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12世紀に建てられたお城での暮らし…イタリアの19歳がTikTokで紹介

12世紀に建てられたイタリアの城「カステッロ・サンナッツァーロ」は、28世代にわたってルドヴィカ・サンナッツァーロの一族に受け継がれてきた。

12世紀に建てられたイタリアの城「カステッロ・サンナッツァーロ」は、28代にわたってルドヴィカ・サンナッツァーロの一族に受け継がれてきた。

Count Giuseppe Sannazzaro

  • ルドヴィカ・サンナッツァーロは、28代にわたって一族に受け継がれてきたイタリアの城に住んでいる。
  • 19歳のサンナッツァーロは、城での暮らしの予想外の現実を明かし、TikTokで話題になった。
  • WiFiは途切れがちで、庭の手入れに2、3日かかることもあるという。

おとぎ話のような人生はめったにない。だが、19歳のルドヴィカ・サンナッツァーロ(Ludovica Sannazzaro)の暮らしは、外から覗き見れば、おとぎ話のように見えるかもしれない。

サンナッツァーロの一家は、28代にわたって受け継がれてきた12世紀のイタリアの城「カステッロ・サンナッツァーロ」に住んでいる。イタリア・ピエモンテ州の広大な緑の風景のなかに立つカステッロ・サンナッツァーロは45の部屋、15のベッドルームを持つ約1万平方メートルの広さの城で、約2万5000平方メートルの庭園、そして1163年までさかのぼる貴重な歴史的文書の書庫を備えている。

カステッロ・サンナッツァーロの舞踏室の天井には、フレスコ画が描かれている。

カステッロ・サンナッツァーロの舞踏室の天井には、フレスコ画が描かれている。

Count Giuseppe Sannazzaro

「子どものころは、お姫さまの出てくるディズニーの映画をよく見ていました。お城の中を走りまわったり、舞踏室で踊ったりすれば、自分もお姫さまになった気分になれました」と、サンナッツァーロはInsiderに語った。

「最初のうちは、自分が住んでいる場所のことをわかっていませんでした」とサンナッツァーロは続けた。

「私はここで生まれ育ちました。あくまでも自分の家にすぎないので、ここがどれほどすばらしいのか、ときどき忘れてしまうんです」

サンナッツァーロ一家は、普段からカステッロ・サンナッツァーロに住んでいるが、この城はベッド・アンド・ブレックファストとしても使われており、5月に貸室が再開された

@thecastlediary

Ecco l’attesissimo tour, a breve la seconda parte con le camere🏰#castle#RoseAttitude#italia#tour#family#foryou

♬ Mystery of Love - Classically Contempo

サンナッツァーロは2020年秋にアメリカン・ミュージカル&ドラマ・アカデミー(AMDA)に入学するためにニューヨークへ移ったが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックにより、その計画は中断された。結局、生まれ育った家へ戻り、外出自粛とオンライン授業の日々を送ることを余儀なくされた。

カステッロ・サンナッツァーロも、困難に直面した。ロックダウンに突入し、訪れるはずだった人たちが旅行をとりやめたからだ。

城での暮らしを紹介するために、TikTokアカウントを開設

カステッロ・サンナッツァーロはベッド・アンド・ブレックファストとしても貸し出しており、予約が5月に再開された。

カステッロ・サンナッツァーロはベッド・アンド・ブレックファストとしても貸し出しており、予約が5月に再開された。

Count Giuseppe Sannazzaro

有り余るほどの時間と、以前よりもがらんとした敷地をもてあましたサンナッツァーロは、城の中での暮らしを記録しようと、TikTok(ティックトック)アカウント「The Castle Diary」を開設した。

3月7日に投稿された最初の動画には、こんなキャプションがついている。

「お城で暮らすって、いったいどんな感じなのか、知りたいと思ったことはない?」

そのほかの動画では、サンナッツァーロ家が使う本格的な教会、丘の地下に隠された氷室、地下牢、ワインセラーの役割も兼ねた秘密の通路などが披露されている。

サンナッツァーロは、カステッロ・サンナッツァーロの撮影を続けたが、そのうちに、城での暮らしを誤解している人が多いことに気づいたという。

「中には、ここみたいな場所に家族で住めるということさえ知らない人もいました」と、サンナッツァーロは言う。

「だから、このアカウントを始めた当初は、みんなに『すごい! メイドとか執事とか、お世話をしてくれる人たちがいるんだね!』みたいなことを言われました。私からすれば、『いやいや、そんなわけないでしょ』という感じでした」

サンナッツァーロによれば、お城に住むという特典には、いくつかの意外なおまけがついてくるという。たとえば、広大な敷地ではWiFiが不安定になるし、ものすごく寒くなることもある。携帯電話をどこに置いたか忘れようものなら、本格的な捜索に発展しかねない。

「何かをなくしたら、見つけるのはものすごく大変です」とサンナッツァーロは話す。

「自分たちが今どこにいるかを把握するのも一苦労で、家族の誰かを探そうとしたら、ただ歩きまわるだけでもすごく時間がかかります」

父親のジュゼッペ・サンナッツァーロ伯爵によれば、日々の家事にも「ものすごく時間がかかる」という。

「ハウスキーパーひとりと、庭の手入れを手伝ってくれる人を雇っていますが、たいていの場合は自分たちでやります」とジュゼッペ・サンナッツァーロは話し、この取材中にも、彼の妻は外で芝生を刈っていると語った。

ジュゼッペとルドヴィカによれば、この時期には、庭全体の芝を刈るのに2、3日かかることもあるという。塔の掃除も1日がかりだ。

歴史を振り返り、カステッロ・サンナッツァーロを称える

ジュゼッペ・サンナッツァーロ伯爵は、1986年に大おばからこの城を受け継いだという。

ジュゼッペ・サンナッツァーロ伯爵は、1986年に大おばからこの城を受け継いだという。

Count Giuseppe Sannazzaro

カステッロ・サンナッツァーロのウェブサイトによれば、この城は、サント・ナッツァーリオ(サンナッツァーロ)家の親族4人が、神聖ローマ皇帝フリードリヒ1世(在位:1155年 - 1190年)から築城の許可を得て建てられたという。

「私は1986年に大おばからこの城を受け継ぎましたが、2006年まで、この城はあまり使われていませんでした」と、ジュゼッペ・サンナッツァーロは話す。2006年に家族と一緒にこの城に引っ越してきたジュゼッペは、改築して貸室予約を受け付け始めた。

2020年にイタリアが最初のロックダウンを実施した際に、ジュゼッペは、数々の歴史的文書を収めた一族の書庫を整理しようと決意した。あるTikTok動画では、ルドヴィカが父の見つけた書簡をユーザーに紹介している。ローマ教皇ピウス12世(在位:1939年-1958年)から、親族のヤコポ・サンナッツァーロ伯爵宛てに送られた、教会への貢献をねぎらう書簡だ。

「昨年まで、私たち一族の歴史がどれほどすごくて、どれほど重要なのか、気づいてさえいませんでした」とルドヴィカは話す。

「それも、TikTokアカウントを開こうと決めた理由のひとつです。自分の暮らしている場所に興味があったんです。TikTok(で動画を公開すること)は、それを知るのに役立ちました」

ルドヴィカはこう続けた。

「毎日、ちょっとずつ興味が増していって、今は、まったく新しい目でこの場所を探索しています」

[原文:A 19-year-old TikToker says living in her family's medieval Italian castle is not the fairy tale you'd expect

(翻訳:梅田智世/ガリレオ、編集:Toshihiko Inoue)

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