株価も下落… シンガポール、16日から厳格な新型コロナ対策を導入へ

シンガポール

Dawn Chua/Reuters

  • シンガポールで新型コロナウイルスの感染者が急増している。市中感染も増えている。
  • 2週間前までシンガポールは世界で最も安全な場所の1つだったが、5月16日から昨夏のロックダウン(都市封鎖)に準ずる規制が適用される。
  • シンガポールの新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対応する政府のタスクフォースの責任者は今週、シンガポールが「きわどい状況」にあると話していた。

2週間前まで、新型コロナウイルスの市中感染のリスクがほとんどなかったシンガポールは、コロナ禍で誰もが行きたい場所だった。しかし、変異株「B1617」の市中感染が急増していることを受け、5月16日から感染拡大を食い止める厳格な規制を適用することになった。

シンガポール保健省は14日、新型コロナウイルスの新規感染者が52人 —— このうち24人が市中感染 —— 確認されたと発表した。14人は感染経路不明だという。シンガポールのこれまで比較的上手くいっていた接触者追跡を考えると、これは不安を感じさせる数字だ。

14日午後に開かれた記者会見で、シンガポールのCOVID-19に対応する政府のタスクフォースの共同責任者ローレンス・ウォン(Lawrence Wong)氏は、新しい規制は5月16日から6月13日まで、約1カ月実施されると述べた。外食の禁止や厳格なソーシャルディスタンスの適用などがこれに含まれる。

保健省が「厳重警戒」と呼ぶ措置の下、5月16日以降は行動をともにできる人の数もこれまでの最大8人から2人に減る。業務体制は在宅勤務を基本とし、結婚式や屋内のスポーツ教室といった活動は延期または中止すべきだと、ウォン氏は付け加えた。

「感染を食い止めるために、わたしたちは断固たる態度で行動する必要がある。国内の安全管理措置をさらに強化する」とウォン氏は14日に述べた。

その上で、「国民全員が協力し、政府が政府の役割を果たせば、クラスターを抑え、感染拡大を食い止め、感染をコントロールできるだろう」と語った。

その感染者数の少なさから、シンガポールはこれまで、パンデミックへの対処が上手くいった"サクセスストーリー"として称賛されてきた。しかし、4月下旬から病院や交通のハブで複数のクラスターが発生し、経路不明の市中感染が確認されていた。46人の感染が確認された、チャンギ国際空港ターミナル3のクラスターもこれに含まれ、当局は2週間にわたって空港ターミナルと空港内の大型商業施設「ジュエル」を閉鎖した。現在、空港関係者病院関係者の大規模検査が行われている。

感染拡大を防ぐためのこれらの新たな措置が発表されたのは、ウォン氏が国会で新型コロナウイルスの市中感染が懸念されるシンガポールは「きわどい状況」にあると話したわずか3日後のことだった。

ウォン氏は「月末までに事態を収拾できる可能性はある。しかし、これまでの経験から分かるように、感染はたった1つのささいな過ち、たった1つの無責任な行動で広がる。そして、その感染が国内のスーパー・スプレッダー・イベントになるかもしれない」と11日に語っていた。

シンガポールは2020年6月、現地では「サーキットブレーカー」として知られたロックダウンから抜け出した。それ以来、シンガポールは慎重かつ進歩的な経済活動の再開を実行してきた —— 生活に必要不可欠なサービスを除いて、全てが約2カ月の間、閉鎖された

また、新しい措置が発表されたことを受けて、ストレーツ・タイムズ指数(STI)とシンガポール航空の株価は約2カ月ぶりの安値を付け、株式市場が下落したとロイターは報じている。

シンガポールではこれまでに6万1505人が新型コロナウイルスに感染し、31人が死亡している

[原文:Singapore was one of the safest places to live in the world just two weeks ago. Now it's moving back under heavy COVID restrictions.

(翻訳、編集:山口佳美)

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