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人気観光地メキシコのトゥルムで進む環境汚染、ホテルやレストランの建設が影響か

トゥルム

Getty Images

  • メキシコのトゥルムでは、セノーテの汚染が進んでいる。観光客の増加に伴う建設ラッシュのせいだ。
  • ホテルやレストランの建設は、天然のフィルターのような役割を果たしているマングローブを破壊している。
  • マングローブがないと、下水や化学物質、排泄物といった汚染物質はトゥルムの水路にどんどん流出してしまう。

人気の観光地メキシコのトゥルムでは、デジタルノマドやその他の観光客の増加に伴い、建設ラッシュが起きている。

新しいホテルやレストランは、観光客にとって大きな魅力となっている。しかし、建設ラッシュは環境に災いを及ぼしている。こうした開発のせいで、セノーテと呼ばれる、水をたたえた陥没穴や洞窟(しばしば泳ぐ人の姿も見られる) の汚染が進んでいるのだ。メキシコの環境・天然資源省によると、ユカタン半島にある約6000のセノーテのうち、およそ80%が汚染されているという。

問題の一因は、建設ラッシュの中で起きているマングローブの破壊だ。マングローブは汚染物質が流出しないよう、天然のフィルターのような役割を果たしている。マングローブがないと、下水や化学物質、排泄物といった汚染物質はトゥルムの水路にどんどん流出してしまう。

そうした汚染物質は地下水系に入り込み、海に広がる恐れもある。ダイバーたちは、排泄物によって汚染されるセノーテの様子を記録している。また、建設ラッシュはウミガメといった野生生物の自然生息地を破壊することで、彼らに損害を与えている。

国連大学の研究によると、メキシコのリビエラ・マヤ地区の帯水層には、鎮痛剤の化学物質やコカインといった違法薬物、デオドラント化粧品や歯磨き粉などパーソナルケア製品の残留物、流出した化学物質といった地下水汚染物質が含まれているという。

カンクンにある複数のセノーテの大腸菌群を調べた2020年の研究によると、セノーテの汚染は「ラグーンや入り江、サンゴ礁といった近くの生態系にも悪影響を及ぼし、そうした生態系や公衆衛生の深刻な荒廃をもたらす」可能性があるという。

そして、問題を大きくしているのが、セノーテがしばしばごみ廃棄場として使われているという事実だ。ユカタン半島の生活廃水の約25%は、この地域の帯水層に処理されないまま行き着いている。研究者らは、こうした行為を減らすには、地域の廃水処理や下水の管理体制の改善が必要不可欠だと指摘している。農業排水への対応も、もう1つの重要なステップだ。

[原文:Divers found human waste in Tulum's sinkholes and cave pools as a construction boom in the region destroys a natural water filtration system

(翻訳、編集:山口佳美)

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