そのまま食べるたげでなく、スムージーやサラダに入れてもいいし、凍らせて食べてもおいしい。
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- スイカは、水分補給ができ、筋肉痛を抑え、体重管理にも役に立つ。
- 100gあたり約37キロカロリーで、ビタミンA、C、そしてB6が豊富だ。
- 血圧を下げ、ある種の病気にかかるリスクを軽減することも期待できる。
スイカは夏の代表的な食べ物で、庭でのバーベキューやピクニックの定番だ。だが、スイカは、暑い日のおいしいおやつというだけではない。ビタミンなどの栄養素が豊富で、病気の予防も期待できるという。
以下で、スイカを食べることの利点を7つ紹介しよう。
※この記事は、ニューヨーク市で開業する医師で栄養とウェルネスの専門家、サマンサ・カセッティ(Samantha Cassetty)博士によってレビューされている
1. 水分補給になる
管理栄養士(RDN)でエリザベス・バイル・ニュートリション(Elizabeth Beil Nutrition)の創業者のエリザベス・バイルによると、一般的なサイズのスイカは約92%が水分なので、水分補給に最適だという。
水分はベスト・パフォーマンスに必要不可欠なものだ。実際に人間の体の60%が水分であり、以下のような体内のほぼすべてのシステムで重要な役割を果たしている。
- 体温調節
- 関節のクッションと潤滑
- 疲労軽減
- 集中力アップ
2. ビタミンを多く含む
スイカには体に必要なビタミン・栄養素の多くが含まれる。
1カップあたりの含有量は、
- マグネシウム 15ミリグラム(1日の推奨摂取量の3〜5%)
- ビタミンC 12ミリグラム(1日の推奨摂取量の13〜16%)
- ビタミンB6 0.068ミリグラム (1日の推奨摂取量の5%)
- ビタミンA 42.6ミリグラム(1日の推奨摂取量の5〜6%)
電解質と呼ばれる重要なミネラルも多く含まれている。その1つがカリウムだ。電解質は、水分の吸収、筋肉の収縮、pH値の調整に不可欠だ。
3. 低カロリー
スイカは100gあたり約37キロカロリー(1カップあたり約45キロカロリー)と低カロリーだ。バイルは、水分量が多いために満腹感が得やすく、摂取カロリーを抑えることができると言う。
2019年の小規模な研究では、やや肥満と肥満の成人を対象にスイカの摂取が満腹感と体重に及ぼす影響を調べたところ、4週間毎日スイカを2カップ食べた人は、同カロリーの低脂肪クッキーを食べたクループに比べ、お腹が空かなくなり、体重も大幅に減少したという。
4. 筋肉痛を抑える
スイカに含まれるL-シトルリンは、アミノ酸の一種で、運動後の筋肉痛を軽減する働きがある。
管理栄養士でリアル・ニュートリション(Real Nutrition)の創業者のエイミー・シャピーロ(Amy Shapiro)によると、L-シトルリンが血管を広げることで筋肉への血流が増え、運動中の酸素供給量がアップして痛みが軽減されるという。
2013年に行われた小規模な研究では、プレーンなスイカジュースまたはシトルリンを混ぜたスイカジュースを飲んだ参加者は、シトルリンだけの入ったドリンクを飲んだグループに比べ、運動後の筋肉痛が軽かった。
5. 血圧を下げる
シトルリンが血管を広げるのを助けるため、血圧が下がるとシャピーロは言う。適切な水分量を保てることも血圧を改善する。心臓が効果的に血液を筋肉に送ることができるようになるからだ。
2012年の調査では高血圧(または高血圧予備軍)の肥満の成人に対してスイカのエキスが血圧を低下させることが分かった。ただし、最終的な結論を出すためには、対象を広げたさらなる研究が必要だ。
6. 病気のリスク軽減が期待できる
スイカに含まれる抗酸化物質のリコピンは、がんや心臓病といった病気を防ぐ働きが期待できるとシャピーロは言う。リコピンはトマトなどの赤い野菜や果物に含まれている。
前立腺がんなど特定のがんを防ぐ働きがあるとする研究もある。インスリン様成長因子(IGF)を減らすと見られているからだ。IGFはがんに関係すると言われるタンパク質だ。
7. 消化を助ける
食物繊維は便の量を増やし、排便を容易にするため、消化にとって重要とシャピーロは言う。スイカは食物繊維が豊富というわけではないが(1カップあたり1g程度)が、水分量が多いため、老廃物を動かし、消化を促すのだとバイルは言う。
まとめ
スイカはおいしいだけではく、ビタミンなどの栄養素が豊富で、健康的な体重維持をサポートしてくれる。また、ある種の病気のリスクを減らすことも期待できる。
そのまま食べてもいいし、ルッコラやトマト、ヤギのチーズの入ったサラダに加えてもいい。ジュースにしたり、凍らせてアイスキャンディーにするのもおいしい食べ方だ。
[原文:7 health benefits of watermelon that prove it's the perfect summer snack]
(翻訳:Ito Yasuko、編集:Toshihiko Inoue)