「サステナブル」をワクワク、楽しいへ。楽天が見据える買い物の未来

レジ袋有料化から1年。「サステナブル」「SDGs」という言葉はトレンドとなり、耳にしない日はないほどで、サステナビリティを考慮した暮らしは浸透しつつある。楽天でも、2018年からサステナブル消費を日本に根づかせるために「EARTH MALL with Rakuten(以下『EARTH MALL』)」を展開している。そこには、どんな思いがあるのだろうか。その担当者である、平井 江理子氏に話を聞いた。

社会をエンパワーメントする存在としての楽天

平井江理子氏の写真。

平井 江理子(ひらい・えりこ)氏/楽天グループ コマースカンパニー 地域創生事業 メディアコミュニケーションデザイングループ。2018年からサステナビリティ部にて「EARTH MALL」のリリースに携わる。現在はコマースカンパニーにて、「EARTH MALL」編集長としてサステナブル消費の拡大に取り組む。

楽天といえば、便利でポイントが貯まりやすく、お得な買い物ができるという、インターネット・ショッピングモール「楽天市場」や旅行予約サービス「楽天トラベル」、フリマアプリの楽天「ラクマ」といった、ECサービスのほか、モバイルやフィンテックなど幅広いインターネットサービスを提供する企業。だが、楽天の理念は元々、サステナビリティやSDGsといった、世界をよりよいものにしていこうという動きとマッチしている、と平井氏は言う。

「楽天は、『イノベーションを通じて、人々と社会をエンパワーメントする』という想いで1997年に創業しました。楽天が提供する70以上のサービスすべてにおいて大切にしているコンセプトです」(平井氏)

以前からCSR(企業の社会的責任)の組織を持ち、社会貢献を意識してきた楽天は、2018年にその部門をサステナビリティと銘打った部署として再編し本格始動。同年には「楽しくサステナブルなお買い物」というスローガンで「EARTH MALL」をスタートさせるなど、積極的にサステナビリティ、SDGsの実現に関わる事業を進めている。

EARTH MALLのキャプチャ

提供:楽天

「地道に作られたものをピックアップして紹介することが、エンパワーメントにつながる。『EARTH MALL』は、本当の意味で、『楽天市場』にフィットしたものだと思います」(平井氏)

楽天が、ECを活用してサステナブルな消費を広めていこうと考えるのは、ある意味自然な流れだった。「EARTH MALL」は、SDGsをテーマに社会・企業・生活者の未来へのアクションを創りだすという目的で、博報堂が社会実装を担っていたプログラム「OPEN 2030 PROJECT」の存在を知って共鳴し、代表の蟹江憲史慶応大学教授にアドバイザーというかたちで関わってもらうことでスタートした。キーとなったのは、「国際認証をベースにしてみては?」とのアドバイスだった。

じつは、「サステナブル消費とは何か?」「オーガニック=サステナブルなのか?」という問題は、突き詰めるほど混乱が生じがち。それを解決してくれたのが、国際認証だった。海洋資源や森林資源といった環境や、社会、経済に関する8つの国際認証は、それぞれに厳格な基準で商品やその生産・流通過程を審査していて、信頼に足るものだ。

「商品が生まれる課程で環境や生態系が侵されていないか、誰かが搾取されたり、児童労働が行われたりしていないかを確認しているのが認証です。認証を受けた商品は価格が高くなりがちですが、私たちの代わりに確認してくれていると考えると、なるほどと思いますよね」(平井氏)

「EARTH MALL」の商品は、2018年のオープン時には7,000~1万点だったが、2021年には7万点にまでなった。「楽天市場」全体と比較すると豊富な品揃えとはいえないが、比較的手に取りやすい衣類、食品から、家電や家具に至るまでバラエティに富み、本格的に「買い物を楽しめる」レベルに近づいてきていると平井氏は感じている。

人と人とのつながりを作るサステナブル

「EARTH MALL」は、オープン当初から右肩上がりの成長を続けている。「新しい生活様式」の浸透により、さまざまな商品をECで購入する需要が高まっていることもあり、2021年のアクセス数は前年比で3倍、売り上げも2倍となっている。

今年の新たな取り組みとして、滋賀県とのコラボレーションを実施した。認証の有無にかかわらず、老舗の米ぬかろうそくや、伝統的な信楽焼、オーガニックコスメなど、滋賀県産のサステナブルな商品をピックアップして紹介した。

EARTH MALLのキャプチャ

提供:楽天

「この企画は特に反響が大きく、商品の背景にあるストーリーに共感してくださる方がこんなにいらっしゃるのかと驚かされました。地元を応援しようという方がいるのはもちろん、産地はどこなのか、どうやって生まれた商品なのかを意識した買い物をする方が増えているんですね。サステナブルは、商品選択の際の軸になるものだと感じました」(平井氏)

国産の商品の購入は、輸送に係るCO2削減にもつながるし、麻をはじめとする自然素材は環境にもやさしい。伝統工芸の支援も、地域経済を支える重要な消費活動となる。そういった意味でサステナビリティにつながる国内産地とのコラボレーションは、今後も続けたいと平井氏は語る。

楽天のサステナブルな取り組みは、「EARTH MALL」にとどまらない。

エネルギー関連では、2019年に「RE100」という国際イニシアチブに加盟し、2025年までに自社で使用する電力の100%再生エネルギー化を目指している。「楽天市場」をはじめ、ファッション通販サイト「Rakuten Fashion」、ポイ活アプリ「楽天ポイントスクリーン」などを含む17のサービスはすでに100%を達成しており、楽天全体でもすでに64.8%を達成しているという。

また、農業サービスの「楽天ファーム」は農薬や化学肥料に頼らず、自然環境や生態系に配慮したサステナブルなオーガニック農業を広げており、有機JASやGLOBALG.A.P.(グローバルギャップ)といった農業関係の認証を得て、自社のオーガニック農場で栽培したオーガニック野菜やサラダを消費者に届けている。その他に楽天では、不要になったものを次に必要とする人につなぐ楽天「ラクマ」の運営も行っている。

さらに、今年2月には国際協力機構(JICA)と連携協定を締結。グローバル企業として、社会課題にさらに貢献する道を探っている。このJICAとの連携では、協力隊員が世界各地で生産に関わった知られざるものの流通には今後、「EARTH MALL」が関わっていく予定だ。

「『募金したら終わり』というような関係ではなく、商品を通じて現地の人ともつながっていけるはずです。例えば、栄養価が高いのにまだ知られていないスーパーフードを『EARTH MALL』を通じて紹介できるかもしれません。それが現地の産業振興にもなると思うと、ワクワクしますね」(平井氏)

サステナブル消費をもっと楽しく

平井氏の写真

平井氏は、高い意識でハードルの高い行動をするより、小さなアクションを続けていくことの大切さを説く。

「実はスーパーやコンビニにも認証を受けた商品は売られているんです。でも、普段の買い物でそれを探して買うのはかなりの手間。手に取った商品すべてに認証がついている『EARTH MALL』をうまく活用して、楽をして買い物をしていただけたら」(平井氏)

昨今は、サステナブル、エシカル、SDGsがトレンドのようにすらなっているが、それを文字通り「持続可能」なものにするのが、「EARTH MALL」が目指す世界でもある。楽しくないことは続かない。サステナブル消費を「普通のこと」にしていくためにも、「EARTH MALL」での買い物を、もっと楽しくワクワクするものにしていきたいと平井さんは語る。

「買い物をする側も、商品を提供する側もハッピーになれるような、いままでにない買い物ができる世界を作るために、もっと工夫を重ねていきたいと考えています」(平井氏)


「EARTH MALL with Rakuten」の詳細はこちら

楽天のサステナビリティに関する詳細はこちら

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