東京オリンピックは何のために? 政治家たちが唱えてきた「意義」は、こう変わった。

語られてきた東京オリンピックの「意義」をふりかえる。

語られてきた東京オリンピックの「意義」をふりかえる。

REUTERS、吉川慧

東京オリンピックの開幕まで、あと1週間と迫った。2016年大会の招致レースでブラジル・リオデジャネイロに破れた東京。「メッセージ性の欠如」を反省とし、2020年大会の招致レースでは「戦後復興」のシンボルとなった1964年大会の“成功神話”にストーリーを重ね、震災からの「復興五輪」を掲げて招致に成功した。

ところがコロナ禍で大会は延期され、収束が見通せない中での開催へ——。

これまで招致を進めてきた政治家やリーダーたちは、東京オリンピック・パラリンピックでどんなメッセージを発信したいと語ってきたのか。なぜ日本で、そして東京で開こうとしてきたのか。これまで語られてきた意義や理念をふりかえる。

※役職名は全て発言時のもの


2011〜2013年:招致レースで唱えた「復興」

石原慎太郎都知事、森喜朗・大会組織委員会会長と竹田恒和JOC会長、竹田会長と野田佳彦首相

石原慎太郎都知事、森喜朗・大会組織委員会会長と竹田恒和JOC会長、竹田会長と野田佳彦首相

REUTERS

「大震災から立ち直った日本の姿、世界中から寄せられた友情や励ましへの何よりの返礼」(石原慎太郎・都知事)

世界史的にもかつて無い今回の大震災からの復興は、戦災からの復興にも匹敵する苦難の道程でありましょう。

しかし、必ずや立ち直り、9年後の日本の姿を披瀝するならば、世界中から寄せられた友情や励ましへの何よりの返礼となるに違いありません。

次代を担う若者に夢と希望を贈るためにも、日本開催を目指す松明を消さずに灯し続けることは、我が国の将来にとって大きな意義があると思います。
2011年 6月17日、平成23年第二回都議会定例会 知事所信表明

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