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- スタッフを集めるために時給を上げているのは大企業だけではない。
- あるアイスクリームショップでは時給を2倍にしたところ、1週間で1000人以上の応募があった。
- 「重要な違いに気付いていませんでした」と共同オーナーのジェイコブ・ハンチャーさんはMSNBCに語った。
アメリカでは、チポトレ・メキシカン・グリル(Chipotle Mexican Grill)やターゲット(Target)といった大企業がスタッフを集めるために最低賃金を上げる中、中小企業もそのあとに続いている。
ペンシルベニア州ピッツバーグにあるクラボンズ・アイスクリーム・パーラーの共同オーナーであるジェイコブ・ハンチャーさんは、自身の店の時給を連邦政府の定める最低賃金7.25ドル(約790円)から約2倍の15ドルに上げるまで、労働力不足についてどう考えていたかをMSNBCに語った。
16の仕事に対して、1週間で「1000人以上の応募がありました」とハンチャーさんは語った。
「1000人を超えてから、数えるのを止めたんです」
時給を2倍にするという決断は、ビジネスにとってプラスになったとハンチャーさんは説明した。離職率の高さ、バーンアウト(燃え尽き)が大きな問題となっている外食産業においてはなおさらだという。
「2つまたは3つの仕事を掛け持ちしていた多くの人たちが1つの仕事だけをしているので、今では時間通りに仕事に来てくれます。従業員からは以前よりも良いムードで働けていると報告を受けていて、顧客サービスも向上しています。こうしたことは、必ずしも"当たり前"ではありません」とハンチャーさんはMSNBCに語った。
財政面では、従業員の時給を2倍にしたことでビジネスをサポートしたいと考える客からの売り上げが増え、それが従業員を支え、サービスの質が向上しているという。
「わたしは重要な違いに気付いていませんでした」とハンチャーさんは振り返った。
決断は簡単ではなかったが、他の雇用主との競争でハンチャーさんは優秀な従業員を失い、そのせいで他のエリアの店の営業にも問題が発生していたという。
「現状を精査し、今後の見通しを調べて、(労働力不足に)どう対処するのかよく考えなければなりませんでした」
「数字を厳しくチェックするだけでなく、あらゆる要素を考慮に入れなければなりません」
(翻訳、編集:山口佳美)