16秒でできる! ストレスや不安を軽減する「ボックス・ブリージング」

ボックス・ブリージング

SrdjanPav/Getty Images

  • ボックス・ブリージング(Box breathing)は、自分の呼吸に集中し、リラックスするための、シンプルな4つのステップを要する手法だ。
  • 4秒息を吸って、4秒息を止めたら、4秒息を吐き、4秒息を止めてみよう。
  • ボックス・ブリージングのような呼吸のエクササイズは、ストレスを軽減し、集中力を高め、睡眠を改善する助けになる。

ボックス・ブリージング(またはスクエア・ブリージング)は、自分の呼吸に集中することで、緊張を和らげようとする深呼吸のエクササイズだ。

ボックス・ブリージングは正方形のように、4つの等しい長さのステップを踏むところが特徴的だ。

ステップごとに1本の線を引いていくと、最終的に正方形ができることから、この名前が付けられた。

「このエクササイズは何時でもできます。不安やストレスが高まった時にやってみると良いでしょう」と心理学者でイェール大学医学部の助教(精神医学)デビッド・クレマンスキ(David Klemanski)氏は言う。

ボックス・ブリージングのやり方と健康上のメリットを紹介しよう。

ボックス・ブリージングのやり方

ボックス・ブリージングは4つのステップで構成されている:

  1. ゆっくり息を吸う(4秒)
  2. 息を止める(4秒)
  3. ゆっくり息を吐く(4秒)
  4. 息を止める(4秒)

それぞれのステップにかける秒数は、自分のやりやすさに合わせて長くしたり、短くしていい。ただし、基本的には3秒から6秒の間に収めよう。これを約1~5分繰り返してもいい。

目を開けたままにするかどうかは自分次第。正方形を描くイメージがしやすい方を選ぼう。座った姿勢でやってもいいし、横になってやってもいい。

「ボックス・ブリージングをどのくらいの頻度でやるかは、特に決まっていません」とクレマンスキ氏は言う。

ストレスや不安を感じるたびにやってみると役に立つだろう。日々のルーティンとして、毎日同じ時間にやるのも良さそうだ。

ボックス・ブリージングの健康上のメリット

「副交感神経系は呼吸をゆったりさせたり、心拍数を減らすなど、わたしたちの身体を落ち着かせるのに役立ちます。ボックス・ブリージングのような呼吸のトレーニングは、副交感神経系に効果的に作用します。ゆっくりとした深い呼吸をすることで、わたしたちの身体はよりリラックスした状態になる傾向があります」とクレマンスキ氏は言う。

ボックス・ブリージングを含め、呼吸のエクササイズは次のようなさまざまなメリットをもたらしてくれるだろう:

「ほぼ全ての人がボックス・ブリージングから恩恵を受けられるでしょう。慢性的なストレスや不安を抱えている人には特にお薦めです」とクレマンスキ氏は言う。

慢性閉塞性肺疾患(COPD)といった呼吸をするのが難しい疾患がある場合は、まずは主治医にこの呼吸エクササイズがあなたに合っているかどうか確認しよう。

まとめ

ボックス・ブリージングは、ストレスや不安を感じた時にいつでも実行できる深呼吸のエクササイズだ。ストレスを感じた時でなくても、定期的にやってみるのもいい。

これまでの複数の研究によると、自分の呼吸を意識することでストレスや不安を軽減し、気分をコントロールし、集中力を高めることにつながるという。

「(ボックス・ブリージングは)不安、ストレス、不眠症、その他のわたしたちが直面する慢性的な日々の困難に対する万能薬ではありません。科学によって裏付けられた一定のメリットがあることは間違いありませんが、(ボックス・ブリージングは)わたしたちの健康を高める要素の1つに過ぎず、理想としては他のアクティビティと組み合わせるべきだと心に留めておいてください」とクレマンスキ氏は話している。

[原文:Overcome stress and anxiety with box breathing - the simple breathing exercise that only takes 16 seconds

(翻訳、編集:山口佳美)

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