「まるで“知の探索”の塊」。入山先生が絶賛する起業家とは?【音声付・入山章栄】

今週も、早稲田大学ビジネススクールの入山章栄先生が経営理論を思考の軸にしてイシューを語ります。参考にするのは先生の著書『世界標準の経営理論』。ただし、本連載はこの本がなくても平易に読み通せます。

早稲田大学ビジネススクールで入山先生が担当する人気授業、「トップ起業家との対話」。第一線の起業家をゲストに迎えてパッションについて熱く語ってもらうというユニークな内容ですが、入山先生がこの授業に、毎年必ずお呼びする起業家がいるそうです。いったい誰だと思いますか?

【音声版の試聴はこちら】(再生時間:10分11秒)※クリックすると音声が流れます


こんにちは、入山章栄です。今回は、Business Insider Japan編集部の常盤亜由子さんのリクエストにお応えして、ある経営者の方をご紹介したいと思います。


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BIJ編集部・常盤

BIJ編集部・常盤

入山先生はお仕事柄、たくさんの経営者をご存じですよね。最近、入山先生が「この人、すごいな」とか「面白いな」と注目している経営者がいたら、ぜひ教えてください。


僕はいま早稲田大学ビジネススクールで、「トップ起業家との対話」という授業をしています。この授業を始めたのは4~5年前、ゼミの学生と飲んでいたとき、こんなことを言われたのがきっかけでした。

「入山先生が起業家にインタビューする授業があったら、絶対に人気が出ますよ!」

人気が出るかどうかはともかくとして、「確かに、そういう授業も必要かもしれない」と思ったんです。

ビジネススクールではファイナンスや人事の考え方など、経営に関するいろいろな知識を教えます。もちろんこれはこれで価値がありますが、それだけでは足りない。なぜなら実際のビジネスにおいて、何よりもいちばん大事なのは「パッション」だからです

でも、ビジネススクールでパッションを教える授業ってないですよね。そもそもパッションを教えることが可能かどうかも分からない。でも僕の周りには素晴らしい起業家が大勢いるので、その方々に授業に来てもらって、学生たちに対面でパッションを伝えて、学生にパッションを感じてもらう授業をやってみよう、と考えました。そこで始めたのがこの授業です。

この授業は英語バージョンもあるのですが、日本語のほうは毎年11月と12月の2カ月、全8回にわたって、僕が「この人は素敵だな、パッションにあふれている」と思った方を毎週1名、計8名お呼びするスタイルです。コロナ禍になってからはオンラインですが、基本的には教室で直接、学生たちに話をしてもらいます。

そのときお願いしているのが、「理屈や理論は二の次でいいから、パッションを伝えてください」ということ。「自分はこんなふうにして生きてきた」「こういうことをやりたいんだ」「すごく辛いことがあったけれど、こうして頑張ってます」というような、実感を伴うエピソードを話していただいています。

幸いこの授業は学生たちに大好評で毎年続いているのですが、もはやこの授業に欠かせない存在となっているのが、今回ご紹介したいゴーゴーカレー社長の宮森宏和さんなのです。


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BIJ編集部・小倉

BIJ編集部・小倉

ゴーゴーカレー、おいしいですよね。量も多いし、学生時代はかなりお世話になりました。


そのゴーゴーカレーの創業者の宮森さんを、僕がなぜ毎年お呼びするのか。個人的に大好きだし、パッションにあふれた面白い人だからという理由もありますが、なん何と言っても彼は、僕がこの連載で紹介している経営理論に適っている方だからです。

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