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「天の川写真コンテスト」の入賞作品10点を紹介しよう

2019年10月9日に赤外線天文衛星「スピッツァー」が捉えた天の川銀河の中心部。

2019年10月9日にスピッツァー宇宙望遠鏡が捉えた天の川銀河の中心部。

NASA, JPL-Caltech, Susan Stolovy (SSC/Caltech) et al.

天の川銀河は、望遠鏡がなくても見えるが、夜空を見上げればいつでも見えるというわけではない。

壮観な星空を撮影するには、日の出前や月が沈んだ後など、絶好のタイミングを待つ必要がある。また、都会のビルや人工衛星などによる光害がないことも条件となる。

条件がそろえば、銀河は空にアーチ状に広がる色とりどりの帯となり、まるで夜の虹のように見えるだろう。

旅行写真ブログ「Capture the Atlas」では、「天の川フォトグラファー・オブ・ザ・イヤー」コンテストの一環として、天の川銀河の姿を捉えた25枚の写真が紹介されている。天の川の撮影には、南半球の方が好条件ではあるが、これらの入賞作品はアメリカやスペインなどを含む12カ国で撮影されている。

このコンテストでは最優秀作の選考は行われていないが、入賞作品の中から特にすばらしい10点を以下に紹介する。


ブライオニー・リチャーズ(Bryony Richards)が、ユタ州のキャピトルリーフ国立公園で夜明け前に撮影した天の川銀河の中心部

ブライオニー・リチャーズ

Bryony Richards/Capture the Atlas

天の川銀河の中心部(バルジ)は、古い星やガス、塵などが混在している。


ユタ州のグランド・ステアケース・エスカランテ国立公園の石の洞窟からのぞいた天の川

スペンサー・ウェリング

Spencer Welling/Capture the Atlas

「この人里離れた天然の石の部屋からは、天の川の最も澄んだ姿を見ることができる」と撮影したスペンサー・ウェリング(Spencer Welling)は説明している

ユタ州南西部の砂漠には国定公園などの保護区が多く、夜空を汚染する都市の光もないため、天体観測には理想的な場所になっている。


チリのビジャリカ火山上空の天の川に浮かび上がる「南十字星」をトーマス・スロビンスキー(Tomas Slovinsky)が撮影した

トーマス・スロビンスキー

Tomas Slovinsky/Capture the Atlas

スロビンスキーは、地球の地軸を南に伸ばした先にある「天の南極」を見つけるために、この星座を目印とした。

この写真には、2つの星雲の姿も捉えられている。星雲は、宇宙塵や星間ガスなどから成り、ここで星が形成される。

南十字星の右側、火山の頂上のすぐ上に見える暗い部分が「コールサック(石炭袋)」と呼ばれる暗黒星雲で、地球からおよそ590光年の距離にある。

写真左上には、ピンク色に輝くイータカリーナ星雲が見える。これは、地球から約8500光年の距離にある。


イグアスの滝のような世界最大級の滝でも、天の川を背景にすると小さく見える

ビクター・リマ

Victor Lima/Capture the Atlas

ビクター・リマ(Victor Lima)は、撮影のための特別な許可を得て、夜になるとジャガーが徘徊するブラジルのイグアス国立公園に4日間滞在した。

イグアス国立公園の主要な滝のひとつである「サンタマリアの滝」の上空に天の川銀河が写っている。滝のすぐ上、天の川中心部の下に土星が見える。


インドネシアのジャワ島にあるイジェン山は、硫黄ガスを噴き出しており、それが空気に触れると燃え、夜には青い炎が見える。その色は、天の川をいっそう引き立てている

ゲイリー・バズタラ

Gary Bhaztara/Capture the Atlas

撮影したゲイリー・バズタラ(Gary Bhaztara)は「天の川が昇っていく中、山のすぐ下で青い火が燃えていた」と説明している


ホゼ・ルイス・カンタブラーナ(José Luis Cantabrana)は、オーストラリアのビクトリア州で、半ば諦めながらも、この異様な雰囲気の写真を撮ることができた

ホゼ・ルイス・カンタブラーナ

Jose Luis Cantabrana/Capture the Atlas

「スター・トラッカーという新しい機材を持ってきていたが、セッティングを始めてすぐに厄介な夜になりそうだと思った。天の南極に何度も合わせようとして失敗し、諦めかけていたが、取りあえず銀河の中心部が昇ってくるところを撮影してどうなるのかを見てみようと思った」とカンタブラーナは説明している

その結果、薄暗い天の川が海岸に現れた様子を撮影することができた。


オーストラリア南東部では、岩山の上で天の川がアーチを描く、現実のものとは思えないような光景が捉えられた

ダニエル・トーマス・ガム

Daniel Thomas Gum/Capture the Atlas

ダニエル・トーマス・ガム(Daniel Thomas Gum)は、シドニーの自宅から車で移動し、ニューサウスウェールズ州のモンゴ湖でこの写真を撮影した。この場所は「別世界のようだった」と彼は説明している

「写真中央、西の方角にある尖塔に続く、曲がりくねった河道の両脇を、大きなギザギザの壁が縁取っている。この光景を正しく捉えるには、画像を何層も重ねたパノラマを撮るしかなかった」


ニュージーランドではラリーン・レイ(Larryn Rae)が風の強い夜に4時間かけて山を登り、この写真を撮影した

ラリーン・レイ

Larryn Rae/Capture the Atlas

レイは、タラナキ山のファンサムズピークから撮影を行った。風速19m/sの強風と摂氏マイナス15度の気温の中、機材を引きずって標高約2000メートルまで登らなければならなかった。


アントニオ・ソラノ(Antonio Solano)は、スペインのラ・パルマ島で、晴れていて風もないという理想的な条件で撮影を行った

アントニオ・ソラノ

Antonio Solano/Capture the Atlas

ソラノは、ラ・パルマ島への旅の最終日の夜に、この写真を撮影した。島の最高地点にあるロケ・デ・ロス・ムチャーチョス天文台の上に、天の川が広がっている


冬は通常、天の川を見るのに適しているとは言えない。だがパブロ・ルイーズ(Pablo Ruiz)はスペインのリアニョで、凍えるような寒さの中でも写真を撮らずにはいられなかった

パブロ・ルイーズ

Pablo Ruiz/Capture the Atlas

天の川銀河が最も美しく見える時期は5月か6月だ。しかし、北半球では2月から10月、南半球では1月から11月まで天の川を見ることができる。

[原文:10 winners of a Milky Way photo contest show our galaxy lighting up the sky

(翻訳:仲田文子、編集:Toshihiko Inoue)

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