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アメリカ株式市場の強気相場を終わらせるかもしれない3つの要素

株取引

Reuters

  • データトレックによると、過去に株式市場の強気相場を崩壊させてきた要因が3つあるという。
  • 原油価格の高騰、FRBの政策ミス、企業収益のピークの3つだ。
  • データトレックは「高値を更新し続けているのは、3つの市場リスクがいずれもはっきりとは現れておらず、現時点の脅威となっていないからだ」と述べている。

2021年上半期の株式市場は14%以上上昇しており、投資家は現在の強気相場を揺るがすような潜在的な要因を探している。

データトレック・リサーチ(DataTrek Research)の共同設立者であるニコラス・コラス(Nicholas Colas)によると、過去に株式の強気相場を一貫して崩壊させてきた要因が3つあるという。原油価格の急騰連邦準備制度理事会(FRB)の政策ミス、そして企業収益がピークを過ぎることだ。

コラスは7月1日に発表したノートで「高値を更新し続けているのは、3つの市場リスクがいずれもはっきりとは現れておらず、現時点の脅威となっていないからだ」と述べている。「しかし、2021年下期に市場がどうなるかを考えると、米国株にとって何が問題になるのかを検討しておいた方がいい」とコラスは付け加えた。

以下に株価を崩壊させる3つの要因について詳述する。


1. 原油価格の急騰

データトレックによると、歴史的に見ても原油価格が年率50%から100%で継続的に上昇すると、株価が下落するという。1973年、1979年、1990年の地政学的な危機や、2000年、2008年の資産バブルなどが、過去の株価低迷につながっている。

原油価格の急騰が株価下落につながるのは、インフレを促進して不況の原因になるからだ。

「原油価格の急騰により、アメリカのインフレ率は連邦準備制度理事会(FRB)の望む数字から大幅に外れ、消費者にストレスを与える。そのため、FRBは『板挟み』の立場に陥るだろう」とコラスは述べている。


2. FRBの政策ミス

FRBはこれまで、政策変更についての情報伝達で誤解が生じた場合や、あまりにも積極的に金利を引き上げた場合などに株式の強気相場を弱める傾向があった。データトレックはその例として、ベン・バーナンキ(Ben Bernanke)元FRB議長による2013年5月のテーパリング発言(量的金融緩和の縮小)や、ジェローム・パウエル(Jerome Powell)現議長による2019年の自然利子率についての読み違えなどを挙げた。

「今は過剰な引き締めのリスクはほとんどないが、政策の情報伝達の問題は解決に向けて検討する必要がある」とコラスは述べている。

3. 企業収益の成長のピーク

アメリカの企業収益は、景気後退期から回復期にかけて、明確なパターンを示す。まず、景気低迷後に急速に上昇し、サイクルの中間期まで安定して緩やかに成長した後、景気後退期には急落するというパターンだ。

S&P500指数が史上最高値を更新し続けていることは、企業収益にまだ成長の余地があることを示唆しているが、「現在は企業価値評価(バリュエーション)が十分に高いため、収益のピークが以前よりも大きなリスクになる可能性がある」とコラスは述べている。


上記の要因はいずれも、株式市場の記録的な上昇に差し迫った脅威を与えるものではないが、状況は急変する可能性もある。しかしその場合でも、コラスによれば、「株価の好調な時期を完全に終わらせるには、通常、複数の要因が必要だ」という。

[原文:These are the 3 factors that could kill the bull market in stocks, according to DataTrek

(翻訳:仲田文子、編集:Toshihiko Inoue)

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