『ハリー・ポッター』ファンも知らない? ホグワーツに関する17の事実

ホグワーツ

『ハリー・ポッター』シリーズの大半はホグワーツが舞台だ。

Warner Bros.

  • 『ハリー・ポッター』シリーズの大半は、ホグワーツ魔法魔術学校を舞台としている。
  • 頻繁に登場するにもかかわらず、ホグワーツには知られざる歴史や秘密が数多く存在する。
  • 10世紀後半に設立されたこの学校の授業料は、魔法省が負担している。

ホグワーツ魔法魔術学校は、『ハリー・ポッター』シリーズの主要な舞台だ。本にも映画にも頻繁に登場するが、ホグワーツとその秘密についてはあまり知られていない。

作者のJ・K・ローリング氏は、ツイッターやインタビュー、公式サイトなどを使って、魔法の世界やその登場人物について、7冊の本を超えた新たな情報をシェアしてきたことで知られる。

シリーズの大ファンでも知らないかもしれない、ホグワーツに関する興味深い事実をいくつか紹介しよう。


ホグワーツは10世紀後半に設立された

ホグワーツ

Warner Bros

具体的な日付は分からないが、本ではホグワーツが1000年以上前からあると何度も言及していることから、10世紀後半のどこかで設立されたと推察できる。

Wizarding Worldによると、10世紀は魔女や魔法使いにとって安全な時期ではなかったため、ゴドリック・グリンフィンドール、ロウェナ・レイブンクロー、ヘルガ・ハッフルパフ、サラザール・スリザリンはホグワーツを作り、彼らを迫害するマグルからホグワーツを隠したという。

そして、創設者たちはそれぞれのラストネームをホグワーツの寮に付けた。


ホグワーツの学年度は毎年9月1日に始まる… 曜日に関係なく

大半の学校と違い、ホグワーツはそれが何曜日であっても、毎年9月1日に始まる。

ハリーが入学した1991年の9月1日は日曜日だった。

ただ、初日に授業はないので、週末だったとしてもあまりやることはない。


ホグワーツへ行くのに、生徒たちは必ずしもホグワーツ特急を使うわけではない

ホグワーツ特急

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『ハリー・ポッター』シリーズでは、生徒たちは大抵、ホグワーツ特急に乗って城へ移動していた —— 2年生の時にロンとハリーが空飛ぶ車で学校へ行ったのは例外だ。

ただ、蒸気機関車が発明されたのは19世紀初めなので、移動手段が常にホグワーツ特急だったとは考えられない。

2015年のPottermoreの特集でローリングは、生徒たちは昔は自分の好きな方法 —— ほうき、魔法生物、ポートキーなど —— でホグワーツへ移動していたと書いている。

ただ、マグルに見られたり、"ポートキー酔い"をする子どもたちのためにはより良い移動手段が必要で、ホグワーツ特急が作られたという。


ホグワーツのモットーは「眠れるドラゴンをくすぐるべからず」

ホグワーツの紋章は、4つの寮の動物シンボル —— グリフィンドールの獅子、レイブンクローのワシ、ハッフルパフのアナグマ、スリザリンのヘビ —— が「H」の文字を囲んでいる。

その下には学校のモットーがラテン語で「Draco dormiens nunquam titillandus」と書かれている。これは「眠れるドラゴンをくすぐるべからず」を意味している。

なんだかおかしなモットーに見えるかもしれないが、2005年の記者会見でローリングは、「ホグワーツの学校のモットーは実用的なアドバイス」にしたかったのだと語った。


ホグワーツにある一部の肖像画は、他の肖像画に比べて有能

肖像画

「太った婦人」がグリフィンドールの談話室を守っている。

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ホグワーツに掛けられている肖像画は普通の絵画ではない。しゃべったり、動き回ったり、他の肖像画の中に入っていくこともできる。

2015年のPottermoreの特集でローリングは、こうした肖像画の秘密をいくつか明かしている。

人物が肖像画の中にとらわれているように見えるかもしれないが、肖像画はその人物の行動やよく使うキャッチフレーズを真似しているに過ぎない。

カドガン卿の肖像画が常に人間や自分以外の肖像画に決闘を挑むのはそのせいだ。

ただ、ホグワーツの校長たちは死ぬ前に自身の肖像画を作って、自らの行動パターンや知識を教える時間を確保している。後任に助言を与えるためだ。


1年生には必修科目が7つある

ホグワーツには、1年生向けの必修科目がある。変身術、呪文学、魔法薬学、魔法史、闇の魔術に対する防衛術、天文学、薬草学だ。

これらの科目に加えて、飛行訓練も必修となっている。

2年生になると、少なくとももう2つ、自分が学ぶ科目を追加しなければならない。数占い学、マグル学、占い学、古代ルーン文字学、魔法生物飼育学などから選択できる。

2015年のPottermoreの特集によると、ローリングはもともと、1年生の必修科目に占い学と錬金術を含めていた。

また、いくつかの科目名は初期の原稿から変わっているという。「薬草学(Herbology)」は「Herbalism」で、「変身術(Transfiguration)」は「Transfiguration/Metamorphosis」だった。


配管が追加されたことで、秘密の部屋の入口が危うくなった

秘密の部屋

秘密の部屋は映画『ハリー・ポッター』の2作目で開かれた。

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『ハリー・ポッター』ファンなら、秘密の部屋がサラザール・スリザリンによって秘密裏に作られ、城の奥深くに隠されていることを知っているかもしれない。

2015年のPottermoreの特集でローリングは、秘密の部屋はもともと隠れた扉といくつかのトンネルを通るとたどり着くことができた。しかし、ホグワーツが18世紀に水道管を設置し、隠れた扉のあった場所にトイレが作られた。

スリザリン 直系の子孫であるコルビヌス・ゴーントがこの扉を守り、トイレのシンクから入る新しい方法を生み出した。


寮の談話室に入るには、それぞれに異なる"入り方"がある

ホグワーツの4つの寮には、それぞれ寮生専用の談話室がある。生徒たちを守り、他の寮の生徒が入ってくるのを防ぐために、談話室に入るにはそれぞれに異なる"入り方"がある。

2015年のPottermoreの特集でローリングは、それぞれの寮の談話室の入口は寮生の「知的評判」とほぼ合致していると述べた。

ハッフルパフの談話室は本に唯一登場していないが、ローリングはこの記事の中で仕組みを明かしている。

ハッフルパフの寮はホグワーツのキッチンの近くにあり、生徒たちは樽の間を通って入る。中に入るには、特定の樽(変わることはない)を「ヘルガ・ハッフルパフ」のリズムで叩かなければならない。これを間違えると、近くの樽から酢をかけられる。

グリフィンドールの談話室に入るには、生徒は太った婦人にパスワードを伝えて、その肖像画の中を通る。パスワードは定期的に変わるので、グリフィンドール以外の生徒にとっては(一部のグリフィンドール生にとっても)中に入るのは難しい。

スリザリンの談話室に入るにもパスワード(変化する)が必要だ。談話室はホグワーツの地下牢にある。

そして、レイブンクローの談話室への入り方は、寮の特性に最もフィットしている。その聡明さと機知を試すため、ワシの形をしたブロンズのドアノッカーの出す問題に答えなければならない。


映画に登場するホグワーツは複数の場所で撮影された

ホグワーツ

Fiona Clair/Insider

映画の製作者たちはホグワーツを"1つの城"に見せることに成功しているが、実はスコットランドやイングランドの複数のロケ地で撮影されたものが組み合わされている。

城の外観の一部はアニック城で撮影されたもので、屋内のショットの多くはレイコック修道院、グロスター大聖堂、オックスフォード大学、リーブスデンにあるワーナー・ブラザースのスタジオで撮影されたものだ。

ホグワーツ一帯を捉えたショットの中には、スタジオにある1/24の縮尺模型を使って撮影されたものもある


会話中にしばしば登場する「マーリン」はホグワーツの卒業生

『ハリー・ポッター』の登場人物たちは、「Merlin's beard!(なんてこった)」などと、しばしばエクスクラメーションマークを付けてマーリンという名前を口にする。

マーリンは伝説的な魔法使いの1人であり、ホグワーツの卒業生だ。

2015年のPottermoreの特集によると、マーリンは若い頃、ホグワーツで学び、スリザリンに所属していたという。

大きな功績を遺した魔法使いと魔女に授与されるマーリン勲章が緑色なのも、自身の寮の色に合わせてのことだ。


組分け帽子はもともとゴドリック・グリフィンドールのものだった

組分け帽子

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新入生をそれぞれどの寮に入れるか決める組分け帽子は、どうやらホグワーツの創設者の1人であるゴドリック・グリフィンドールのものだったようだ。

Pottermoreによると、ホグワーツの4人の創設者たちによって魔法をかけられる前は、普通の帽子だったという。

創設者たちが組分け帽子にそれぞれの知性を分け与えたことから、帽子は新入生を正しい寮に組み分けることができる。


生徒の授業料は全額、魔法省が負担している

ホグワーツに通うにはどのくらいのお金がかかるのか? ローリングは2015年のツイートでこのファンの長年の疑問に答えている。

「授業料は無料! 魔法省が魔法教育にかかる費用の全てを負担している!」とローリングは書いた。

ただ、本や映画から、わたしたちは生徒が制服や教科書などを購入しなければならないことを知っている。つまり、完全にタダではない。


生徒全員が、ふくろうが運ぶ入学許可証を手にするわけではない

入学許可証

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多くのファンが11歳になって以降、ホグワーツからの入学許可証を待ってきたことだろう。だが、マグル生まれの魔女や魔法使いはちょっと違った方法で通知を受ける。

ふくろう便で入学許可証を受け取る代わりに、こうした新入生たちはホグワーツのスタッフによる訪問を受ける。そこで何が起きているのか説明を受け、スタッフが入学までの準備を手伝う。


ホグワーツは、スコットランドで"最も良い学校"の1つに選ばれた

現実世界の2008年の調査で、実在しないホグワーツがスコットランドで最も良い学校ランキングの36位にランクインした。その「雰囲気」と「規律」で高い評価を得たと、The Scotsmanは報じた。

スコットランド最古の寄宿学校ロレット・スクールよりも上位に入った。


特別な魔法で、ホグワーツはマグルから隠されている

ホグワーツ

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ホグワーツは闇の魔法使いとマグルの両方から守られなければならないため、たくさんの呪文や魔法がかけられている。

例えば、近くを通りかかったマグルには、ホグワーツは廃墟の城に見える。

ホグワーツはスコットランドのハイランド地方のどこかにあるが、生徒たちの安全を守るために具体的な位置は示されていない。


ホグワーツには電子機器がほとんどない

『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』でハーマイオニーは、電気、レーダー、コンピューターは全て、マグルの"魔法の代わり"でしかなく、ホグワーツでは「おかしくなる」ことが多いと話している。

ただ、本と映画を通じて、魔法界が自動車やラジオといった、いくつかのマグルの技術を取り入れていることは間違いない。


ホグワーツには140を超える魔法の階段がある

階段

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Wizarding Worldによると、ホグワーツには「形、サイズ、行き先」の異なる142の階段があるという。

『ハリー・ポッターと賢者の石』でパーシー・ウィーズリーがアドバイスしたように、階段は位置を変えたり、消えたりするので教室へ向かう時は気を付けなければならない。

[原文:17 little-known facts about Hogwarts even die-hard 'Harry Potter' fans may not know

(翻訳、編集:山口佳美)

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