ブラジル、マラジョ島。
Pedro Vilela/Getty Images
- ブラジルでは新型コロナウイルス感染症で、より多くの子どもたちが命を落としている。
- ブラジルではこれまでに6歳以下の子ども832人の死亡が報告されている。アメリカでは「子ども」全体で241人が死亡した。
- 医師らは変異株「P.1」が死者数を増加させている可能性があると、ニューヨーク・タイムズに語った。
ブラジルでは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)で、より多くの子どもたちが命を落としている。
新型コロナウイルスで死亡した43万4000人のうち、832人が6歳以下の子どもだったと、ニューヨーク・タイムズはブラジル保健省のデータを引用して報じた。
米国小児科学会(AAP)および小児病院協会によると、アメリカでは2月11日の時点で、COVID-19で死亡した子どもは241人だった。この分析には州のデータが使われていて、「子ども」とされる年齢層は州によって異なる。
米疾病予防管理センター(CDC)では、2020年3月~12月にCOVID-19で死亡したことが分かっている4歳以下の子どもの数を52人と報告している。アメリカではこれまでに58万2000人が新型コロナウイルスで死亡した。
ブラジルの子どもの死者数について、「これは信じられないほど多い数字です」とサンパウロ大学の疫学者ファティマ・マリーニョ(Fátima Marinho)氏はニューヨーク・タイムズに語った。
「このような数字は、世界の他の場所では目にしたことがありません」
ブラジルでウイルスを研究している医師らは、ブラジルで最初に確認された変異株「P.1」が死者数を増加させている可能性があると、ニューヨーク・タイムズに語った。「P.1」の感染力はもともとの新型コロナウイルスの2倍で、COVID-19にすでにかかったことのある人の免疫反応から逃れることができる。
CDCによると、アメリカでは497人の「P.1」感染者が報告されているという。
Insiderではブラジル保健省の担当者にコメントを求めたが、回答は得られなかった。
[原文:Children in Brazil are dying from COVID-19 at alarmingly high rates]
(翻訳、編集:山口佳美)