への拠出だ。SK-IIではSK-II STUDIOの映像1再生につき1ドルを女性支援に拠出することを約束している。

これまでもBusiness Insider Japanでは女性が声をあげるムーブメントを積極的にとりあげてきた。SK-IIがブランドとして後押ししてくれれば、女性たちは勇気づけられ安心して声をあげることができるようになるだろう。

大きな反響を呼んだ「センターレーン×池江璃花子」

セス氏は、SK-II STUDIO制作動画・第一弾の池江璃花子選手の作品を通してたくさんの女性からの反響があったことを話してくれた。

「大勢の方々から心暖まるコメントをいただきました。『勇気をもらった』というメッセージも寄せられています。

難病から劇的な復活を遂げた池江選手はたしかに類まれなる人物です。けれど動画制作を通じてその胸中に迫ったら、そこにあるのは『自分が楽しいから泳いでいる』という気持ちでした。頑張る動機は他の人と変わらないんです。作品をご覧いただいた方は、池江選手が自分と同じようなストーリーを持つ一人の女性であることに気づき、共感してくださったのではないでしょうか」(セス氏)

セス氏は誰か一人にでも勇気を与えることができればいいと考えて動画製作をしたという。しかし公開してみれば、そこに寄せられたのは、非常に多くの人々からの共感の声だった。反響は国内にとどまらず、中国をはじめとする諸外国からも好意的なコメントが寄せられた。

「私たちは、これをきっかけに一人ひとりの女性が自らの運命について考えるきっかけになってほしいと願っています。運命は自らの選択で選ぶことができるのではないかということを、まずは皆様に感じてみてほしい。社会的なつながりや支援があれば、怪獣のようなプレッシャーであっても、誰もがそれと戦えるはず。目指す地点に到達できるはずなんです。一人ひとりが運命を自分の手で切り開いていけるよう、これからも微力ながら支援を続けていきたいと思います」(セス氏)

1980年に日本で誕生し世界中で展開しているSK-IIが、ブランドとして女性の支援を続ける意義は大きい。今後も女性が社会や心の中から起きる圧力に押しつぶされることなく、運命を切り開いていくための支援が期待される。


SK-II SUDIOの作品鑑賞や舞台裏が見られるバーチャルシティ「SK-II City」についての詳細はこちら

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