Lego
- レゴは、使用済みペットボトルを再利用したレゴブロックの初めての試作品を発表した。
- これは、同社の品質、安全基準に合致した、リサイクル素材でできた初めてのレゴブロックだ。
- 平均して、1リットルのペットボトル1本から2×4のレゴブロック10個分の原材料が得られるという。
より環境に配慮した持続可能な素材の使用を望む声が寄せられる中、レゴは使用済みペットボトルをレゴブロックへと変えた。
6月23日(現地時間)、デンマークの玩具大手レゴは、使用済みペットボトルを再利用したレゴブロックの初めての試作品を発表した。これは、同社の品質、安全、取り扱い基準に合致した、リサイクル素材でできた初めてのレゴブロックだ。
このレゴブロックには、廃棄された飲料用ペットボトルのポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)が使われている。平均して、1リットルのペットボトル1本から2×4のレゴブロック10個分の原材料が得られるという。
プレスリリースによると、同社ではここ3年で数百種類ものプラスチックの配合を試してきたという。
「わたしたちは、遊び心を刺激するだけでなく、使用する素材によっても地球に良い影響を与える製品にしたいのです」とレゴの環境責任担当のバイスプレジデントであるティム・ブルックス(Tim Brooks)氏はプレスリリースでコメントした。
「サステナビリティへの道のりにおける最大の課題は、既存のブロックと同様に耐久性、強度、品質に優れ、過去60年以上にわたって作られてきたレゴの要素に適合する新しい素材を考え直し、取り入れることです」
試作品のパイロット生産を始めるかどうか決める前に、レゴではもうしばらく再生プラスチックを使った実験を続ける予定だ。実験の次の段階には、少なくとも1年はかかると見ているという。
今回の試作品に使われている再生プラスチックは、アメリカ食品医薬品局(FDA)および欧州食品安全機関(EFSA)が承認したプロセスを用いているアメリカのサプライヤーから調達したものだ。耐久性を上げるための工夫もされている。
レゴのサステナビリティへの取り組みは、これだけではない。2018年にサトウキビから作られたプラスチックのパーツ生産を始めたのもその1つだ。2025年までにサステナブルな素材を使ったパッケージを100%にするという目標も掲げている。同社は2020年から2022年までの3年間で最大4億ドル(約440億円)をサステナビリティへの取り組みに投資するつもりだ。2025年までに、埋立地に持ち込むごみをゼロにしたいとも考えている。
レゴでは、サステナブルな素材を「再生可能またはリサイクルされた資源を用いて責任を持って生産されること、廃棄物の発生がほとんどないこと、持続可能な化学物質を使用していること、そして製品寿命が尽きたときに完全にリサイクル可能であること」と定義している。
(翻訳、編集:山口佳美)