アマゾン・エコー
Elaine Thompson/AP Photo
- アメリカの連邦通信委員会(FCC)はアマゾンに、人の睡眠を遠隔で監視できるデバイスを作る許可を与えた。
- アマゾンのFCC提出書類によると、このデバイスはレーダーを使って人の睡眠をトラッキングするという。
- Insiderは2021年1月に、アマゾンが睡眠時無呼吸症候群に対応するためのデバイスを開発していると報じた。
アマゾン(Amazon)は、レーダーを使って人の睡眠を監視できるデバイスの製造許可をアメリカの連邦通信委員会(FCC)から取得したと、ブルームバーグが報じた。
2021年7月9日に発表されたFCCの承認文書によると、アマゾンが提案したデバイスの説明には、「デバイスの機能を触れることなく制御できるようにするためのレーダーセンサー」が含まれていた。
このデバイスは据え置き型で、アマゾンは「3次元空間での動きを捉えるレーダーの機能を利用して、非接触型の睡眠追跡機能を実現することを計画している」という。
アマゾンは2021年6月にFCCにデバイス開発の許可を申請し、レーダーによって「他では達成できないほどの高い解像度と位置精度で」睡眠をモニターできると述べていた。
申請書によると「睡眠のモニターにレーダーセンサーを使用することで、睡眠の質を管理する意識が高まり、多くのアメリカ人にとって重要な健康上のメリットがもたらされる可能性がある」という。
アマゾンがどのようなデバイスを作っているのかについてブルームバーグがコメントを求めたが、同社は回答していない。
Insiderは2021年1月、アマゾンが睡眠時無呼吸症候群をモニターするためのアレクサ対応デバイスを開発していると報じ、当時の社内でのコードネームは「ブラームス」だった。Insiderは、今回のFCC認可がブラームスに関連しているのかどうかについてアマゾンに問い合わせたが、回答は得られていない。
アマゾンがリリースするヘルスモニタリングデバイスは、これが初めてではない。2020年8月に発売した「Amazon Halo(ヘイロー)」は、着用者の声から感情の状態を正確に判断し、体脂肪も計算できるというフィットネス・モニタリング・ウォッチだ。
また、アマゾンは実店舗向けの生体認証技術も開発している。子会社であるホールフーズの一部の店舗では、買い物客が手の平をスキャンすることで支払いができるようになっている。
[原文:Amazon has won permission to monitor your sleep using radar]
(翻訳:仲田文子、編集:Toshihiko Inoue)