TikTokは脱エンタメを目指す…Z世代向け求人機能をテスト。アメリカの人材不足を背景に

TikTokは、エンターテイメントを楽しむ以上のアプリとなっている。

TikTokはエンターテイメントを楽しむだけのアプリではなくなってきている。

Drew Angerer/Getty Images

  • Axiosの報道によると、TikTokはZ世代のユーザーが求人情報を見つけやすくするための新機能をテスト中だ。
  • 失業率が高いにもかかわらず、企業は新卒の人材確保に苦労している。
  • 多くの企業では、就職希望者を惹きつけようと、賃上げを含む特典の提供を始めている。

TikTokはZ世代(1997年以降に生まれた世代)向けに、求人情報を提供する新機能をテストしているとAxiosが報じている。

この機能は、ユーザーがTikTokのアプリ上で求人情報にアクセスできるように設計されている。参加企業は求人情報に関心を示した応募者にアクセスすることができ、応募者はTikTokの動画を履歴書として使用できるという。

TikTokユーザーはすでに、このプラットフォームをキャリアアドバイスを提供するツールとして活用しており、求人情報の利用の仕方や面接時のエチケット、履歴書作成のアドバイスといった情報を共有している。そしてTikTokは、エンターテインメント以上のことを発信するクリエイターに価値を見出しており、2020年の夏には、ヨーロッパで教育コンテンツに資金を提供する取り組みを開始した。

同社はこの取り組みについて発表したブログ記事で次のように述べた。

「TikTokを単なる娯楽としてではなく、何か新しいことを学んだり、新しいスキルを身につけたり、今までやったことのないことをやろうと思ったりしたときに利用してもらいたい。すでに多くの人が行っており、我々はこのトレンドを支え、加速させていきたい」

今やTikTokはユーザーが新しいスキルを学ぶ場だけでなく、仕事を見つける場になろうとしている。あるいは、人手不足の企業が人材を確保するための手段になるかもしれない。

アメリカ労働統計局が発表した2021年4月の就業者数は、予想されていた100万人をはるかに下回る26万6000人にとどまり、景気回復に暗い影を落とした。

また、全国的に失業率が高く、COVID-19の規制が各地で緩和されつつあるにもかかわらず、雇用者は人材確保に苦労している。そのため求職者にインセンティブを提供する企業もある。

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