中国・広東省の深センにある高さ355.8mのSEGプラザ。 2020年6月19日。
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- 中国・深センの72階建ての超高層ビルが、上下に揺れ始めた。
- ソーシャルメディア上の動画には、数百人が建物から避難する様子が映っていた。
- 当局は天候や地盤などの要因が組み合わさったことが原因と判断したという。
中国の深圳にある72階建てのビルが大きく揺れ始め、数千人の人々が避難した。地元メディアの報道によると、その原因は、強風、地下鉄、そして気温の変動が組み合わさったものである可能性が高いという。
深圳の市街地に位置する高層ビル「SEGプラザ」は、5月18日午後に不可解な揺れが発生し、多くの人々が緊急避難した。
深センのSEGプラザが「揺れている」と通報があった、と同市の緊急事態管理局がWeiboで述べた。建物の周囲で地震が発生したという報告はないという。同ビルの高さ356メートルで、世界で72番目に高いビルだ。
サウス・チャイナ・モーニング・ポストによると、その後の検査では建物の構造や周辺環境に異常はなかったとのことだが、在広州アメリカ領事館はアメリカ市民にこの建物から離れるよう警告した。
市当局は、当時この地域で地震が発生していないことを確認し、揺れのレベルも建築基準の制限を超えていないと判断したと述べた。
また、ガーディアンによると、広東省の緊急事態管理局は、風、ビルの下にある2本の地下鉄線、気温の上昇によるスチールの伸びが揺れの原因だと述べた。
調査の結果、建物の揺れは水平方向ではなく垂直方向だったという。ガーディアンによると、築21年のこの建物は、TMD(チューンド・マス・ダンパー)と呼ばれる制振装置を設置していない。
地元メディアによると、当局は建物へ入ることがいつ許可されるかは明らかにしていないが、事業者は立ち入ることは許可されたという。19日の午後には、2つの別々の事業者がJimu Newsに対して建物が再び揺れるのを感じたと語った。
ビルの管理者は再び揺れたという報告を否定している。
(翻訳、編集:Toshihiko Inoue)