テスラのイーロン・マスクCEO。
Britta Pedersen-Pool/Getty Images
- モルガン・スタンレーの文書によると、テスラの空飛ぶ車の開発は、実行されるかどうかではなく、いつなのかが問題だという。
- 空飛ぶ車の事業は、テスラにとって1株あたり1000ドルの価値があると、モルガン・スタンレーは見ている。
- 「テスラが最終的に、(空飛ぶ車の)市場に製品やサービスを出さない可能性はほとんどない」と、同社は述べている。
モルガン・スタンレー(Morgan Stanley)が2021年7月15日に発表した文書によると、同社のアナリスト、アダム・ジョナス(Adam Jonas)は、テスラ(Tesla)の次のベンチャー事業は、空飛ぶ車の開発になると見ている。
ジョナスは、テスラやイーロン・マスク(Elon Musk)CEOが、空飛ぶ車を開発する意向について言及したことはないと認めているが、空飛ぶ車と自律走行、電気自動車、バッテリー技術のシナジー効果は無視できないほど大きいと考えている。
「テスラが最終的に、(空飛ぶ車の)市場に製品やサービスを出さない可能性はほとんどない。潜在的な技術移転の可能性やネットワークの近接性は無視できないほど大きい」と、ジョナスは説明した。
ジョナスによると、マスクは自律走行車、トンネル、宇宙旅行に関わる事業などを行っているが、過去には空飛ぶ車について否定しているという。
「そのため、テスラの幹部がこれまで空飛ぶ車に関する憶測について否定してきたことを認めなければならない。ではなぜ、テスラの車は道を走り、地下トンネルや火星も走るのに、上空を走らないのか。我々は納得していない」とジョナスは述べた。
ジョナスはテスラの事業に関する長期的な推測を得意としている。彼は空飛ぶ車がテスラにとって1株当たり1000ドルもの価値となり、その市場規模は2050年までに9兆ドルになる可能性があると考えている。「そうだ、2050年だ」と彼は述べた。
空飛ぶ車の事業はテスラにとって1株あたり100ドル程度の価値になる可能性もある。現時点でジョナスはテスラの目標株価に空飛ぶ車の可能性を含めていない。
「現在の目標株価の900ドルには、テスラの航空事業参入に対する評価は一切含まれていない」
Morgan Stanley
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(翻訳:Makiko Sato、編集:Toshihiko Inoue)