キャシー松井氏は「ウーマノミクス(女性と経済)」の提唱者としても知られる。
撮影:今村拓馬
ユーザーアカウント数560万超を抱える「あと払い(Buy Now Pay Later)」サービス「ペイディ」は7月16日、社外取締役にキャシー松井氏が就任することを発表した。
キャシー松井氏は、急成長を続けるペイディに対して、ダイバーシティやコーポレート・ガバナンス、ESGなどの分野で経営に参画するという。
キャシー松井氏は、ゴールドマン・サックス証券の副会長兼チーフ日本株ストラテジストを2020年末まで務めた。また、女性の活躍によって、より経済が活性化する社会のあり方を示した「ウーマノミクス」(1999年)の提唱者としても知られる。
2021年5月以降は日本初のESG重視型のベンチャーキャピタルファンド、MPower Partnersのゼネラルパートナーとしても活動している。
ペイディは2008年創業。クレジットカードや事前登録がいらず、メールアドレスと携帯電話番号があれば、わずかな時間で決済(与信)が完了できるとして、ミレニアル世代を中心に急速に利用者を増やしてきた。2021年3月にはソロス・キャピタルマネジメントなどから総額132億円(1億2000万米ドル)の資金調達を発表している。
同社はゴールドマン・サックス日本法人を2008年に退職したラッセル・カマー氏が立ち上げた。2017年、新生フィナンシャル銀行で社長を務めた杉江陸氏が社長を引き継ぎ、カマー氏(現在は会長)とともに社を率いている。
(文・西山里緒)