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新型コロナで入院する子どもが増加… 専門家はワクチン接種と学校でのマスク着用をアドバイス

搬送される子ども

発熱した男の子を病院へ搬送する救急隊員(2020年4月4日、コネチカット州)。

John Moore/Getty Images

  • アメリカでは複数の州で新型コロナウイルスに感染し、入院する子どもの数がやや増加している。
  • 医師らは、今後数週間で生死に関わる合併症を起こす子どもが増えるのではないかと懸念している。
  • 成人のワクチン接種を進め、ワクチンを接種していない人のマスク着用を強化することが助けになるだろう。

感染力の強いデルタ株の感染が広がる中、アメリカでは子どもの新型コロナウイルスの感染がやや増加していて、医師らの間で不安を引き起こし始めている。ワクチン接種があまり進んでいない州ではなおさらだ。

こうした"変化"は、ユタ州にあるインターマウンテン・プライマリー小児病院でも確認されている。同病院では、5月や6月には新型コロナウイルス感染症(COVID-19)で入院する子どもはほとんどいなかったという。ところが7月の第2週に入って、数人の子どもが新型コロナウイルスで入院し、15日夜(現地時間)の時点で3人が治療を受けていた。

ミシシッピ州も同じだ。7人の子どもが入院し、このうち2人が人工呼吸器を装着しているという。これはミシシッピ州保健局のトーマス・ドブス(Thomas Dobbs)氏にとっては、不安を感じさせる数字だ。ドブス氏は「どうか安全で」とツイートしている

米疾病予防管理センター(CDC)の公式集計によると、アメリカではこれまでに18歳未満の子ども490人がCOVID-19で死亡している。このうち164人が4歳未満の乳幼児だ。

12歳未満の子どもが接種できる承認済みのワクチンはまだなく、小さな子どもたちは(ワクチンを接種していない10代の若者や成人も)今、生死に関わるようなCOVID-19や、非常にまれではあるものの命に関わる可能性のある小児多系統炎症性症候群(MIS-C)といった合併症を発症する危険性が最も高い状況にある。

今のところ、12歳未満の子どもたちは「成人や青少年による、感染拡大を食い止めるためのワクチン接種頼みだ」とベイラー医科大学National School of Tropical Medicine(全米熱帯医学校)のピーター・ホーテズ(Peter Hotez)学部長はCNNに語った

全国的にワクチン接種率が高まらないと、子どもたちはマスクの着用を止めることはできないと、医師らは話している。今秋、子どもたちが学校に戻っていく中では特に、だ。

小児多系統炎症性症候群を発症したり、症状が長期化する可能性も

「300人もの子どもの命を奪う新しい感染症に出会ったら、わたしたちはいつでも全力を尽くし、子どもたちを守るためにできることは全てやるでしょう」とユタ大学の小児感染症学の責任者アンドリュー・パビア(Andrew Pavia)氏はInsiderに語った。

「『そんなに悪くないんじゃないか… おとなに起きていることとは全く違うし』と人々が言っていたとしても、です」

新型コロナウイルスに感染した子どもにとって一番危険なのは、COVID-19の症状と戦っている時ではないと、パビア氏は指摘する。

子どもたちが小児多系統炎症性症候群(MIS-C)を発症するのは一般的にその3~6週間後で、COVID-19が軽症でも重症でも起こり得るという。

MIS-Cを発症しなかったとしても、COVID-19の症状が長期化するリスクもある。ホテーズ学部長は、新型コロナウイルスに感染した子どものうち、最大30%が長引くCOVID-19の症状に苦しむことになるだろうとCNNに語っている

医師らは今秋、マスクなしで学校へ通う子どもたちを心配

落書きをする子ども

2020年3月22日、ニューヨーク。

Thomas A. Ferrara/Newsday RM via Getty Images

ユタ州は2020年、重層的な感染予防対策を導入し、学校の対面授業を安全に実施することに大成功した

「どうすれば子どもたちを安全に教室へ戻せるか、わたしたちには分かっていました。換気、十分な間隔、厳格なマスク使用です」とパビア氏は語った。

アメリカ全土で見ても、マスクはもう1つの命に関わる子どもがよくかかる病気をほぼ一掃した。報告された子どものインフルエンザ関連死は1件のみだった。

ただ、パビア氏が住んでいるユタ州では現在、新たな政治の動きによって、学校がマスクの着用を義務付けることはほぼ不可能になった。

「非常に心配しています」とパビア氏は言う。

ブラウン大学の救急医療医ミーガン・ラニー(Megan Ranney)氏は14日、「子どもたちが新型コロナウイルスにかかる可能性があるからと言って、学校を閉め続けなければならないということにはなりません。逆に、学校は開けるべきだからと言って、マスクやワクチンは必要ないということにもなりません」とツイートした

アメリカでは、CDCによるマスク着用ルールの緩和が、学校でマスクをしないことに対する"認可"と受け止められている。しかし、感染症の専門家たちは今でも、ワクチンを接種していない人(2歳以上)は全員、教室ではマスクを着用すべきだという考えで一致していて、CDCも引き続きそう勧めている

「学校の対面授業を安全に行う最も良い方法は、重層的戦略の一環として、教室内ではワクチン未接種者は全員、常にマスクを着用することです」とパビア氏は話している。

[原文:More kids are being hospitalized with COVID. Experts say we need to vaccinate more people, and use masks in schools.

(翻訳、編集:山口佳美)

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