バイデン大統領は、イギリスのエリザベス女王との面会時に王室の儀礼を破った可能性がある。
Pool / Samir Hussein / Contributor
- アメリカのバイデン大統領は、6月13日にイギリスのウィンザー城でエリザベス女王に面会した。
- 大統領は女王に会う際にサングラスをかけていたが、これは王室の儀礼に反する可能性がある。
- しかし、女王の前で礼儀正しくふるまえなかったのはアメリカ大統領はバイデン氏が初めてではない。
アメリカのバイデン大統領は、イギリスのエリザベス女王との面会時に王室の儀礼を破った可能性がある。
大統領が女王に初めて会ったのは上院議員だった1982年のことだが、今回はG7サミットのために渡英したことから、世界のリーダーとして女王に再会することになった。
バイデン大統領とジル・バイデン夫人は、2021年6月11日に開催されたサミットのレセプションで女王と顔を合わせたが、6月13日にはウィンザー城で女王と正式に面会し、お茶をふるまわれた。
女王との面会時には、お辞儀をしたり、「Your Majesty(陛下)」と呼びかけるなど、王室の伝統に従うことが求められる。
バイデン夫妻は女王にお辞儀をしなかったが、伝統に則って握手はしていない。また、大統領は会談が始まってもサングラスをかけたままだったため、専門家は彼が王室の儀礼に違反した可能性があると指摘している。
バイデン大統領は、エリザベス女王に面会した際、サングラスをかけたままだった。
Chris Jackson / Staff / Getty Images
バイデン大統領は、訪問してからずっとサングラスをかけたままだったが、城の中庭で行われた式典で国歌の演奏が始まってからようやくサングラスを外した。
王室のウェブサイトには、女王との面会時にサングラスをかけてはいけないとは明記されていないが、王室の元職員は、伝統を破ったことになるとニューズウィークに語っている。
チャールズ皇太子の執事を務めたグラント・ハロルド(Grant Harrold)は次のように述べた。「女王と直接顔を合わせる場合、サングラスなどを着用するということはありえない。誰と会うにしても、アイコンタクトは非常に重要だからだ」
ただし、女王の前で礼儀正しくふるまえなかったアメリカ大統領は、バイデン氏が初めてではない。
アメリカのドナルド・トランプ元大統領は、ウィンザー城で行われた栄誉礼の後、中庭から出る際に女王の前を歩いた。
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ジミー・カーター元大統領は、1977年にロイヤルファミリーに面会した際、クイーン・マザー(エリザベス2世の母君)にキスをした。
ドナルド・トランプ元大統領は2018年に女王に面会した際、王室のプロトコルを何度も破った。彼は会談中、女王の手を握ったり、女王の前を歩いたり、女王に背を向けたりした。
この件に関して、Insiderはホワイトハウスとバッキンガム宮殿にコメントを求めたが、回答は得られていない。
(翻訳:仲田文子、編集:Toshihiko Inoue)